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フジサンケイ ビジネスアイ 9月23日(木)8時15分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100922-00000000-fsi-bus_all
沖縄・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事故をめぐって、新華社通信は22日、中国の温家宝首相が逮捕された船長の即時無条件釈放を日本に要求したと伝えるなど、中国側が強硬姿勢を募らせている。両国の政治関係のこじれによって、日本企業からは2005年の中国での反日デモや日本製品の不買運動の再現を恐れる声が出てきた。日本との経済関係は5年前と比べ格段に深まっているため、ビジネスにまで影響は及ばないとの楽観論がある一方で、事態が深刻化した場合は日本企業に重大な影響が出るとの悲観論も台頭してきた。
7月からの観光ビザ発給条件の緩和で連日、中国人観光客でにぎわう東京・銀座。9月中旬に新装オープンしたばかりの三越銀座店や松屋銀座店では、今回の問題による影響は現在のところ「ほとんどない」(松屋広報)という。
中国に進出する日本企業も現地の生産態勢などについて「現時点では特に対応しない」(三菱重工業)と事態を見守っているところが多いが、「日本人従業員には危険地域に近づかないよう注意喚起している」(ホンダ)と、すでにリスク管理に乗り出している企業もある。
今回の問題が両国間のビジネスや取引にまで発展すれば、中国企業側にもマイナスとなるため「経済面では深刻な事態はないだろう」(大手メーカー幹部)との楽観論もある。
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■中国依存 問われる対応力
とはいえ、反日行動の激化が心配の種だ。05年の反日デモでは日系のスーパーが投石されたり、日本製品の不買運動が起きたからだ。天津など中国国内で6カ所の製造拠点を持つ電子部品大手、アルプス電気の片岡政隆社長は22日の記者会見で「日本企業の締め出しや新たな規制強化につながれば大変だ」と懸念を表明した。
中国経済に詳しい名古屋市立大の永野護(まもる)教授は「反日デモだけでは日系企業への直接の影響はないが、ホンダなどで起きた労働争議が重なった場合、対日感情は危険な状態になるかもしれない」と危惧(きぐ)する。
そうなれば、日本経済への影響は05年当時よりはるかに大きくなる。日本の輸出相手国は09年に中国が初めて米国を抜き、輸入を含め日本の貿易全体の約2割を中国が占めるようになっている。「世界の工場」から「世界の市場」に変化している中国で日本製品がボイコットされるような事態になれば、現地の日系企業への影響は甚大だ。
特に日本の化粧品などは「ニッポン」というブランドが強みだけに、対日感情が悪化すれば欧米メーカーとの競争で売り負けることが懸念される。
一方、国内でも中国依存度が高まる百貨店や旅行会社にとって打撃が予想される。中国観光客による日本国内での消費は、08年の1200億円から、12年には4300億円へ増加が予想されており、「問題が長引けば売り上げが落ち込む」(百貨店関係者)と気をもむ。
大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは「日中間に衝突のメリットはなく、政府や企業は冷静な対応が求められる」と指摘するが、中国依存体質を高める日本企業にはチャイナリスクへの対応力が問われている。
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