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2009.11.10
中国、アフリカ向け100億ドル融資 資源外交 質も重視
http://www.kamiura.com/whatsnew/continues_226.html
カテゴリ中国 台湾出典 産経新聞 11月10日 朝刊
記事の概要
中国とアフリカ諸国の関係強化を図る「中国・アフリカ協力フォーラム」閣僚級会議がエジプト東部のシャルムエルシェクで開かれ、温家宝首相はアフリカ向けに3年間で約100億ドル(約9000億円)の低利融資を表明した。
同フォーラムは2000年の初開催以来4回目。06年の同フォーラムで中国は3年間で30億ドル融資を表明しており、今回は融資規模が100億ドルに急増。貿易額も昨年は1000億ドルを突破した。
中国は今まで、アフリカの紛争よりも「なりふりかまわぬ資源外交」(北京の欧州外交関係者)との批判を意識し、今回は援助の「質の改善」を重視した。
これからの中国の援助として、アフリカ各国の教育、医療向上、地元の雇用など、「アフリカの人々の生活向上を重視」するとの姿勢を強くアピールした。
胡錦涛主席は主席就任後、アフリカを4度歴訪しているが、資源国ばかりでなく、今年は農・漁業も訪問し、経済協力関係を強化している。
国営新華社通信は、温家宝首相が「(中国は)資源のためだけにアフリカに来ているのではない。アフリカが自らの力で発展する能力を確立することが協力の最終目標」と強調したと報じている。
この会議にはアフリカから49カ国が参加し、ジンバブエのムガベ大統領やスーダンのジシル大統領、タンザニアのキクウェテ大統領ら首脳も出席した。
コメント
東南アジアへの中国の経済進出についで、アフリカでも日本やアメリカは遅れをとった。
アメリカがアフガンやイラクの戦争に足をとられ、日本が小泉改革の失敗で国際競争力を失った時、中国はアフリカに大きな政治・経済基盤を築くことに成功した。
中国が成功している背景には、中国が戦争を回避していることが挙げられると思う。かつての日本が、あえて戦争を回避することで、大きな経済発展がなし得たように、中国も日本の発展に学んでいるように思う。
私はアフリカには一度(30年前)しか行っていないが、そのアフリカで「どうしてこんなところに中国料理の店があるのか」と思ったことが何度もあった。お醤油の味に飢えた私は、その安いチャイニーズ・レストランで最も安い「春巻き」を注文し、チャーハンを腹一杯食べた。
最近、ケニアに行った人の話を聞いたが、アフリカでは安い中国製品が溢れているという。まずは格安の衣料品や日用品から始まり、今は電化製品やバイクなども中国製品が席巻しているという。
日本製品は高級すぎて欲しくても買えないのだ。今後、中国がアフリカで現地の雇用を重視するということは、さらに安い労働力(人件費)で製造し、今までに作り上げた中国製品の流通ルートで、アフリカでの経済活動を独占的に活発化させるという戦略である。
中国にはアフリカ各国から留学生が大挙押し寄せ、中国からは100億ドル融資に繋がるビジネスチャンスを求めて、中国人セールスマンがアフリカに押し寄せると思う。
アフリカの資源を中国が支配する戦略は第2段階に入ったと思う。その次の第3段階で中国はアフリカ諸国との軍事協力を活発化させる。
日本もダイナミックな政治・経済を展開しないと、膨脹する中国の経済力に飲み込まれてしまう。