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最終報告詳報【論点1】
(2011年1月19日付)
【論点1】感染源と感染経路の解明はできたのか
―初発農場について
○今回の発生の初発農場がどこであったかについては、「6例目が初発であると結論づける」、あるいは「7例目が3月26日(6例目の発症推定日)以前に発症していなかったと結論づける」だけの明確な根拠はない。
○国の疫学調査が初発農場を6例目と推定していることとは異なり、「6例目あるいは7例目が初発農場の可能性がある」という指摘にとどめるべきである。
◆引き続き徹底した疫学調査を行うべき。
◆今後、初発農場についての科学的な検証が可能となるよう、定期的なサーベイランス検査、発症確認時の検体の採材方法等に関する新たなルールを作ることが必要。
―感染源、感染原因について
○えさ、人の動き、家畜などの感染原因を調査したが、特定するには至らなかった。
◆疫学関連調査について、立ち入り調査権や強制調査権の明文規定を検討することが必要。
―感染拡大のルートについて
◆最も重要な点は、ウイルス量がまん延レベルまで増加する前に、いかに感染の拡大を抑止するかであり、初期の感染が確認された段階で、今回のような面的な拡がりの可能性を想定して、発生地域を中心とした家畜防疫員による一定エリア内の農場での抗体検査も含めた立入調査を実施することが必要。
県口蹄疫対策検証委員会が発表した最終報告の詳報は次の通り。表記は原文のまま(○=検証結果、◆=今後の改善方向。項目の一部は省略した)。
最終報告詳報【論点2】
(2011年1月19日付)
【論点2】発生前の防疫意識と対策準備は十分だったか
―国、県の危機意識、農場等への注意喚起の徹底
○ほとんどの農家で近隣国での口蹄疫発生に対する認識や危機意識がなかった。
○県は、韓国での口蹄疫発生を受けて、平成22年1月22日に家畜防疫会議を開催しているが、各農家への指導の徹底を強力に呼びかけるものではなかった。
―農家の日常的な飼養衛生管理基準の徹底
○ほとんどの農家が飼養衛生管理基準の存在そのものを認識していなかった。
◆獣医師による日常的な管理を確保するとともに、地域ぐるみの防疫体制(共助の仕組み)を整備することが必要。
―県による各農家の飼養状況、埋却用地の確保状況等の把握
○埋却地確保に関する事前の準備が行われておらず、患畜等の処理方法などに関する協議も行われていなかった。
◆各経営体の飼養状況について毎年度定期報告を徴する等の方法により、正確な情報把握に努めるとともに、埋却地についても予定地の確保状況について報告を求めておくべき。
◆県としては、市町村や国と連携して、公有地の活用も含めた共同埋却地の確保・活用計画を策定しておくことが必要。
◆国においては、他国で行われている焼却処分等も含め、他の実効性のある方法を早急に構築することが必要。
―空港、港湾等における水際対策
○県内の畜産関係者から、これまでの水際対策が不十分であり、例えば豪州の取組と同様の措置が必要ではないかとの意見が多く出されている。
◆国においては、畜産関係者や過去一定期間内に畜産農場に立ち入った入国者に対する聞き取り調査や消毒を行うなど、防疫先進国並に水際対策を強化すべき。
―防疫演習の実施
○高病原性鳥インフルエンザを想定した演習は毎年実施されていたものの、口蹄疫を想定した研修や訓練・演習は行われていなかった。
◆防疫演習に当たっては、発生から消毒ポイントの設置、道路封鎖、殺処分、埋却等の一連の流れだけでなく、本県における今回の発生で顕在化した問題点、例えば、発生農場に関する情報や防疫措置の徹底についての農家への連絡、周辺農家への立入調査による異常畜の確認、各農家での防疫レベルのアップ、隣県も含めた情報提供、精度の高い疫学調査の実施など、全体的な事項にわたって演習、検証を行う必要がある。
県口蹄疫対策検証委員会が発表した最終報告の詳報は次の通り。表記は原文のまま(○=検証結果、◆=今後の改善方向。項目の一部は省略した)。
最終報告詳報【論点3】
(2011年1月19日付)
【論点3】早期発見と早期通報はできたか
―1例目、6例目の検体送付等の判断
○6例目及び1例目の病性診断時の症状は、当時口蹄疫の典型的な症状とされていたものではなく、感染の拡がりも確認されなかったために「口蹄疫ではない」と判断したもの。
○意図的な見落とし、報告遅れがあったものではない。
○県本庁の判断としては、韓国での発生を受けて市町村への注意喚起を行っていた状況を鑑みると、口蹄疫の可能性が完全に否定できるものでなければ、速やかに検査を行う(国に検体を送る)という判断も必要であった。
◆家保(家畜保健衛生所)が農家や担当の獣医師から依頼を受けたときは、明確に口蹄疫を否定できる場合は別として、原則として国に検体を送付するシステムとし、「感染確認のための送付」と「念のため(非感染の確認)の送付」とで、市場の閉鎖等の取扱いを分ける等の措置をとる必要がある。
―早期に通報したものが初発とされないようにする
◆疫学調査の精度を高めるために、定期的な血液の採取やその保存、家畜の飼養状況や診療に関する記録の保存・提出等について、一定のルールを作ることが必要。
◆口蹄疫の防御の困難性、さらには、早期発見・早期通報を確保するために、手当金等を全額支給すべき。
◆意図的に通報しなかった者は当然のこと、見落とし、あるいは通報を怠った者に対しても何らかのペナルティーを課す方向で検討が行われるべき。
―大規模農場の外部獣医師による定期的なチェック
○7例目の大規模農場では、1人の専属獣医師が、関連の多数の大規模農場も併せて担当しており、日常の家畜の健康状態のチェックや薬剤の投与は一般の従業員が行っていた。
◆7例目の農場等における獣医師の診療の状況は、家畜伝染病予防法のみではなく、獣医師法に照らしても問題がある疑いがある。
◆家畜防疫員が定期的に飼養衛生管理の状況をチェックできるシステムを作るとともに、1農場当たりの飼養頭数に上限を設けることや、飼養頭数に応じた数の管理獣医師の配置を義務付けることを検討すべき。
―発生地周辺農場の家畜の病性確認方法
○発生農場の半径3キロ以内の農家に対して、電話で発熱や流涎、食欲不振等の症状がないか、聞き取り調査を行った。
◆一定範囲の農場に対して家畜防疫員が立入検査を行い、農場主に対して聞き取りを行うとともに、直接家畜の状態について観察を行い、かつ、採血による抗体検査を行う体制を整備することが必要。
県口蹄疫対策検証委員会が発表した最終報告の詳報は次の通り。表記は原文のまま(○=検証結果、◆=今後の改善方向。項目の一部は省略した)。
最終報告詳報【論点4】
(2011年1月19日付)
【論点4】初期対応の判断と対処は適切だったか
―殺処分、埋却作業
○7例目の大規模農場での発生以降、殺処分が顕著に遅れはじめた。
◆現地対策本部に、殺処分の状況を分析し遅れの原因と対策を検討できるポストを、県本庁の対策本部に、的確な状況分析を行って先手先手で対策を講ずることができるポスト、スタッフを確保しておくことが必要。
◆地元市町村の役割が極めて大きいため、市町村の役割分担を明確にし、それに必要となる財源補償も明確にしておくべき。
―消毒ポイント
◆移動制限区域境界等での消毒ポイント設置という考え方を大幅に改め、地域の状況を踏まえて、面的に広がりのある消毒ポイントの設置や交通封鎖等を行う方向で検討することが必要。
―移動・搬出制限及びその特例
○県は、国との協議を行った上で、家畜改良事業団の種雄牛の移動等について、特例的な承認を行った。
○特定の養豚農場において、県の承認を得ることなく、移動制限区域内であるにもかかわらず、糞尿を移動させていた事実が認められた。
◆今後特例を認めるとしても、法律上明記された場合に限るものとし、かつ、特例承認を行うことについて速やかにその事実及び理由を公表することが必要。
◆当該事業者に対して厳しく指導を行うべき。
―何故まん延を防ぐことができなかったか
○大きな反省点は、国、県共通して、発生確認農場の順で感染が拡がっているという漠然とした認識があったということ。
◆国においては、いわゆる「モグラたたき」的な手法ではなく、一定範囲について予防的な殺処分を行う方法等についても検討を行う必要がある。
◆今回の韓国における口蹄疫の大規模なまん延を見ると、予防的殺処分が必ずしも効果的な方策とならない場合がある。国は、現在研究中の抗ウイルス剤の開発をはじめ、まん延を抑止し、被害を最小限に抑える方策について検討を急ぐべき。
―防疫指針、防疫マニュアルの有効性
○国の検証報告では「防疫指針を中心とする防疫体制が確実に実行されず、十分に機能しなかった」とされているが、県は、防疫指針に基づいて、基本的に国と協議しながら対策を講じており、むしろ問題は、防疫指針を超える対応が取れなかったことにある。
県口蹄疫対策検証委員会が発表した最終報告の詳報は次の通り。表記は原文のまま(○=検証結果、◆=今後の改善方向。項目の一部は省略した)。
最終報告詳報【論点5】
(2011年1月19日付)
【論点5】まん延期、ワクチン接種、特別措置法の段階での判断と対処は適切だったか
―民間獣医師の活用
○殺処分等の業務は、家畜伝染病予防法により家畜防疫員の業務とされているために、当初、民間獣医師の活用が十分になされなかった。
◆民間獣医師を臨時的な家畜防疫員に任命することも検討することが必要。
―ワクチン接種の時期、範囲、作業等
○ワクチン接種はもっと早い時期に決定されるべきであった。
◆国は、ワクチンの効果等に関する検証を加速化するとともに、補償水準についても事前に明確化することが必要。
◆「マーカーワクチン」の使用可能性についても本格的な検討を行うことが必要。
―ワクチン接種等に関する農家等への説明
○ワクチン接種の時点で具体的な補償額が示されていなかったことや、前例がなく効果も疑問視されていたことから、農家の理解を得るには大変な労力が必要だった。
◆国において、疑似患畜とワクチン接種家畜に不公平な取扱が生じないよう、制度改正等の適切な対応を行うことが必要。
県口蹄疫対策検証委員会が発表した最終報告の詳報は次の通り。表記は原文のまま(○=検証結果、◆=今後の改善方向。項目の一部は省略した)。
最終報告詳報【論点6】
(2011年1月19日付)
【論点6】県の危機管理体制は適切だったか
―県の口蹄疫防疫対策本部の機能
○防疫対策実施のコントロールは、国との連絡調整、殺処分の準備、物資の調達、人員の手配、マスコミ対応等のほとんどを畜産課を中心とした農政水産部だけで対処しようとしたために、全体的な状況判断や戦略の構築、それらに応じた国との調整等が十分に機能しなかった。
◆今後は、発生が起きた段階で、農政水産部を中心に関係部局の職員が同じフロアに集まり、情報の共有や客観的な状況分析を行い、的確な戦略を立てて実行できる「実践的危機管理体制」を迅速に構築することが必要。
◆市町村、JA、関係団体との連携や情報の共有化が重要であることから、合同の対策本部の設置、あるいは、県の対策本部の会合に県以外の関係者も同席する等の対応を検討することが必要。
―畜産試験場や家畜改良事業団、農大校での発生
(畜産試験場川南支場)
○職員の車両の消毒を実施しておらず、飼養管理をする職員用のシャワー施設も4月20日前には使用していなかった。
(家畜改良事業団)
○国の検証報告では、牛の飼育エリアへの人の入場は着替えのみで、シャワー設備があったにもかかわらず使用していなかったことを問題として指摘しているが、防護服の着用、消毒等は丁寧に行っていた。
(農業大学校)
○4月20日前は畜産エリアへの人や車両の立入制限が徹底されていなかった。また、踏込消毒槽や畜産車両の消毒施設を設置していたが、靴底や車両等の消毒は徹底されていなかった。
◆貴重な県有の家畜を飼育する施設として、「こうすれば感染しない」という模範例を県内の農家に示すべき立場にあることを強く自覚すべき。
―県有種雄牛の取扱い
○結果的に5頭が残ったことを評価する意見がある一方で、防疫上の理由や他の殺処分家畜との公平性の観点から、特例は一切認めるべきではなかったとの意見もある。
◆種雄牛の分散管理を行うことが必要。
◆防疫の円滑な遂行を担保する観点から、特例事項については予め法律に限定列挙したものに限ることとし、その適用についてもしっかりと公表することが望ましい。
―民間種雄牛の取扱い
○知事に対するヒアリング等を行った結果、知事を中心として、県としては状況の変化に対応して、また、殺処分を拒否する所有者に対して強制的な処分を行うことは実際には難しいという情勢の中で、苦渋の判断を行ったものであることを確認した。
◆県の種雄牛の特例を認めた時点で民間種雄牛の取り扱いも明確にし、所有者にその方針を明示しておく必要があった。
―非常事態宣言の時期、内容
○幅広く県民の日常生活や経済活動に自粛を求めたことはやむを得ない措置だったが、多くのイベント等が中止されたり観光客が減少したことで県内経済に多大な影響が出た。
◆あらかじめ非常事態宣言による規制のレベルを感染拡大の状況等に応じて数段階に分けて設定し、「現段階では、この範囲で、このレベルの協力をお願いする」とするような内容を検討することが必要。
県口蹄疫対策検証委員会が発表した最終報告の詳報は次の通り。表記は原文のまま(○=検証結果、◆=今後の改善方向。項目の一部は省略した)。
最終報告詳報【論点7】
(2011年1月19日付)
【論点7】国、市町村、各県、各団体との連携・協力は適切だったか
―国との連携・協力
○国の検証報告では、「国・県等の対策本部が乱立した」との評価がなされているが、基本的に国の対策本部は防疫方針の決定やそれを担保するための省庁横断的な対応策を、県の対策本部は実際の防疫対策の実施の統括本部としての機能を果たしていた。
◆国家防疫としてのまん延防止をより効果的に推進する観点からは、抜本的に国と県の役割分担を検討することが必要。
◆方針の決定から実施に至るまでの指揮命令系統や権限と責任の所在を明確にした体制を確立することが重要であり、国の現地対策本部の指揮命令の下に地方が協力する体制、あるいは、県の対策本部で方針決定や全体的な指揮命令を行う体制を検討すべき。
―地元大学との連携・協力
○宮崎県の大学に獣医学科があり、多くの専門家を有していることの利点が活かされたとは言い難い。
◆畜産の危機管理体制の確立について、宮崎大学との全面的な協力関係を前提に、より専門性が高く、実効性のあるものにするよう努めることが必要。
―疑似患畜の発生等に関する情報提供
○「発生状況に関する詳細な情報がないために農家が不安だった」、「十分な準備ができなかった」という声がある一方で、各農家は相互の情報交換で相当程度情報を入手していたという実態もある。
◆発生農場の所在地等については、正確な情報をできるだけ早く公表することが必要であり、そのためには、「国家防疫の観点から公表は当然のこと」という環境づくりが重要。
◆口蹄疫の疑いがあって検体を送付した場合も、市町村、関係団体等に情報を伝達することが必要。
―畜産農家等の心身の負担のケア
○関係者の中には、大きな不安やストレス、さらに過労等により、心身の不調を抱える方が多くあった。また、終息後に大きな喪失感や徒労感を感じるというような状況が見られた。
◆発生当初から市町村や民間の方々とも連携して、影響を最小限にとどめる、あるいは、継続的にしっかりしたケアを行う体制を整えることが必要。
県口蹄疫対策検証委員会が発表した最終報告の詳報は次の通り。表記は原文のまま(○=検証結果、◆=今後の改善方向。項目の一部は省略した)。
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全体を通して、責任感の欠如が顕著。
税金を使い、幾らでも補償ができ、その一部をかっさらうために起こされたとみるのが自然。少なくとも、補償額の統計資料を出すべき。牛については、肥育牛で催行保証額が幾らで何頭、のようにそれぞれの評価ランクごとにたとえ細かくてもやるべきだし、全農場に対して、それぞれに渡された補償額を公表すべきだろう。
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