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より【転載】
ーーーーーーーーーー以下転載記事(一部改行の操作あり)ーーーーーーー
[GEN 771] 宮崎口蹄疫騒動を検証する【第18回】
発行日:8/30
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世界の環境ホットニュース[GEN] 771号 10年8月30日
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宮崎口蹄疫騒動を検証する(第18回)
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宮崎口蹄疫騒動を検証する 原田 和明
第18回 山田農相を操った平尾豊!) 消費安全局長
山田農相を操っていた人物は誰か?「第9回『都城への飛び火』に山田農相 乱
入?」ではリングワクチンの外側で頻発した口蹄疫騒動について、宮崎日日新
聞の記事に基づき、「山田大臣が暴走して、PCR 検査結果の判明前に全頭殺処
分を都城市長に指示した」ことを取り上げました。そして、その翌日に発覚し
た日向市、西都市、宮崎市の場合も、PCR 検査結果の判明前に全頭殺処分され
たわけですが、新聞記事では 誰が指示したのかがわかりませんでした。
第9回
では、山田農相の暴走を隠蔽するために、農水省が「やむを得ず」指示したの
だろうと推測しました。
ところが、山田大臣が 自身のブログで、4度とも平尾
豊!)消費安全局長の報告に従って、各市長に電話で指示したことを明らかにし
ていました。
6月10日付の宮崎日日新聞には、山田大臣が都城市長に直接電話して、PCR検査
結果判明前に殺処分を指示していたと、はっきり書かれているのに、翌11日の
同紙には、殺処分が山田大臣の指示ではなく、地元の獣医の指示だったと変わ
っていることから、「山田大臣の暴走」を隠そうとする動きがあることが見て
とれました。しかし、それ以上のことはわかりませんでした。ところが、山田
正彦大臣が堂々とそのときの経緯を自身のブログで語っていました。
山田正彦のウイークリーブログ「口蹄疫での27万頭の牛、豚の殺処分、埋却
が終わる」2010年7月5日(月曜日)より以下引用。
あの時(※都城市などリングワクチンの外側で口蹄疫頻発)は大変だった。
6月9日、農水大臣に就任して間もない翌日の午後、大臣室に平尾消費安全局
長が飛び込んできた。
「大臣、大変です。ついに都城で牛236頭に口蹄疫が発生したようです。」
「写真判定では・・・」「今やっているところでは、クロのようです。」
今まで事前の写真判定で狂ったことはない。ついに一番恐れていたことが生
じた。私はすぐに受話器をとって、都城市の永峯市長の携帯に電話を入れた。
「・・・今動物衛生研究所に検体を送って、PCRの検査を待つところです。」
「写真判定では口蹄疫に間違いない。すぐに殺処分を始めてくれ。埋却地は
あるだろうか」
「本当ですか、・・・埋却地はあるはずです」
市長も、私からの突然の電話に驚いた風だ。私は副大臣時代の先月、都城市
を訪ねて、この勢いの口蹄疫の広がりは畜産県、宮崎の本丸都城まで行くの
は時間の問題なので埋却地を探しておいて欲しいと頼んでおいた。
永峯市長の対応も早かった。すぐに 200人からの職員に動員をかけて動き出
した。(引用終わり)
ここでまず、訂正しておかなければならないことは、「今まで事前の写真判定
で狂ったことはない」は山田大臣の思い込みに過ぎないということです。おそ
らく、農水官僚からの刷り込みをそのまま信じているのでしょう。口蹄疫と類
似の症状を示す疾病はたくさんあることから、もともと臨床検査だけで口蹄疫
と診断することはできないのですから、写真判定など論外です。それを裏付け
るように、農水省は都城の事例前まで、写真判定のときは PCR検査を行なって
おらず、写真判定と PCR検査が一致しているかどうかはまったく検証されてい
ません。(第8回GEN761)それを、6月2日の鳩山首相 辞任会見の日というドサ
クサに紛れて、農水省が突然持ち出したのですから、「写真判定」は、「狂っ
たことはない」どころか胡散臭さいっぱいです。
それにしても、平尾局長が報告したという内容はヘンです。平尾局長は山田大
臣に「都城で牛 236頭に口蹄疫が発生」と報告したことになっていますが、こ
れでは、236 頭もの牛が同時に発症したかのようです。実際の都城市のケース
は、250頭ほどいる牧場で、9頭に発症が確認されたというものでした。そこで、
都城市ではとりあえず発症した9頭を殺処分して、残りはPCR検査の結果を見て
判断するという状況だったのです。
都城市では初めての感染疑いですから、口蹄疫だった場合、口蹄疫でなかった
場合の可能性を考えれば、適切だったかどうかはわかりませんが、折衷案とし
て妥当な措置ではなかったかと思われます。そのことを省略して、236 頭が発
症したかのような報告を聞けば、山田大臣が慌てるのも無理がありません。
もっとも、弁護する立場で言えば、その牧場で 1頭でも「陽性」が出れば、経
営者が同じ牧場の家畜は全頭殺処分という荒っぽいことを今回やっていますの
で、「どこで何頭の家畜が発症」と報告しようが、「何頭いる牧場で○頭の発
症発見」と報告しようが、結論に変わりはないわけですが・・・。
もう今となっては平尾局長の報告に問題があったのか、山田大臣の早とちりか
は確認しようがありません。しかし、都城市では初めての発症にも関わらず、
平尾局長は、永峯市長に電話で指示しようとする山田大臣に対し、現地対策本
部に状況を確認すべきとも、PCRの結果を待つべき などと諌めることはなかっ
たようです。山田正彦のウイークリーブログによると、山田大臣はこの夜、永
峯・都城市長に8回も催促の電話をしています(※永峯「大臣、あの日は 都合
8回も殺処分は まだできないかと催促の電話が携帯にありましたよ・・・」)
ので、平尾局長がさらに背中を押した可能性だってあります。
平尾局長は、現地とのパイプ役を果たす ようにとの赤松大臣の指示で、5月21
日から 政府の現地対策本部に派遣されています。(5月21日、赤松大臣記者会
見)当時の現地対策本部長は山田正彦副大臣で、菅内閣発足に伴って二人とも
東京に戻ってきたという間柄です。
しかし、彼自身は写真判定できる人物とは考えられません。彼は1978年に佐賀
大学農学部(農業経営経済学)から農水省に入省、省内で順調に出世して2009
年7月に総合食料局次長から消費・安全局長に昇進しています。(佐賀大学農学
部同窓会報「ありあけ」第5号2009年12月1日発行)この経歴から考えて、写真
判定法を思いついたり、その妥当性を評価したりできる人物とは考えられませ
ん。
ならば、「写真判定では・・・今やっているところでは、クロのようです。」
程度のことで、現地対策本部からの報告も聞かずに、東京にいる大臣が PCR判
定前に農家の財産をすべて没収することになる殺処分を指示することへの不安
感、抵抗感はなかったのでしょうか?
なかったとしたら、
彼も 動物衛生研究所の幹部らと連携して動いていると考えられます。
さらに、平尾局長は「写真判定法」が信頼できるものとして、宮崎市でも西都
市でも、山田大臣から PCR検査前殺処分の指示を出させようとしているかのよ
うです。都城市の翌日 6月10日のできごとについても、「山田正彦のウイーク
リーブログ7月5日」に記載があります。(以下引用)
「宮崎市でもワクチン接種の外側での発生が写真では判定できます。」
再び平尾局長から、今度は電話だ。
私はすぐさま宮崎市の戸敷市長の携帯に電話を入れた。
「・・・間違いない。すぐさま殺処分に入って欲しい。投光機は用意する。
今晩中に埋めてもらえないだろうか。」
「・・・わかりました。」
何回か現地でお逢いしたが真面目な市長さんだ。必ずやってくれる。
そうこうしているうちに、また電話が入る。
「西都市でもワクチンの外側ではその発生が写真でわかりました。」
「牛か、豚か」「牛です。」
「何頭だ」「580頭です。」
私も慌てた。西都市の橋田市長の携帯に電話を入れる。
「すぐ、殺処分して明日までに埋めてくれないか、すぐに獣医も手配する」
「大臣、580頭の牛を一晩で殺処分して埋めてくれなんて、とんでもない話
です」
電話の向こうで、市長が血相を変えて噛み付いているのがよくわかる。
私も一昨日まで現地にいて、一つの殺処分現場で朝から夜までで、牛で最高
200頭までしかできないことは、よくわかっている。
「無理を承知でお願いしているんだ。何とかやってくれ、ここがヤマだ。君
なら必ずできる・・・」
「・・・わかった。私も宮崎大の畜産の出身だ。やってみます」
元気のいい市長さんだ。市長はすぐさま飛び出して現地に向かった。
ほどなく、現場から重機を入れて穴を掘り始めたと市長からの連絡があった。
また、平尾局長が飛び込んでくる。
「日向市でも牛に口蹄疫が見られます」
ワクチンを接種して児湯郡で何とか口蹄疫を封じ込めようとしているのに、
次から次にワクチンの外側で発生している。
これは大変な事態になった。このままクラッシュするのではないだろうか。
私も緊張する。
もう午後6時を回っている。遅いが、日向市長の携帯に 電話を入れる。自宅
に帰られていたのだろうか。
「明日、殺処分にかかります」
と黒木市長は電話で答える。
「市長、一刻を争う緊急事態だ。何とか今晩から殺処分にかかってくれない
か」私も強引だ。
「・・・・・・・・・」
日向市長はその夜10時には職員を集めて、現場に急行してくれた。
翌日、新たに発生した口蹄疫の患畜、擬似患畜の殺処分、埋却をすべて完了
した。
なんとも、奇跡に近い離れ業だったと言える。
私も、副大臣時代に現地の口蹄疫 対策本部長として3週間、宮崎で市長さん
方とも何回かお逢いしているうちに、お互いに信頼しえる仲になり、直接携
帯電話の交換もできていた。それで、無理をお願いできたのだろうか。有難
かった。(引用終わり)
山田正彦のブログによると、宮崎市、西都市、日向市でたて続けに発症した口
蹄疫(いずれもPCR検査前に殺処分された)でも、殺処分の指示は 平尾局長に
誘導されるままに、山田大臣が携帯電話で各市長へ直接したことになっていま
す。そして、各市長が一様に、PCR検査結果判明前の殺処分指示に 戸惑ってい
ることがわかります。
時系列からいえば、西都市、日向市が6月10日の午前中に 立入調査があり、宮
崎市は同日の夕方(宮崎県のプレスリリース)ですから、順番は山田大臣の記
憶とは少し違っています。ブログの記載が事件から一ヶ月後ですから、仕方の
ないことかもしれません。
このように、山田大臣は4件とも自分が殺処分を指示したことを認めています。
ところが、新聞報道では、山田大臣の指示だったことがわからなくなっており、
特に宮崎日日新聞に到っては、山田大臣の指示があったとした 6月10日の記事
をわざわざ翌日書き換えてまで、山田大臣の指示の痕跡を消すという工作を行
なっています。
ところが、そのような工作にも関わらず、山田大臣が自身のブログで堂々と、
「オレが指示したんだ」と主張しているのですから、山田大臣としては正しい
判断をしたんだとの確信があるということでしょう。
従って、宮崎日日新聞に
対する隠蔽工作(記事の書き換え要請)は山田大臣の依頼ではなく、平尾局長
の意向によるものではないかと考えられます。
では、何のために、そのような工作が必要だったのでしょうか?
鳩山首相(当
時)が辞任前日の6月1日に初めて宮崎を訪問した後に行なわれた、東国原知事
の記者会見で不思議なやり取りがあります。(以下、「知事の部屋・お元気じ
ゃひか? 東国原です。(6月1日会見)」より以下引用)
(記者 朝日新聞)
先ほどの評価基準のことについての補足なんですけれども、今朝の段階で山
田副大臣が、県が提示された基準は、ちょっと正直かなりの額になるので、
ちょっと厳しいんじゃないかというふうに、財務省からもそうとられてしま
うんではないかなといったようなことをおっしゃっていたんですが、県とし
てはやっぱりぎりぎりたくさんの額をというふうに求めていくということで
しょうか。
(知事)
まず国は、万全の対策を講ずると(鳩山首相に)おっしゃっていただきまし
たので、まずその言葉が前提になろうかと思います。ですから、高いか低い
かというのは、やはり時価の基準、あるいは畜連さん、農協さん、あるいは
関係農家の専門的な知識を加味して、公平及び客観的な評価をさせていただ
いているところで、またその今回の口蹄疫を受けて、農家さんが殺処分等に
御協力いただけるほどの、あるいは納得いただけるような評価ということを
ラインとしておりますので、私はそれが高い低いということではないと思い
ます。
(記者 朝日新聞)
精神的には満足してもらえるような額ということでしょうか。
(知事)
当然そうなろうかと思います。(中略)
(記者 宮崎日日新聞)
山田副大臣は、今日財務省に上げて、確認をとってからというような判断と
いうふうにおっしゃったんですけれども、それが今日中に出てくるというふ
うな答えが返ってきているんでしょうか。
(知事)
国におかれましては、国の対策本部長であられます、それは総理であります。
日本の行政の最高責任者が万全を期すとおっしゃっておりますので、私はそ
れは間違いないと思います。
(記者 テレビ宮崎)
今の御発言に対して、念のための確認なんですが、今日確かに山田副大臣は、
総理が来られる前ですけれども、県が示したこの補償基準について、もう少
し修正してもらうかもしれない、100% 国が見るとなっているから、そこは
国の財源も限りがあるからという発言をされているのですが、その言葉より
は、やはり総理の万全を期すという言葉のほうが強いとお感じになられてい
て、そこに期待するというお考え方でよろしいんでしょうか。
(知事)
当然そうであります。
(記者 テレビ宮崎)
ということは、国側から県に対して内容の見直しだとか再考を求めるような
そういう段にはなっていないと。
(知事)
そうですね。これは再考はできないラインで、我々は基準値をお示ししてい
るわけでございまして、地元の農家さんや関係団体等の十分な話し合い、意
見交換のもとにこの基準を策定させていただいておりますので、これは国に
御理解をいただけるんじゃないかなと思っております。
(記者 朝日新聞)
今日の総理との会談の中で、ちょっと発言の確認だったんですが、ワクチン
部分についても、国に対し補償、補償という言葉を確か使ったと思うのです
けれども、その真意というのは、ワクチンの接種費用ではなく、ワクチンを
打った家畜に関しての農家への補償の費用という意味でおっしゃったんでし
ょうか。
(知事)
もちろん。殺処分されるワクチンを打った殺処分される、その家畜現物、そ
れと再建支援、生活支援、それを全額国庫負担、国の責任のもとで御負担い
ただきたいという意味です。
(記者 朝日新聞)
今の質問について、その全額国庫負担でとお伝えしたときに、首相はどうい
った反応でしたか。
(知事)
わかりましたとおっしゃっていただきました。国は全力で対応させていただ
きます、万全を期します、十分な対応、措置かな、させていただきます、正
確な言葉はちょっと今、もし議事録があるのであれば出しますけれども、そ
ういった御返答をいただきました。
(記者 朝日新聞)
それを知事も信じると。信じるというか、その言葉を信用するということで
すね。
(知事)
それは国のトップの方がおっしゃったことですので、信用するも信用せざる
を得ない。信用する必要があるし、それがすべてだと私は思っておるんです
けれども。そうじゃないケースがあるんですか。
(記者 朝日新聞)
よくわかりませんが。あと、質問が変わるんですが・・・(引用終わり)
山田副大臣が「カネは出せない」と言っているのに、「なんとかする」という
鳩山首相の言葉を信用するんですか? と何度も記者たちは 東国原知事に質問
しています。しつこく繰り返されるので、知事が逆に質問すると、朝日記者の
記者が話題をすりかえるという展開になっています。
このとき既に記者たち(記者クラブ)は、首相が何を言おうが国からカネは出
ないという確証を得ていたと考えられます。
記者たちに、
国がリングワクチン
を宮崎に押し付けたのだから国は相応を補償をすべきだとの姿勢は見られませ
ん。しかし、山田大臣が 4市長に指示したことがバレると、賠償問題が蒸し返
されることまでは、宮崎日日新聞を気付かなかったようです。
それで 6月10日
に記事(山田大臣が都城市長に電話でフライング殺処分を指示)にしてしまっ
た。
それで慌てて、農水省または財務省が、記者クラブ(宮崎日日新聞が幹事
会社)に善処? を求めた。それを快諾した証拠が、6月11日付の宮崎日日新聞
の記事(獣医の指示でフライング殺処分)であると考えられます。
ーーーーーーーーーーーー引用終わりーーーーーーーーーー
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