http://www.asyura2.com/09/buta02/msg/773.html
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以下の記事にあるように、農林省の疫学調査チームが4月20日の時点で既に「被害が集中した川南町など児湯地域の農家十数戸で既に家畜が感染していたとの推定結果」をまとめた。そして、「十数戸で家畜の異常の発見が遅れたのは、発生当初は感染量が少なく、症状は強く出ないことなどが要因としている」そうだ。
しかし、もしそうなら、なぜ、感染拡大初期、つまり、4月20日から4月末日までの間、ほぼ感染拡大が南方向だけに起こったのか?
南方向だけに起こったことは、ウィキペディアの「口蹄疫」の項に次のように書かれていることからもわかる。
>3 空気感染ならば一気に同心円状に広がる。今回は順番に南下しているので、野生動物か昆虫による感染の可能性が大きいのでは。(風を考慮しない場合の仮説)
更に、4月20日時点で感染していたとされる農家が口蹄疫感染事例約300に含まれているのかいないのかさえ、明らかになっていない。
もう一つ大きな矛盾は、感染ルートだ。まず、都城への感染拡大について、何もルートの確定ができていない点だ。
また、えびの市への感染が関連農家からの車だと言っているが、この牧場の規模さえ明らかになっていない。関連牧場がたった二つだったのか、もっと多かったのか、情報開示がないまま、単に関連農家だったからでは、ほとんど説明になっていない。
6例目の水牛農家は一例目と飼料会社が同じだったからという理由で宮崎県が立ち入り検査をして、感染確認をしている。しかし、今回の推定結果では「西都市と日向市へは児湯地域の農家と同じ飼料会社の車両を使用」ということを述べているのみで、飼料会社が何種類あり、西都市と日向市以外の未感染地域へそれらの飼料会社は行っていなかったのか等については、何も述べていない。そもそも、日向市への感染は6月10日に確認されていて、これは284例目だった。つまり、とっくに口蹄疫被害が確認され、消毒体制が取られて居たはずの時期に感染している。都城への感染確認も6月9日で280例目だ。
同様に宮崎市への感染確認も6月10日で285例目。そして、宮崎市での感染は3例あり、それについて「近接した宮崎市内の3農家は飛沫核」と述べているが、これは、この隣接した3例間で285例目から291例目、292例目へと感染したのが飛沫感染だとするのか、それとも、他地域からこの隣接した3例への感染が飛沫感染だとするのか、文意があいまいだ。記事には、「他地域への拡大については」としてあるので、川南地区などからの拡大方法が飛沫感染だとするのなら、285例目:6月10日、291例目:6月18日、292例目:7月4日となり、かなりの長期間ウィルス飛沫が飛び交っていたことになるが、宮崎市内の直径2kmいないぐらいの狭い範囲の農場3つにしか感染していないことになる。このことは、感染マップを見ればよく分かる。http://maps.google.co.jp/maps/ms?cd=2&ie=UTF8&oe=UTF8&msa=0&msid=103101097783275073929.000485d8ff7f0abb64dbfを参照のこと。
ともかく、今回の推定はあまりに疑問点が多い。
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100724k0000m040134000c.html?inb=yt より引用:
口蹄疫:第1例確認時に既に拡大 疫学調査で推定結果
宮崎県の口蹄疫(こうていえき)問題で、農林水産省の疫学調査チームは23日、都農町で第1例が確認された4月20日時点で、被害が集中した川南町など児湯地域の農家十数戸で既に家畜が感染していたとの推定結果をまとめた。チームは8月中にも中間的なとりまとめを公表する。
チームは、異常の届け出時の病変の程度や検査データを基に、発生した全292例の感染時期を推定。現地調査や農家への聞き取りなども参考に、感染拡大ルートも検討した。
最も早くウイルスが侵入したのは6例目の水牛農家(都農町)で3月中旬ごろ。韓国などで確認されたウイルスと遺伝子配列が極めて近く、アジアからの人や物の移動でウイルスが侵入したと考えられるが、水牛農家への侵入経路は特定困難とした。1、7例目(川南町)の農家へのウイルス侵入時期も3月下旬ごろと推定した。
また、児湯地域での感染拡大ルートについては▽発生農家からの人の動き▽共同堆肥(たいひ)施設や倉庫、器具・器材の共同利用▽ネズミや鳥、ハエ、唾液(だえき)の飛沫(ひまつ)核(飛沫粒子)など−−を指摘した。
他地域への拡大については▽えびの市へは川南町の関連農家から出発した家畜運搬車両▽西都市と日向市へは児湯地域の農家と同じ飼料会社の車両を使用▽西都市内の農家間では牛の出荷時に同一車両を使用▽近接した宮崎市内の3農家は飛沫核−−の可能性を挙げた。
調査チーム長の津田知幸・動物衛生研究所企画管理部長は「(十数戸の農家)それぞれを強い線で結ぶことはできなかったが、(人や車の動きなどの)社会生活の活動でウイルスが広がったと推測できると思う」と説明。十数戸で家畜の異常の発見が遅れたのは、発生当初は感染量が少なく、症状は強く出ないことなどが要因としている。【佐藤浩】
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