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何も判らない口蹄疫
http://takedanet.com/2010/05/post_4a6a.html
(今日の記事は「普通の人が新聞やテレビを見て、普通に知ることができる範囲」で何を錯覚するかを書いています。)
口蹄疫で宮崎県や九州南部の人が苦しんでいる。遠くにいる日本人としては、「どんなことが起こっているのか」、「何をしなければならないのか」を知りたいのに、マスコミは肝心なことを何も報道しない。
「肝心なこと」が報道されないことに気が付かずに、ニュースを聞いている人もいる。これではマスコミの価値はない。
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NHKは5月31日の朝のニュースで、「新たに一日に10頭のウシが感染したので、口蹄疫の勢いは衰えていない」と報道した。
しかし、少しでも口蹄疫に関心のある本州や北海道の人(直接、現場を見ることができない人という意味)は、この報道を不思議に思う。
ハッキリしたことは覚えていなくても,今度の口蹄疫が4月下旬に発見された(たとえば4月20日頃、数頭のウシが感染していた)ことを知っている。
その後,赤松農水相が連休に外国に遊びに行ったときには、かなり感染が進んでいたが、数万頭という話では無いだろう(そんなにおおければ大臣が外遊するはずもないから)と思う。
その後,5月10日頃には、ウシ6000頭,ブタ7万頭が感染し、10万頭近くになり大騒ぎになった。
その後,処分される家畜頭数で数字が出てくるのは10万頭とか20万頭だ。だから、おおよそ一日に5000頭から1万頭ぐらいが感染しているか、もしくはそれに相当する状態であると頭に入っている。
それなのに、「新たに一日に10頭が見つかったので、勢いが衰えていない」というのは繋がらない。もし、最盛期に毎日1万頭が感染していたのなら、それが10頭になったのだから「流行は収まった」ということになる。
正反対だ。
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2009年に人間に流行した新型インフルエンザの時も同じだった。
第一波が5月に流行したとき、そして第二波が秋に流行ったとき、NHKは「危ない、危ない」と呼びかけ,マスクが飛ぶように売れ、ビルや事務所には殺菌セットが並べられた。
インフルエンザ特需は巨額なものだった。
そして、12月にインフルエンザの流行が終焉して、しばらくすると、NHKは(こともあろうに)、「毎年、流行する季節性インフルエンザによる死者は1万5千人と推定されているが、今回の新型インフルエンザの死者は200人だった。」と、流行が終わった後の数ヶ月後に報道した。
さらに、新型インフルエンザがまったく安全なものだったことについて、「インフルエンザの報道が正しかったので、みんなが注意し、タミフルが効いたから」という解説をした。
事実は、違う。
新型インフルエンザの危険性が低いことはすでに9月の時点で判っていた。なにしろ毎年1万5000人が死亡するのに、たった200人だ(死んだ人には申し訳ないが)。
ところが、「事実・・・つまり今回のインフルエンザが危険ではないと国民に伝えると、国民が油断したり、ワクチンを作れなくなったり、関連商品が売れなくなり在庫を抱えるから」という理由で、報道しなかったのだ。
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病気になるのは国民であり、正しい情報が必要なのは流行が終わった後ではなく、流行しているその時なのだ。
NHKは国民の命に関わることでも、自分たちの利権を守ろうとする。世界では「インフルエンザ騒ぎは指導した学者と薬品会社の癒着があった可能性がある」として調査に入っているが、その片棒を担いだNHKはそんなことはいっさい報道しない。
そのわけは次の暴露発言で理解できる。
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「当時はまだ、テレビではNHKの記者だけで、あとは大手の新聞、通信社。20代の記者もいたけど、多くは30から35ぐらいで、40歳近い人もいました。担当記者を連れて、赤坂や銀座の料亭へ行ってクラブへ行って……ランクは中級でしたがね。それから記者たちはこちらが用意した「女」とホテルに泊まってました。」(2010年5月30日平野貞夫元議員談)
腐っているのは首相だけではない。
(平成22年5月31日 執筆)
武田邦彦
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