http://www.asyura2.com/09/buta02/msg/651.html
Tweet |
激震 口蹄疫:宮崎日日新聞
http://www.the-miyanichi.co.jp/special/kouteieki/index.php?id=116&paging=6
一日でも早く消火して 川南町農家からの手紙(2010年5月22日付)
口蹄疫感染が拡大している川南町の養豚業森本ひさ子さん(60)から21日、速達で手紙が届いた。懸命に防疫作業を続けたが、16日に感染疑いを確認、1200頭の殺処分が決まった。発生農家にしか分からない現場の悲惨な状況と無念さがつづられ、豚舎の写真を添え、一日も早い終息を訴える。全文を紹介する。◇
我が家は養豚歴38年で、現在約1200頭の豚の殺処分をまっています。
口蹄疫の発生直後より、埃(ほこり)ひとつにもウイルスが付いているのではないかと、畜舎はもとより、身に付けた全ての物まで徹底して消毒を行ってきました。
我が家には戦争で全てを失い朝鮮から引き揚げ、川南の大地を開墾して共に養豚業を築いてくれた88歳の姑(しゅうと)がいる。「今日は大丈夫だったけど明日はどうじゃろか」と怯(おび)える日々を姑が「召集令状を待つ思い」と呟(つぶや)いていた。
5月16日に我が家もついに陥落、白旗を揚げるとプツンと緊張の糸が切れた。疲れ切った私たちを思いやり、その無念さを姑が短歌でいたわってくれた。
養豚の音なき終わりにすべもなく 只(ただ)ありがとうの感謝あるのみ
近日に命絶たれる母豚あり 日々出産をするもあわれぞ
我が家の豚に感染が確認されてから今朝までに119頭の子豚が死にました。我が家の畜舎ではウイルスが爆発炎上しています。お願いです。一日でも早く消火してください。
【写真】<上>「免疫力のない子豚はあっという間に肺をやられるのでしょう。血性の泡(あわ)を吹いて死んでいきます」<下>「生まれたばかりの13頭の子豚。たっぷりオッパイを飲みスヤスヤ眠る。明日から明後日(あさって)には死に絶える」(撮影・文は森本さん)
激震 口蹄疫:宮崎日日新聞 via kwout
激震 口蹄疫:宮崎日日新聞
http://www.the-miyanichi.co.jp/special/kouteieki/index.php?id=117&paging=6
子豚毎日40頭犠牲 森本さん切実に訴え(2010年5月22日付)
「口蹄疫ウイルスに抵抗力のない生まれたばかりの子豚が、毎日40頭ずつほど血のあわを吐きながら死んでいきます」。養豚業森本ひさ子さん(60)=川南町川南=は、豚1200頭の殺処分が決まった今も、毎日豚舎に通い世話を続ける。口蹄疫に感染し、熱が出たり、足の水疱(すいほう)が破れて立てない親豚たち。豚舎で日に日に感染が広がっていくのが分かる。感染した豚はとにかくのどが渇くらしく、「少しでも楽にしてやり、喜ぶ顔が見たい」と、水ではなくスポーツ飲料を与える。口蹄疫ウイルスは「見えない敵」だが、森本さんら畜産農家には現実のものとして、いままさに目の前に見える。
敷地内に埋却地を確保した。だが、獣医師ら人材の数が現場の数に追い付かず、補償のための評価がまだ受けられない。殺処分や埋却の予定は立っていないという。
死んだ子豚は21日までに140頭を数える。腐らないように冷蔵庫で保管しているのは、せめて殺処分された母豚と一緒に埋めてやるためだ。
38年間、豚とともに生きてきた。「豚は気の小さい動物で、ブラッシングなどで温かく接することにより人を信用するようになる」。森本さんは、今後殺処分を行う獣医師に「できるだけ怖がらせないように殺してください」と頼んだ。
このままでは児湯地区だけでなく宮崎、日本の畜産が崩壊すると危機感を強くし、今回、手紙や写真を宮崎日日新聞社に速達で送った。「口蹄疫は生やさしいものではない。口蹄疫の勢いを実感している者として、そのことを伝えたい。一刻も早い対策と終息を願う」
激震 口蹄疫:宮崎日日新聞
http://www.the-miyanichi.co.jp/special/kouteieki/index.php?id=49&paging=3
「川南町農家からの手紙」 読者の声(上)(2010年5月25日付)本紙22日付1面で川南町の養豚農家森本ひさ子さん(60)から寄せられた手紙と写真を掲載しました。飼っている1200頭の殺処分が決まり、緊張の糸が切れたという森本さんは、発生農家にしか分からない日々の現実を伝え、一日も早い終息を訴えています。また、ウイルスに感染して死んでいった子豚の写真も添えられていました。これに対し多くの読者からメールや電話などで反響が寄せられました。「衝撃を受けた」「支援したい」という意見から、写真掲載に否定的なものまで内容もさまざまです。その一部を2回に分けて紹介します。
■獣医師目指す娘は…
新聞を見て息をのみました。一気に読み、涙がこぼれて止まらなくなりました。「将来は獣医師を目指す」と常々言っている小学校4年生の娘に新聞を渡すと、一心不乱に読んだ後、「生きてる赤ちゃんも殺さんといかんと」「ワクチン打ったらかからんちゃろ。なんで殺さんといかんと」「もしこれが人間の病気だったら、感染地域の人は全員殺されると」など、矢継ぎ早に質問し、うつむいてしまいました。何も答えられない自分の不勉強さを痛感しながら、「不幸な事態が起きたら命を奪うこともしなくてはいけない。それが分かってなお、獣医を目指すなら応援するよ」と伝えました。娘は布団に潜り込み、しばらく出てきませんでした。今回の手紙は、農家の苦しみや現状を知ることができただけでなく、娘にとって大切な機会となりました。投稿した方は本当に苦しい決断だったと思いますが、本当の情報を伝えてくださってありがとうございます。今回の手紙のことは一生忘れません=宮崎市高岡町、嘱託職員(39)
■挫折感計り知れない
手紙を拝見し、涙が止まりませんでした。努力のかいなく全頭殺処分になり、一頭もいなくなった豚舎に立ちすくむ方々の心情を想像すると胸が痛みます。私も敗戦による引き揚げ者です。口に出せない辛酸をなめてきました。川南を通り、家が改築されていたり、牛舎や豚舎が大きくなっているのを見たりすると、自分のことのように「頑張ったかいがあったなあ」と安堵(あんど)していました。しかし今回の事態です。挫折感や失望感は計り知れないと思います。全頭失う悲しみと不安の中、豚たちに「ありがとう」と言える心根に深く教えられました。多くの人が心を揺り動かされ、絆(きずな)を深くしたことと思います。この事態の一日も早い終息と、被害にあわれた方々の一日も早い回復を願っています=宮崎市、無職男性(79)
■ただひたすら復活願う
森本ひさ子様のご無念が痛いほど推察され、胸が詰まる思いでいっぱいでした。さまざまな批判も多く聞きますが、今は県民一丸となって口蹄疫終息のための行動を起こすべきです。県畜産業界、ひいては県全体の復活を、ただひたすらに願ってやみません=宮崎市、会社役員
■県民の思いは同じ
手紙を読み、家族同然の豚に寄せる切々とした思いにぼろぼろと男泣きしながら読みました。こんなに心を打たれたのは母の死以来です。再生への道のりを考えると心が痛いですが、県民の思いは同じだと信じています=宮崎市、自営業(63)
■明日も太陽は昇る
記事を見て涙が出ました。写真まで出し、今の現状を県民や政府などに訴えるという思いを考えると、人ごとではありません。どんな思いで毎日を過ごされているのでしょうか。「召集令状」を待つ気持ちだと思います。畜産農家に親友がいますが、声を聞くのもつらく、何もしてあげられません。胸が痛みます。心ばかりの義援金を2カ所で出しました。助け合い、支え合うのが人間です。つらいでしょうが、前を向いて希望を捨てず、お体に気を付けて頑張ってください。「明日も太陽は昇ります」=高鍋町北高鍋、無職(73)
■残酷、刺激的すぎる
死んだ動物の写真を掲載するのは残酷で刺激的すぎる。子どもがショックを受けてご飯を食べることができない=匿名
県民は家畜が殺処分される現実を理解し、悲しみに暮れている。写真掲載はその県民の感情に対する配慮が全く見られない=匿名
激震 口蹄疫:宮崎日日新聞
http://www.the-miyanichi.co.jp/special/kouteieki/index.php?id=33&paging=2
「川南町農家からの手紙」 読者の声(下)(2010年5月26日付)
■早く病気なくなって子ども3人と一緒に、牛や豚の置かれている現状や、畜産業に携わる方々の気持ちを考えました。口蹄疫が早く終息し、畜産農家や獣医師など関係者の方々が抱える心の傷が、一日も早く癒やされますように=宮崎市清武町、主婦(37)
のうかのみなさんとぶたさんやうしさんへ わたしはしんぶんをみてどうしていきなりびょうきになったのかなとおもいました。びょうきがなかったらこんなことにならないのにとおもいました。のうかのみなさんがかわいそうでした。ぶたさんとうしさん、びょうきがなくなるといいね。ぶたさん、うしさん、げんきになってね=主婦の長女(7)
新聞にのっているぶたのすがたやきじを見ておどろきました。ぼくは手洗いとうがいをたくさんしようと思いました。そしてぼくは、ほかにもできることがないかかんがえてみました。農家の人たちにあきらめてほしくないです。こうていえきのウイルスたちがにくらしいと思いますが、もう少ししんぼうしてください。おねがいします。はやく病気がなくなりますように=主婦の次男(10)
「農家の人たちへ」今、宮崎が口ていえきという病気で苦しんでいるということを、新聞でたくさん読みました。牛やぶたは、食べられるのはうれしいけど、何もされないで殺されるのはいやだと思います。宮崎牛が日本一のお肉とは知っていたけど、それがなくなるなんていやだと思います。ぼくには農家をしている新富町のおじちゃんとおばちゃんがいます。その人たちも肉牛をかっています。殺されるのを目の前で見るなんて悲しすぎてなみだもでないと思いました。これからも、口ていえきに負けないでたくさんお肉をつくってほしいです。くじけないで頑張ってください
「牛やぶたへ」通じないと思うけど、それでも書きます。毎日、毎日、おいしいお肉をありがとう。今、口ていえきという病気が君たちの中ではやっていますね。苦しいでしょう。いつ殺されるかドキドキするでしょう。何の罪もないのに殺されるなんてひどいと思います。これからも病気に負けないように頑張ってください=主婦の長男(11)
■現実報道するべきだ日ごろより思っているのですが、子どもたちには現実をそのまま知らせるべきだと思っています。確かに子どもはショックを受け食欲をなくすかもしれない。でも、その子どもたちをどう親がフォローするかだと思います。あんな悲惨な現場で頑張っている子どもたちがいる。同じ痛み、悲しみを味わうべきだと思います。本当に悲惨な現状をもっと報道するべきではないだろうか。現実なのだから=宮崎市佐土原町、会社員(39)
■勇気ある行動だった森本さんの新聞掲載はとても勇気ある行動だったと思う。発生地域にマスコミが入ることができない現状で、現実を視覚的に伝えることはとても大事なこと。小さな子どもがショックを受けたとのコメントがあったが、それは正常な感受性。言葉だけでは伝えきれない現実を見ることで事の重大さ、そして食の大切さ、命の重さを知ることができるのではないか。大人が「残酷だ」と思うのは勝手な解釈だと思う。その大人こそ、現実から目をそむけず、車両の消毒などできる範囲で行動し、子どもたちに正しい知識を伝えるべきである=宮崎市、主婦(36)
■原稿だけで十分農家の現実は原稿だけでも十分に分かる。写真を掲載する意味はないのでは=匿名
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 口蹄疫・新型インフル02掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。