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HPVワクチン「ガーダシル」を巡って 千早@オーストラリアさんの主張に対する反論 http://www.asyura2.com/09/buta02/msg/597.html
もう無視しようかと思いましたが、千早@オーストラリアさんが軽率で重大な投稿を度重ねているので、ここではっきりさせましょう。 千早@オーストラリアさんが提示されている米国FDAの文書は、2007年3月7日に発行されたものです。そして、問題の核心となっているのは、当該文書の9ページ目に記述されている以下の文章です。 The introduction of the type-specific Gardasil HPV vaccines among the sexually active women also requires genotype monitoring of the HPV infections before and after immunization to develop prevention strategy for the individual patients . Based on a "Background Document" submitted to the FDA by Merck & Co ., Inc . [14], injection of HPV vaccines into women who have concurrent vaccine-relevant HPV type infections may increase the risk, by 44 .6%, of developing high-grade precancerous lesions in the cervix . Therefore, it would be prudent to perform a sensitive HPV detection assay with accurate genotype determination on the patients to be vaccinated if prior HPV infection is suspected . この文章の意訳は以下の通りです。 「性的に活発な女性に対して、HPVワクチンの『ガーダシル』を接種する場合は、事前にHPV感染症の検査が必要とされるということを、Merck & Co., Inc がFDAに文書で提出しました。HPVワクチン(ガーダシル)に関連するタイプのHPVに感染している女性に、HPVワクチン(ガーダシル)を投与すると、高度な『前癌病変』が44.6%増加するリスクがあります。従って、既にHPV感染が疑われる場合は、HPVワクチン接種の前に、(HPVの)正確な遺伝子型を決定するHPV検出分析を行なうことは賢明なことでしょう。」 つまり、「ガーダシル」に関連するタイプのHPVに感染している女性に「ガーダシル」を接種すると、高度な前癌病変に悪化するリスクが44.6%増加する、ということです。「関連するタイプ」が具体的にどのタイプのHPVを指しているのかはっきりしませんが、おそらく「ガーダシル」が感染防止対象としている4種類のHPV(HPV6型、11型、16型、18型)のうちのHPV16型と18型を意味しているものと思われます。HPV6型、11型には発ガン性はなく、尖圭コンジローマという疾病を引き起こすウィルスです。なお、HPVワクチンには「サーバリックス」もあり、こちらが感染防止対象としているHPVは、HPV16型、18型の2種類です。 この文書を提出したのは、Merck & Co., Inc という製薬会社であり、『MSD』という社名で広く知られた製薬会社です。この会社が開発したHPVワクチンである「ガーダシル」は、日本では100%子会社の万有製薬が2007年12月に、厚生省にHPVワクチン承認申請を行なっています。ただし、承認はまだ得られていないようです。もうひとつのHPVワクチンである「サーバリックス」は、日本ではグラクソ・スミス・クライン社が既に承認を得て、発売されています。「サーバリックス」は少なくとも世界100カ国以上で承認され、約30カ国でワクチン接種に公的扶助が提供されています。 先ほどの文章をどのように受け止めればよいか理解する前に、HPVと子宮頸癌についての基礎知識を確認しておきましょう。 (1) HPVはありふれたウィルスであり、女性のほとんどが少なくとも一生に一度は感染しています。 ここであげた要点は以下の文書ほかを参考にしています。 http://www.jsog.or.jp/statement/pdf/HPV_20091016.pdf さて、千早@オーストラリアさんの主張を少し長いですが、以下にそのまま引用します。 -------------------- この子宮頸癌ワクチンは世界中で そうした報道は何も出ていないし、 加えて、みんなどこでも つまり、すでに感染しているかもしれない これは明らかに現在進行中の詐欺兼薬害事件です。 私の言うことを否定する前に、どうぞ とにかくこのお母さんにこのメール そして、必要なことはワクチンではなく、 以上の主張の要点を箇条書きにまとめてみます。 1. 子宮頸癌ワクチンは世界中で多くの女性や女の子を死なせたり、重度の障害などの犠牲者を出しています。 それでは、千早@オーストラリアさんの主張に反論していきます。 1について 2について 3について 4について 5について 6について 7について
プラセボを接種したグループでは、5%が高リスクHPVに感染し、0.5%が持続感染して前癌病変を形成し、0.005%が子宮頸癌に罹患するものとします。 同じ条件を「ガーダシル」を接種したグループにも適用します。ここでは「ガーダシル」が「高度の前癌状態になる確率」を50%高めるものとします。 「ガーダシル」を接種したグループでは、1%が高リスクHPVに感染し、0.15%が持続感染して前癌病変を形成し、0.0015%が子宮頸癌に罹患することになります。 以上の仮想試験では、「ガーダシル」の接種により、高リスクタイプのHPVに感染するリスクが80%低下するものとしています。実際にはより高い効果が認められていますが。しかし、100%感染を防止することはできないので、接種を受けた人でも定期的に子宮頸癌の検診を受ける必要があります。この場合、接種を受けていない人よりも長い周期で検診を受けてもよいことになります。実際には、「定期的に子宮頸癌の検診を受ける」人は数少ないだろうと思います。 以上の仮想試験の結果から、「ガーダシル」を接種したグループではプラセボを接種したグループと比較して、子宮頸癌に罹患するリスクが30%になります。つまり、「ガーダシル」が「高度の前癌状態になる確率」を50%高めるものであっても、接種を受けない場合に比較して、子宮頸癌に罹患する可能性が70%低下するということです。 以上で私の反論は終わります。千早@オーストラリアさんの反論をお待ちしております。
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