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子宮頸癌検診はHPV陽性者にのみ細胞診を行う方法がベター より高い感度で病変を検出 (日経メディカル BMJ誌より) http://www.asyura2.com/09/buta02/msg/584.html
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/bmj/201005/515211.html 世界的に子宮頸癌スクリーニングの方法が多様化している。フィンランド癌登録のAhti Anttila氏らは、細胞診のみを用いる従来の方法と、最初にヒトパピローマウイルス(HPV)DNA検査を行い、陽性者のみに細胞診を実施する従来の方法を比較し、後者の検出感度が有意に高いことを明らかにした。詳細は、BMJ誌2010年5月8日号に報告された。 著者らは、スクリーニングへの参加を呼びかけた女性全員を5年間追跡し、最初にHPV検査(「Hybrid Capture II」を使用)を行い、陽性判定が出た女性に対して細胞診(パパニコロー塗抹細胞診)を実施する方法と、細胞診のみを用いる通常のスクリーニング法について、子宮頸癌、グレード3の子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)、上皮内腺癌の検出率を比較する無作為化試験を行った。 フィンランド南部で03〜05年に行われた集団ベースの子宮頸癌スクリーニングプログラムに沿って受検を呼びかけた30〜60歳の女性5万8282人を、無作為にHPV検査+細胞診または細胞診のみに1:1で割り付けた。 スクリーニング実施前に死亡または転居した女性と子宮頸癌歴のある女性を除く5万8076人(HPV検査+細胞診群2万9037人、細胞診のみ群2万9039人)が、スクリーニングを受ける機会を得た。実際に検査を受けたのは、それぞれ1万9449人、1万9221人だった。 細胞診のみの受検者については、細胞診の結果がクラスIII-Vの女性には膣鏡検査と生検を行い、ボーダーライン病変が見つかった女性には12〜24カ月後に再度検査を受ける強化スクリーニングへの参加を勧めた。強化スクリーニングで2〜3回連続してボーダーラインと判定された患者には膣鏡検査を実施した。 一方、HPV検査に割り付けられた女性については、DNA検査の標本採取時に細胞診用の標本も採取しておき、HPV検査の結果が陽性だった場合にのみ細胞診を実施した。HPV検査陽性で細胞診も陽性の女性には膣鏡検査と生検を実施。細胞診が陰性なら12〜24カ月ごとの強化スクリーニングへの参加を勧めた。細胞診で2回以上ボーダーラインである場合、またはHPV検査の結果が3回連続して陽性の場合(細胞診の結果が陰性であっても)には膣鏡検査を紹介。HPV陰性だった患者には5年後に再度スクリーニングを受けるよう指示した。 スクリーニングへの参加を要請した時点から、死亡、転居、子宮頸癌/CIN III/上皮内腺癌のいずれか(以下、これらを合わせてCIN III+)との診断、または07年12月31日まで、最長5年(平均3.3年)追跡。CIN III+の診断については、スクリーニング登録や同国の癌登録を調べて確認した。 HPV検査群は9万5600人-年、細胞診のみの群は9万5700人-年追跡した。その間に、CIN III+と診断された患者はそれぞれ76人と53人だった。うち、子宮頸癌は6人と8人、CIN IIIは63人と40人だった。 実際にスクリーニングを受けた女性の中では、CIN III+は59人と33人、子宮頸癌は6人と3人、CIN IIIは48人と27人だった。 細胞診群と比較したHPV検査群のCIN III+の相対検出率は、スクリーニングへの参加を呼びかけた女性全体では1.44(95%信頼区間1.01-2.05)、スクリーニングを受けた女性では1.77(1.16-2.74)。どちらの場合もHPV検査群で有意に多く検出されていた。 子宮頸癌と診断された女性の数は非常に少なかったが、相対検出率を求めたところ、スクリーニングへの参加を呼びかけた女性では0.75(0.25-2.16)、実際に参加した女性では1.98(0.52-9.38)で、いずれも有意な結果にならなかった。 CIN III+と診断された女性のうち、初回のスクリーニングをきっかけに陽性判定を受けたのは、HPV群57人、細胞診群26人で、相対検出率は2.17(1.38-3.51)。うち27人と10人はその後の強化スクリーニングの間に診断されていた(相対検出率は2.67、1.34-5.80)。 スクリーニングにおいて陰性判定を得たが、その後何かの機会にCIN III+と判定された患者は、HPV群2人、細胞診群7人で相対検出率は0.28(0.04-1.17)だった。 30〜60歳の女性に対する子宮頸癌スクリーニング戦略として、最初にHPV検査を行い、陽性者にのみ細胞診を実施する方法は、細胞診のみの実施に比べ、その後5年間により高い感度でCIN III+病変を検出できることが明らかになった。実際に子宮頸癌と診断された患者は少なかったが、CIN IIIの段階の患者を多く検出できたことによって、その後の子宮頸癌罹患を減らせたと考えられる。 原題は「Rate of cervical cancer, severe intraepithelial neoplasia, and adenocarcinoma in situ in primary HPV DNA screening with cytology triage: randomised study within organised screening programme」、全文は、BMJ誌のWebサイトで閲覧できる。
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