★阿修羅♪ > 豚インフル02 > 416.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1989?page=1
若者よ、新型インフルエンザに大いにかかれ
21世紀型医療は「自分で治す」〜手を洗うな、マスクはするな、キスをしよう 2009.10.22(Thu)
最終的な金額は分からないが、新型インフルエンザのワクチンの購入に1000億円以上の税金が使われるらしい。これに対して、愚かしい、と一喝する医療の専門家がいる。
ワクチンに多額の税金は全くのムダ
安保徹・新潟大学大学院医歯学総合研究科教授。1996年に白血球の自律神経支配のメカニズムを初めて解明するなど世界的な免疫学者 免疫学の世界的権威である安保徹・新潟大学大学院教授である。「何たるムダ。効果もほとんど期待できないワクチンに、なぜこれほどの税金を投入するのか。愚の骨頂である」と手厳しい。
最終的には接種を受ける人の負担になるが、国や市町村でもかなりな額の補助が行われる見通しだ。安保教授は続けて言う。
「ワクチンなんて歴史的に効いたためしはほとんどありません。弱めたウイルスを使ってワクチンを作っているわけで、本物の抗体ができないのです。今までにワクチンを打った人で、その後インフルエンザにかからずに済んだという例は1つもありません」
もっとも、安保教授は効果がゼロと言っているのではない。効果はあっても極めて限定的であり、それに頼り切るのはいかがなものかと言うのである。医療の世界はただの水でも効果がある場合がある。人間には本来備わっている強い自己治癒力がある。精神的な効果でそれを高められれば、それ自体が治療であることに変わりはないのだ。
しかし、「新型インフルエンザだ。大変だ。政府はなぜ十分なワクチンを手当てしないのだ」と騒ぎまくる国民に、「分かりました。本格的な流行期の前にできるだけ手当てしましょう」と1000億円以上をぽんと出そうとする政府も政府。さらに、インフルエンザの猛威を喧伝して不安を煽るだけの有難い大手メディアがいる。
新型インフルエンザの正体は一体何なのか。発生当初の世界的パニック状況ならいざ知らず、既に十分な証拠が集まって正体が明らかになり始めた現在、熱に浮かされたようにワクチン、ワクチンと騒いでいる姿は、ある意味、滑稽でしかない。
若い人よ、積極的にインフルエンザにかかりなさい!
安保教授は言う。「これだけ流行し始めた新型インフルエンザで毎日、何人が亡くなっているか。その数字を見ただけでも、毒性が弱いことははっきりしています。ここは効果がほとんど期待できないワクチンに頼るのではなく、自分の力で解決すべきです」。
自分の力とは免疫力だ。新型インフルエンザは若い人がかかりやすい。これは国民が免疫力をつけるうえで好都合でもある。
「若い人は免疫力が高いのです。でも、様々な病気になるのは抗体がないからです。若い人たちがこの際、一気に新型インフルエンザにかかって抗体を作ってくれれば、ワクチンで作った抗体よりもずっと効果がある。しかもこっちはタダですよ」と安保教授は言う。
免疫学の国際的権威がこう指摘するのに、なぜ日本ではワクチンフィーバーが続くのか。その理由はいくつかある。
理由の最初は、振り上げた拳を降ろせなくなったという点だ。新型ウイルスの登場に沸いたのは、ほかならぬ医学界の権威ある先生たちだった。
当初、毒性の高さに対する備えが必要だと声高に説いていた権威と名声には特にこだわりの強い先生たちが、振り上げた拳を降ろせなくなった。そのため、毒性が弱いことが分かってきても、強い対策の必要性を説き続けるのである。
理由の2つ目が、大局よりも局所を重視する国民性と言えるだろう。体の弱いお年寄りや受験生を抱えた親たちが、何とかしてほしいと訴える。それは一部脅迫的なニュアンスも帯びてくる。「もしものことがあったら、どうしてくれる。あなた方の責任だから」と。
こうした声に国民は弱い。そして視聴率しか頭にない日本のマスメディアが超一流のアジテーターぶりを発揮して、自ら考えリスクを取ることを極端に嫌がる日本の国民を煽りに煽る。さらに、ここを商機と見た健康産業が、大々的な宣伝を打つ。「外から帰ったら必ず石鹸で手を洗いましょう。マスクも忘れずに」
公園で子供を遊ばせた日は手を洗わせない!
ワクチンを打つのもいい、泡状の液体石鹸で手を洗うのもいい、マスクをするのもいい。本当に必要だと思う人がすればいい。でも専門家が効果を疑問視しているワクチンに多額の税金を使うに至っては問題ではないか。ワクチンにお金を注ぎ込んで喜んでいるのはいったい誰なのだろう。本当に国民だろうか。
どうも、医療の問題だけでなく、日本が抱える問題の多くがこうした得体の知れない構造に起因しているのではないかと思う。一斉に成果主義に走り出す日本の大企業。急成長ベンチャーを次々と検挙して倒産に導いていく検察。とどまる所を知らない感情的な役人批判。本質から目をそらし、ヒステリックな対応に終始してそれをよしとする。既に日本の風土病的な色彩を放ち始めているようだ。
この方向に脱線するときりがないので医療の話に戻ろう。安保教授はこう提案する。「子供たちを公園に連れて行って遊ばせる日があるでしょう。こういう日は大切な日だから、手を洗わせない日にしたらどうです。子供たちにいっぱい雑菌を体に入れてもらいましょう」。
きれい好きで潔癖なママたちが聞いたら・・・。恐ろしい顔が目に浮かぶ。
しかし、子供を極端なまでに雑菌から守ろうとする母親(父親も?)の過保護が、実は子供を弱めている可能性がある。その辺りは安保教授が最近出版した『40歳からの免疫力がつく生き方』(静山社文庫)に詳しい。人間の体を生物の起源から見直し、21世紀型の医療を、しかもお金のかからない医療を提案している好著である。
人間はウイルスを取り入れるためにキスをする
安保徹著『40歳からの免疫力がつく生き方』(静山社、税抜き600円)。文庫ながら書き下ろし 赤ちゃんは出産で母親の胎内から外界に出てくる大きなストレスに対応し、外的から身を守るために、白血球の成分のうちリンパ球の割合が極めて高いという。成長するに従ってリンパ球が減り、代わって細菌を攻撃する顆粒球の割合が増えてくる。それでも子供時代は大人よりもリンパ球の比率が高い。
「ウイルスに立ち向かうリンパ球が多い若い時こそ、様々なウイルスを受け入れて体内に抗体を作るチャンスなのです」と安保教授は言う。
少し余談になるが、人間はなぜキスをするのだろうか。いくつか理由はあるが、その中で1つの大切な理由とされているのが、細菌やウイルスの交換である。そして抗体を作っていく。
マスクと手袋で完全防備している人には、キスなどあり得ないのだろう。しないに違いない。しかし、完全防備でウイルスを体内に入れるチャンスが少なくなれば抗体が作られる機会も少なくなる。
もし、ウイルスや細菌が原因の病気が大流行した時に、どのように身を守るのだろうか。清潔さは大切なことだが、それが過ぎると人間が長い営みの中で、身につけてきた病気に対抗する術の否定にもつながりかねない。
もちろん、ウイルスに対抗するために人類は抗生物質を発明した。がんには手術と抗がん剤治療、放射線治療を生み出した。確かに医療の進歩は目覚ましい。しかし、安保教授はこうした従来の治療法に頼るだけの時代は少なくとも日本の場合は終わったと言う。
「抗がん剤も放射線も人間の持つ免疫力を押さえ込んでしまう。手術もそうです。これでは、せっかく人間には病気を治す免疫力があるのに、それを全く使わないようなもの。そんなもったいないことはないでしょう。一刻も早く20世紀型医療から21世紀型医療へ転換を図るべきです。考え方を大きく変える医療革命が求められているのです」
21世紀型医療は自己治癒力のサポート役
簡単に言うと、手術のような「技術」に頼るのではなくて、個人個人が持つ自然治癒力を高めるためのサポート役として医療をとらえようという考え方だ。コペルニクス的な発想の転換と言えるだろう。これができれば医療費の増大という現代社会が抱える大問題を比較的簡単に解決できる可能性がある。
それが今までなぜできなかったのだろうか。
安保教授は言う。「社会が貧しかったからです。戦後、日本人は食べるために、豊かになるために死に物狂いで働いてきました。徹夜して働いて休む暇がなかった。そういう社会では人間は免疫力を高めることはできません。体の中にできたがんを自分の免疫力で殺す力が弱かったのです。しかし、豊かになった今の日本は違います。必要があればゆっくり休んで免疫力を高め、体の中に生じたがん細胞を自分自身の力で殺すことができるのです」。
例えば、一晩徹夜すると白血球の中のリンパ球は半減するという。徹夜のようなストレスの高い生活を続けると免疫力が低下し、がんにかかるリスクが増大する。
安保教授は言う。「人気女性タレントで私はこうして乳がんを克服したというような本を出版してよく売れたという話を聞きますが、私はそういう本は読者をミスリードすると思う。どう闘病したかではなくて、今の時代に必要な情報は、仕事をきっちりこなしながら、どのようにがんにかからない生活を送ったかでしょう」。
定期健診の数字に怯えるとがんにかかりやすくなる
私たちが日頃受けるように指導されている検診も、安保教授によると百害あって一利なしの場合が多いという。数字が少し上がったから大変だと怯えた生活を送ると、そのストレスが原因になって免疫力を下げてしまう。「人間は年を取ると血圧は上がるもの。誰が標準値などというものを決めたのか知りませんが、個人差が大きいそんな数字にびくびくして暮らすように結果として仕向けてしまっているのは問題でしょう」。
誤解のないように付け加えると、安保教授は検診を完全に否定しているわけではない。進行の早いがんなどには注意が必要で、そのためには検診を受けるべきだと言う。しかし、大切なのは検診の結果に怯えることなく免疫力のつく生活を心がけることだ。
それではどんな生活が免疫力を高めるのか。それは『40歳からの免疫力がつく生き方』に詳しいので、ぜひ一読をお勧めしたい。例えば、人間という動物はいない。いるのは男と女だとよく言われるが、病気にかからない生き方や長生きの方法も男と女では大きく異なる。女は体をいつも温めるよう心がけること。男は寒いところでトレーニングをすべきだと安保教授は言う。
生命の起源から始まって人間の免疫力がどのように形成されてきたのか、生物学の本としても面白い。日頃不健康な生活を送っている身には、耳の痛いことがたくさん書いてあるが、読んだ後は寿命が長くなったような気にさせてもらえた。