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朝日新聞社が発行する「メディカル朝日」2009年10月号に、国立感染症研究所・感染症情報センター第一室長の谷口清州先生が、『新型インフルエンザの臨床像』と題された一文を寄稿しておられます。
その冒頭で、谷口先生は、こんな事を述べておられます。
−−今回の新型インフルエンザは、一般的には軽症であると言われ
ている。この「軽症」とは@典型的な季節性インフルエンザと
症状的には区別がつかないことと、A症状の幅が非常に広く、
典型的な症状を来さない軽い症状のみで終わる人も多い、とい
う意味がある。後者は、例えばチリなどでは新型インフルエン
ザと確定された患者の約30%が無熱と報告されているし、一
般の人が医療機関にかかる機会が日本ほど多くない海外では、
症状が出ても医療機関を受診せず、無治療のまま治癒する例も
多数報告されている。−−
(谷口清州『新型インフルエンザの臨床像』メディカル朝日・
2009年10月号24ページ)
注目して頂きたいのは、次の箇所です。
−− 一方で、一定の率で重症例も出ている。この重症例のほとん
どがウィルス性肺炎で、その経過は1〜2日目には通常のイン
フルエンザ症状だったのが、3日目以降に急速に増悪している。
アメリカの入院例268例中治療歴が明らかな244例のデ
ータでは、177例(73%)にしか抗インフルエンザウィル
ス薬が投与されておらず、死亡した19例では、症状の開始か
ら抗インフルエンザ薬投与まで、中央値で10日かかっていた。
また、ミシガン州からの報告では、重症例10例の発症から
抗ウィルス薬治療までの期間は、5〜12日(中央値)8日)
と報告されている(表2)。つまり、アメリカで発生した大量
の重症例・死亡例の大部分は、早期に抗ウィルス薬が使われて
いなかった、ということが言える。ただし、逆にこれらの症例
に早期に投薬が行われていたら重症化が避けられていたかどう
かは不明である。−−
(谷口清州『新型インフルエンザの臨床像』メディカル朝日・
2009年10月号24ページ)
お分かりでしょうか?これは、一つの作業仮説ですが、アメリカにおける新型インフルエンザの重症例は、抗ウィルス薬投与が遅い事が招いた結果であった可能性が有るのです。いや、その可能性が高いと言っていいと、私は思ひます。
ひるがえって、日本の状況について、谷口先生は、こう述べます。
−− では、アメリカに比べて日本の重症例や死亡例が少ないのは
なぜだろうか。考え方は二つある。ひとつは、発生当初に学校
閉鎖等の地域への波及対策をとったため、まだハイリスク者ま
で感染が広がっていないだろう、という見方だ。もう一つは、
日本では従前からタミフルを処方する習慣があり、しかも国民
皆保険制により大多数の人が気軽に医療機関を受診できる体制
にある、だから重症化していない、という見方だ。どちらの説
もある意味では正しいのではないかと考えられる。−−
(谷口清州『新型インフルエンザの臨床像』メディカル朝日・
2009年10月号24ページ)
私も同意見です。日本の対応に問題が無いとは思ひませんが、少なくとも、国民皆保険制度が有るお陰で、日本人は、タミフルをインフルエンザ罹患後、非常に早い段階から服用して居ますし、それどころか、インフルエンザが疑はれた段階で、処方されて居る患者さんが沢山居ます。更には、早い段階での学校閉鎖なども、正しい対応だったと言っていいのではないでしょうか。
何でもアメリカがいいと思って居る人たちは、この「メディカル朝日」のこの記事を読むべきです。
(メディカル朝日 HP)
↓
http://www.asahi.com/medical/
2009年11月3日(火)
西岡昌紀
http://blogs.yahoo.co.jp/nishiokamasanori
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■妊婦らの新型ワクチン接種開始、注意点は?
(読売新聞 - 11月02日 16:16)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1008413&media_id=20
妊婦らの新型ワクチン接種開始、注意点は?
(読売新聞 - 11月02日 16:16)
妊婦や基礎疾患(持病)がある人を対象にした新型インフルエンザのワクチン接種が2日午前、青森、宮城、滋賀の3県などで始まった。
読売新聞の調べでは、この日から接種を開始するのは17県。先月30日から行っている3県と合わせて計20県で接種が本格スタートすることになる。妊婦や基礎疾患患者が接種を受ける際の注意点をまとめた。
――基礎疾患のある人の注意点は?
発熱時や、持病とは別に急性の疾患にかかっている時は接種できないことがある。けいれんや気管支ぜんそくの症状がある人、過去の予防接種で発熱したことがある人は、医師と十分に相談を。国産ワクチンの製造には鶏卵を使っているため、卵アレルギーの人も相談しよう。
――妊婦も接種できるの?
国産の季節性インフルエンザ用ワクチンは、妊婦への接種を原則認めていなかったが、厚生労働省は10月、季節性用、新型用ともに接種可能とする方針を示し、妊娠週に関係なく接種できるようにした。妊婦の副作用や胎児に影響が出る危険性はないとの研究結果を受けたものだ。
――ワクチンに入っている保存剤は大丈夫?
海外で過去に胎児の発達障害との関連性が指摘されたことがあるが、その後の研究で否定された。それでも気になる妊婦は11月中旬以降、保存剤が入っていないワクチンも供給されるので、どちらか選んでほしい。
――接種するには?
医療機関への予約が必要。かかりつけ医以外で接種する場合、持病のある人は「優先接種対象者証明書」を、妊婦は母子健康手帳を、接種する機関で提示する。
――副作用は?
人によって接種部位が腫れたり、赤くなったりする。まれに意識低下やショック症状が出るが、生命が危険になるほどの副作用は今のところ確認されていない。