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舛添大臣が眉間に皺を寄せて「一般のインフルエンザのワクチンの製造を中止させても豚(新型)インフルエンザのワクチンを製造させる」。
SF映画nにでも出てきそうなスタイルで到着した航空機に乗り込んで『検疫』。
インフルエンザの疑いの高校生は、空気が外部に漏れないように減圧した病室で治療を受けながら、『新型』かどうかの診断を待っている。
新型インフルの疑いのある患者は、その他の患者と接触しないよう『発熱外来』が設けられている。
TVでこれらの映像だけを見ていると日本の新型インフルエンザ対策は頼もしく見えてきます。しかし効果の程はどうなのか?
新型インフルエンザのワクチンについては、1976年に米国で豚インフルエンザの蔓延が恐れられて大規模に『豚インフルエンザワクチン』の接種が行われたことがあり、この時は副作用により大量に麻痺などの症状が現れた患者が生まれた事実がある。この時ワクチンの接種に1.35億ドル、副作用の補償に13億ドルの税金が使われたとのことである。政治家がワクチンの“夢”を語ることは票を得るためには好都合かもしれないが、安全面とか考えるとそんな簡単なものだとは思われない。
物々しい格好で検疫のために飛行機に乗り込んで「水際でインフルエンザの上陸を阻止する」と言う姿も、“画”にはなるが、インフルエンザには潜伏期間があり、『水際阻止』を本気で考えるなら、感染地域から到着した乗客を全員、1週間とか10日とか隔離して観察するしかないだろう。
発熱外来だって全県に1箇所しかない所さえあり、大都市ならともかく、一般的には近くにあるとは考えられない。今後は季節性のを含めてインフルエンザの疑いがある場合は数時間もかけて『最寄』の発熱外来に行かなければならなくなる。新聞でも報道されているとおり、一般の病院に行っても診療拒否にあう恐れが強くなる。2004年にインフルエンザが猛威を振るった際の患者数は1700万人だったそうである。それが一般の病院では診療拒否に会い、全県に1箇所しかないところもある程度しか配置されていない発熱外来に殺到する事態が想像できないのだろうか。
インフルエンザが大流行すると入院患者数は10万人を超えるそうである。新型インフルエンザがとなると設備の整っていないので対応できないということになるか、他の患者への感染の危険を犯しても一般の病室で受け入れざるを得ないだろう。新型のインフルエンザが大流行したら“減圧”の病室など“画”に書いた餅である。
新型インフルエンザ対策は『劇場形』で、政治的に利用されている可能性が高い。