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試写室/ETV特集 吉田隆子を知っていますか/反戦を貫いた作曲家の志に光
「しんぶん赤旗」 2012.09.02 日刊紙 14頁
ETV特集 「吉田隆子を知っていますか〜戦争・音楽・女性」 投稿者 gataro-clone
与謝野晶子の反戦詩「君死にたもうことなかれ」に曲をつけた女性作曲家の草分け、吉田隆子。よくぞ掘り起こしてくれました。
1910年、軍人の家に生れた隆子は、独学で作曲を学びます。大正デモクラシーの影響のもとモダンガールを謳歌(おうか)した青春。社会の悲惨な現実を知る中でプロレタリア音楽同盟(PM)に身を投じます。戦時色が強まる時代、虐殺された作家・小林多喜二追悼曲など民衆の立場に立ち、戦争批判の作品を発表。PM解散後も生涯の伴侶、劇作家・久保栄の勧めで「楽団創生」を設立、タキシード姿でタクトを振り大衆の喝采を浴びます。
権力は隆子に4度の勾留生活を強いますが、弾圧されても、膝を屈しません。戦意高揚の音楽があふれる中、反戦を貫く凛(りん)とした姿を浮かび上がらせます。その作品には、確かな技能と情熱があふれています。音楽と平和への志は、56年に46歳の生を終えるまで変わりませんでした。
小宮多美江や辻浩美らの研究成果も取り入れた丁寧な作り。戦前の反戦活動がテレビで紹介されることはまれです。隆子の志に感応し、光を当てた制作陣に敬意を表したい。
(荻野谷正博)
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