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5つ星のうち 5.0
焚書をテーマにしたSF映画−−人類社会は、未来の焚書に抗しうるか?, 2006/5/16
By 西岡昌紀 -(2006年5月16日)
皆さんは、ナチスが、夜のドイツの街で行なった焚書の映像を見た事が有るだろうか?恐ろしい映像である。だが、焚書は、ナチスの専売特許ではない。この映画は、その焚書をテーマにしたSF映画の傑作である。−−本を読む事が禁じられた未来社会。その社会では、人々は、清潔な住宅に住み、何一つ不自由の無い生活を送って居る。ただし、本を読む事だけは禁じられて居る。(代わりに、人々は、一日中、テレビを見て毎日を過ごして居る)もし、本を隠し持って居ると、誰かがそれを密告する。そして、密告が有ると、ファイアーマンと呼ばれる、現代の消防隊そっくりの人々が、そこに急行し、火炎放射器で本に火をかけて焚書を行なふ。−−そんな未来の社会で、本を知った主人公は、周囲から孤立しながら、自分が生きて来た「本の無い社会」に疑問を持ち始める。そして、最後に、「本の人々(ブック・ピープル)」と呼ばれる、本を暗誦し、伝える人々の中に、主人公は入って行く。
人類の歴史は、焚書の繰り返しであった。『古事記』の序文に焚書を暗示する記述が有る様に、古代より、権力者の交代や宗教権力の異端狩りにおいて、或いは、戦争や革命の際に、更には、我々の「民主主義」社会においても、焚書が、繰り返されて来た。−−古代より、焚書は、統治術の一つだったのである。−−しかし、この映画の最後に登場する「本の人々(ブック・ピープル)」がそうである様に、人類社会には、その焚書に抗じて、歴史の真実と、人類の精神的遺産を守ろうとする人々が、常に存在した。
私は、そんな「本の人々」の一人でありたいと思ふ。
(西岡昌紀・内科医/ヨーロッパの大戦終結から61年目の5月に)
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