http://www.asyura2.com/09/bun2/msg/595.html
Tweet |
*
http://blog.livedoor.jp/nishiokamasanori/archives/5578094.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1850435461&owner_id=6445842
(レビュー)
イワン雷帝 [DVD]
ニコライ・チェルカーソフ (出演), セルゲイ・エイゼンシュテイン (脚本) | 形式: DVD
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%83%AF%E3%83%B3%E9%9B%B7%E5%B8%9D-DVD-%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%82%B2%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%82%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%B3/dp/B00005G0YY/ref=cm_cr-mr-title
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
人類社会永遠の悲劇を描いた傑作−−単なる「スターリン批判」を超えた不滅の作品
2006/6/6
By 西岡昌紀
昔、或るイギリス人と、この映画について語り合った事が有る。そのイギリス人は、軍事問題を研究する学者であった。そのせいなのか、彼は、人間と社会を徹底したリアリズムで語る人で、文学や芸術には全く関心の無い人であった。それどころか、彼は、私の友人には珍しく、文学や芸術を、徹底して軽蔑する人であった。
ところが、或る時、その彼と話をして居た時、この映画(『イワン雷帝』の話が出た。すると、驚くべき事に、彼は、表情を変え、この映画を絶賛したのであった。戦争と国際政治のエキスパートであり、文学や芸術を徹底して軽蔑して居たその彼が、この映画(『イワン雷帝』)の話が出た時、感動の表情を浮かべるのを見て、私は、驚かずには居られなかった。そして、改めて、この映画(『イワン雷帝』)とそれを作ったエイゼンシュテインの偉大さを思ひ知らされたのであった。
この映画は、タルコフスキーの『アンドレイ・ルブリョフ』と並ぶ、ロシア(ソ連)映画史上の、そして、世界映画史上の傑作である。
この映画が、スターリン批判を行なってゐる事は明らかである。しかし、この作品が、21世紀の私達にとって持つ価値は、「スターリン批判」等と言ふ歴史上の意味に留まる物ではない。この映画は、権力者の孤独と人間不信を描く事で、単に「スターリン時代」や「共産主義社会」への告発を超えた、もっと普遍的なテーマを描いた作品なのである。−−この映画が描く世界は、スターリン時代のソ連のみならず、私達の「民主主義社会」においても、変はらない物である。−−若い人は、それに気が付いて欲しい。プロコフィエフの音楽と共に、この映画の価値は不滅である。
(西岡昌紀・内科医/スターリン批判から50年目の年に)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。