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http://mainichi.jp/select/opinion/hito/news/20110628ddm008070059000c.html
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ひと:羽田澄子さん=生まれ育った旅順・大連を題材に映画製作
アカシアの木はいつしか大木になっていた。少女時代を過ごした赤レンガの家を訪ね「昔住んでいた日本人」と告げると、中国人が気さくに手招きしてくれた。
ドキュメンタリー映画「遥かなるふるさと 旅順・大連」が東京の岩波ホールで公開されている。
教師だった父が旧満州(現中国東北部)の女学校に赴任したため大連生まれの旅順育ち。軍事施設を除き旅順が外国人に全面開放(09年)され、旅順出身者らでつくる「日中児童の友好交流後援会」のツアーに撮影メンバーと参加した。
「思えば家族が最も穏やかに暮らせた時代だった」と振り返る。だが、日本の植民地支配下で中国の人々は下積みの労働を強いられていた。戦後は内戦やソ連の統治など複雑な歴史が幾重にも重なる。
その旅順が近代化のまっただ中にいた。街は整備され、若者たちは日本人と変わらぬ服装で闊歩(かっぽ)する。大連はさらに高層ビルが林立していた。
1948年に引き揚げ、戦後は岩波映画製作所(当時)で90本を超すドキュメンタリーを手がけた。定年後、フリーになってからも「痴呆性老人の世界」など次々と作品を生み出し、前作の「嗚呼(ああ) 満蒙開拓団」(08年)で初めて戦争をテーマにした。今回は一党独裁体制下で経済発展が進む中国と自身の戦争体験を重ね、人間の社会と生活の変貌を描いた。
「中国の人々が追い求める先に何があるのか」。期待と不安が交ざった気持ちで見つめている。<文と写真・明珍美紀>
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■人物略歴
東京・自由学園卒。作品は夫の工藤充さん(86)がプロデューサー。上映は7月29日まで。8月には大阪で公開。
毎日新聞 2011年6月28日 東京朝刊
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