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yes!!
現在の英語の隆盛はその言語の優位性によるものか、英米覇権の付随的現象化で議論がなされてきた。
確かに英語の持つ文法より語法、文字表記より発話に重点を置いたフレキシブルかつプラクティカルな(柔軟で実際的な)特性は、そのまま不文憲法や慣例法に基盤を持つアングロサクソン文化の民主性発展の大きな要素だったといえる。
いわば民主的世界覇権を成し遂げた英米を文化的社会的を形作った最大の規定条件だったわけだ。
よって、第一行の命題「英語の隆盛はその言語の優位性によるものか、英米覇権の付随的現象化か」には、後者ということになる。
いや待て、前者と後者は同時に成り立つという者は以下の諸点を考察されたい。
1、英語の発音、聴解の難解性
英語は世界でも屈指の発音、聞き取りの難しいノルウェー語、フランス語などを取り入れ発展してきた。12にも及ぶ母音数、閉音、単語ごとに区切って発音しないこと、慣用句、定型句による表記からの発音の乖離等の要素により、特に聞き取りにおいては中国語やタイ語など発音の難しい言語の難解性さえ及ばない。
2、語法の難解性
英語は周知のとおり非常にシンプルな文法構造を持つが、その分、非常に多岐にわたる語法が存在する。中国語と同様に単純な文法構造を豊富な慣用句で補っているわけだ。これは1の条件同様、ネイティブ以外には習得困難であり、くそ勉強のお得意な日本人にして最も難しい科目である原因だ。英語同様に多くの発音数を持ちいい耳を持っているはずの中国語、タイ語等の話者達が有名な英語嫌いである理由はこれらによる。
3、2の理由はそのままスピーキング、ライティングの困難性となる。具体的にいえば、膨大な前置詞慣用句、定冠詞と不定冠詞、複数形の判別、to不定詞かingか等、例を挙げればきりがない。結局、英語使用国に長年住み、使用例を何度も記憶確認しなければ確信を持って発話、作文はできないのだ。インド人ほどの言語的能力と記憶力に恵まれた民族であっても子供のときから英語による教育を受けていなければネイティブに馬鹿にされない英語を書くこと話すことができないのもそのためだ。実は表記以外ならインド人には日本語のほうが簡単なぐらいだ。
というわけで、英語は英米覇権の没落とともに確実にその圧倒的な支配性を失うだろう。
ではその後釜に座る言語とは。簡単に予告すれば言語覇権が終わった後の自由な言語市場が決めることだろう。ただし、英語や中国語のようなネイティブ以外に高度な習得が困難な言語は排除される。
なぜなら、これからも各民族は独自の言語を第一言語として保持していくので世界共通語はあくまで第二言語としてシェアを競うようになるからだ。
そのような第二言語競争市場において求められる言語的要素は、
1、成人でも短時間で習得できるあまり難解じゃない文法、
2、しかし、同時に語法や文法の例外性が少ないこと、
3、成人の固まった耳でも聞き取れる母音数が5から7以下の言語、
4、単語間をはっきり区切って発音し慣用句や定型句による発音の表記からの乖離が少ないこと。
5、アルファベットなどの簡単な文字表記
となるとまず英語や中国語は候補から外される。日本語も5の理由により排除される。
アジアではマレー語や韓国語あたりが22世紀の言語的覇者になる可能性が高いだろう。欧米ではエスペラントもその可能性がある。場合のよったら漢字廃止後の英語語彙を多用したカタカナひいらがな日本語かも少しはシェアを獲得するかもしれない。
これらの予測についてはまた稿を改めたい。
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