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映画「トロッコ」で監督デビュー 川口浩史さんに聞く/芥川龍之介の短編を台湾舞台に脚色 日常の中の戦争と家族(赤旗) http://www.asyura2.com/09/bun2/msg/365.html
2010-05-22 19:23:34 映画「台湾人生」公開に寄せて/日本人になろうとした人々の記憶が呼び起こす日本人の罪 そして、時にはこんなロマンスを生み出すこともあったろう。 ⇒ ======================================== 映画「トロッコ」で監督デビュー 川口浩史さんに聞く 芥川龍之介の短編「トロッコ」を下敷きにした、映画「トロッコ」が22日に公開されます。戦争の傷跡が残る現代の台湾に舞台を置き換えた、日本と台湾の家族が織りなす再生の物語です。本作で監督デビューを果たした川口浩史さんに聞きました。 湯浅葉子記者 (写真)川口浩史監督 芥川の「トロッコ」は、あこがれのトロッコを押して遠くまで来てしまった少年が、不安に駆られ、母の元へ帰る物語です。 「育った社会を出て、また戻ってくる。この繰り返しで、自分の世界がでかくなり、おとなになってゆくのだと思う。一番好きな短編小説です」 植民地時代 映画は、敦(あつし=原田賢人)と弟が、母・夕美子(尾野真千子)に連れられて、亡き父の故郷である台湾を初めて訪ねるところから始まります。2人は、台湾人の父と日本人の母の間に生まれ、東京で育ちました。 敦は出迎えてくれた優しい祖父に、村に残るトロッコの線路は植民地時代に日本人が敷いたことを教わります。祖父は日本人として教育され、日本軍に従軍したことが今も誇りでした。 ある日、日本から恩給欠格者通知が届きます。現在、日本国籍を有していないから、との理由でした。「日本人として向き合ってほしいだけなんだ」と憤る祖父。一方、母は子育ての不安から、義母に人生に失敗したと吐露します。いら立つ母とのすれ違いに、敦はあこがれのトロッコに乗って山へ分け入り―。 日台の3世代の視線で、家族や戦争、生きることを重層的に描きます。 「現代は家族自体が不安定で母親も迷っています。いまの時代に、どういう家族の形をつくれるのか問うてみたかった」 台湾の祖父(右)を訪ねた夕実子(尾野真干子=左)や敦(原田賢人=左から2人目)たち 当初は、芥川の短編をそのまま映画化するつもりでした。しかし、トロッコを撮影できる線路を探してたどりついた台湾で、日本の植民地時代の話を聞き、今回の構想を考えました。 「現地のおじいさん、おばあさんは、愛情を持って日本の話をしてくれました。植民地にされたのになぜ? と最初は意味がわからなかった。次第に、台湾人としてのアイデンティティーに悩んだりと、複稚な問題が見えてきました」 植民地化という事実が台湾の土地と心に今も影を落とすさまが、静かな日常のなかに描かれます。 「植民地の歴史を表層でとらえるのでなく、そこに生きる人々がどう感じたのかを描くことで、台湾の人たちにこたえたかった。映画はそれが多分にできる芸術だから」 ◇ すべてが映画につながるから、と政治から食べ物まで興味があると監督はいいます。 取材の冒頭、「ぶれない党ですよね」と。「ぼくら庶民は、ブイが欲しいんです。海は常に変化するけれど、ブイがあるがゆえにここから先は危険だとかわかる。共産党はブイになれますか」 *22日から東京・シネスイッチ銀座で公開、順次全国で (写真は公式ホームページから)
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