投稿者 モモンガール 日時 2010 年 4 月 03 日 10:56:44: qoOlRBnI3lDHA
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さよなら歌舞伎座公演を観劇してきました。
銀座の歌舞伎座は、想像していたより大きい建物で、細部にまで粋なこだわりがありました。
入口で当日の演目を知らせるのは、ハイライトシーンを描いた浮世絵。
30分前についたけれど、すでに入口付近は大混雑。
多くの人が名残惜しそうに記念写真を撮っていました。
髪をきれいに結い上げた着物姿の人もみかけました。
劇場内ロビーには、すてきな日本画が多く飾られ、華やいだ雰囲気。
なかでも伊東深水の美人画の繊細さは、めまいがするほど。
片岡球子のエネルギーあふれる富士山の絵が見られたのもうれしかったです。
拍子木が鳴り響き、黒・オレンジ・緑の縦じまの幕が開き、
江戸の夢が舞台によみがえります。
三味線の音楽と、時々刻々と変化する立体的な日本美術。
日本画のような背景と、浮世絵から抜け出てきたような美しい色合いの着物姿の役者。
大道具が動き、場面が切り替わる過程まで、完璧な美しさでした。
季節がら、桜がモチーフとなるシーンは絶品でした。
私は美術ファンなので、そういう見方をしていました。
また違った角度から楽しむ人もいるのでしょう。
女形の妖しい魅力や、お姫様や花魁のきらびやかな着物・帯やかんざしに興味があるという人もいます。
また、ストーリーにどきどきしたり、登場人物の生き様に共感したりするのも芝居としての魅力です。
オペラの発声法を悲鳴と感じたり、
ミュージカルのテンションの高さにはついていけないと感じる人は、
歌舞伎の方が合っているのかもしれません。
言葉は古くても日本語ですし、エンターテイメント性が高い芸能です。
江戸時代版ワイドショーのネタのようなストーリーの演目も多いです。
歌舞伎座は今月で終了し、建替えに入ります。
上には高層ビルが建つそうです。
古くから伝わる美しい建物がまた1つ形を変え、
無味乾燥なビルがそびえたつのは寂しいことです。
観光資源という意味も大きかったと思います。
今の銀座は虚栄心が形になったような高級ブランドのビルが目立ちます。
歌舞伎座のように古くてユニークな建物が消えていってしまうということは、
文化を守り、未来の子供たちへ残していくという気持ちが、まだ足りないのかもしれません。
歌舞伎座建て替えに異議
http://mainichi.jp/enta/book/sunday2/archive/news/2009/20090223org00m040029000c.html
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