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見つけたい:ウオッチ 冤罪追い続けるこだわり/「逃げる司法」(毎日放送 21日午前0時50分) 「映像 '09『DNA鑑定の呪縛』」で民間放送連盟賞・優秀賞(テレビ報道番組部門)を得た毎日放送の「映像 '09」が「足利事件」と「布川事件」を取り上げる。⇒ 「逃げる司法」9/20(土) 24:50 〜 25:50 (MBS毎日放送) >現在、この国で再審開始の決定が出ている事件が二つある。一つは最近注目を集めた足利事件。そしてもう一件は05年に再審開始が言い渡された布川事件である。どちらも検察によって冤罪をでっち上げられ、裁判所がこれを見抜けなかった為に無期懲役を言い渡された事件である。二つの事件に注目し、足利事件では「冤罪を見抜けない裁判所」、布川事件では「証拠を隠し続ける検察」の観点から日本の冤罪の構造を探る。 毎日新聞・大阪夕刊がこの番組を解説する。「毎日新聞記事情報/G-Search」から転載。 ======================================== 見つけたい:ウオッチ 冤罪追い続けるこだわり 在阪放送局の気概を感じさせる毎日放送のドキュメンタリー番組「映像」シリーズ。そこを主舞台に一貫して「冤罪事件」を取り上げてきたのが里見繁ディレクター(58)。その新作「逃げる司法」が放送される。現在、再審開始が決定している2事件を取り上げ、冤罪の構造を探る作品。里見さんは「刑事裁判の原則から逸脱し、『疑わしきは罰する』になっている司法と、それを過半数が承認している現状を見てほしい」と語る。 里見さんの転機は86年、選挙違反で140人以上が検挙された大阪の「高槻事件」。簡裁で罰金刑が言い渡されたが、その後、自白は当局に強要されていたことが地裁で認定された。「極刑なら人の命を奪うこの国で、こんな理不尽があっていいのかと思った」。同時に痛感したのは「三権の一つなのに、司法の判断は立法、行政のようには検証、批判されない」ことだった。 以降、ほぼ1本のペースで、冤罪をテーマに番組を制作してきた。筋書きありきの見込み捜査。時に暴力で絞り出す自白。調書とは名ばかりの当局の作文。無罪を認めない検察官のメンツ優先。検事の立証に追随する裁判官……。変わらぬ構図があった。 今回取り上げるのは、今年、菅家利和さんが釈放された「足利事件」と、桜井昌司さんと杉山卓男さんが服役した「布川事件」。共に当局の“でっちあげ”で無期懲役とされた点で共通すると指摘している。「冤罪といえば代用監獄や強引な捜査に目がいくけど、エリート集団である検事と裁判官に大きな問題がある」。番組は自白内容を覆す死体検案書や、現場から出た第三者の毛髪など、不利な鑑定結果や証拠を隠し続ける検察の法廷戦術のおぞましさ。そんな検察の立証に寄り添い、「臭い物にふた」をしてきた裁判官の怠慢を突く。 「取材をするとどんな推理小説よりも奇なる事実にあたる」と振り返る。「冤罪をなくせば、一方で有罪になるはずの人を無罪にすることにつながる」という批判もある。「『冤罪1件をなくせば10件の有罪が無罪になる』という人もいる。確かにそう思うけど、個人的には無実の人が国家に命や自由を奪われるよりはよほどいい」。人類が生み出した司法制度という知恵。その原則に対する自称“法学部の落ちこぼれ”のこだわりがみえた。 放送は20日深夜(21日午前)0時50分。【中村一成】 ======================================== 【関連エントリー】
a href="http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10346420580.html">http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10346420580.html から転載。
2009-09-20 07:16:24
gataro-cloneの投稿
テーマ:映画・テレビ番組紹介
2009.09.19 大阪夕刊 2頁 総合面 写図有 (全956字)