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園芸植物「ばら」から超古代文明の可能性を探る 2 http://www.asyura2.com/09/bd57/msg/739.html
聖なるばらローザ・リカルディは超古代文明の残存であるのか ばらの品種にローザ・サンクタ 、ローザ・リカルディ( Rosa sancta, Rosa richardii )というのがある。オールドローズというより、原種のほうに分類されている。これはエチオピアの修道院の中庭でフランスの植物学者リシャールによって発見されたといわれている。いわゆる、「聖なるばら」Holy Roseである。これと同じばらが古代エジプトの棺の上にリースとして捧げられていたことや、クレタ島クノッソス宮殿でフレスコ画として発見され、史上最古のばらの絵としても有名である。私も以前、クレタの博物館の暗室の中で見たときは大変感動したのを覚えている。それは退色を恐れてほのかなスポットライトのあかりの下で展示されていた。画風はクレタ文明最盛期のもので、中国の山水画のような構図のなかで描かれた壁画断片で、原寸大のコンパクトな大きさにリアルに描かれていて、四千年の時の隔たりを感じさせない新鮮な色彩にはとても驚いた。 大場秀章 著 バラの誕生 第1章 クノッソス宮殿の謎 によるとクノッソスの壁画の種がばらとは断定できないとさえ記している。なぜなら、著者は、ばらの栽培はギリシアから始まると考えているからだ。すなわち文献的に現れるのはギリシアからだそうだ。しかし文献が残ってないから、ばらの栽培がないと断定するのはおかしい。むしろ、私は遥か以前にさかのぼると考える。というのは、ばらのギリシア語 rhodon は外来語の響きをもっている。ミノア文明の持ち主の言語eteocrete語のなかに置いても、やはり外来語の響きをもっている。言語的にはそれ以前という結論になる。ギリシアやクレタはその遺産の継承者だったのだというわけだ。そこで、さらには線文字Bや線文字Aの音価の慎重な検討が必要にはなるだろう。 そこで、クノッソス宮殿の壁画の画題になったことを軽く考えてはいけない。きわめて重要な聖なるばらローザ・リカルディだから描かれたのだ。クノッソス宮殿とはエバンズの勝手な解釈であり、パルテノン宮殿ではおかしく、パルテノン神殿といわねばならぬように、本当はクノッソス神殿と呼ぶべきだろう。ちなみに、私はバッキンガム宮殿ではおかしいのでバッキンガム悪魔殿と呼んでいる。 ついでに言えば、ヨーク・アンド・ランカスターについて同書p79でいろいろ述べられているが、このばらのなかでも赤白交じり合った、奇異で気むづかしい気品のあるダマスクも、遥か遠い超古代の雰囲気を持っていることは栽培してみればすぐわかる。ダマスクといっても、他の近代ダマスク種とはどこか違うのだ。私は勝手にツインソウルの象徴と考えて、とても大切にしている。 フリギアのミダス王は戦いに敗れて逃げるとき、かれの大切な、香り高い六十弁ばらを持ってマケドニアへ逃げたという。それはたぶんダマスク種のカザンリクだったのだろう。私もどこかへ逃げていくなら、ローザ・リカルディとカザンリクを持っていかねばなるまい。 芸術を鑑賞するにルーブルまで行く必要はない。いまは、これらがネット通販で簡単に購入できる。ばらの栽培にチャレンジする方はこんな古代品種も選択肢に入れるとよい思う。毎年5月末には、年に一度しか咲かないが、華やかで馥郁たる香りと幸せが手に入る。古代人が聖なるものと考えたなにかとふれあえる時間がそこにはできる。
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