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内之浦灣に迷い込んだと云はれてゐるあの抹香鯨は、あの灣から出る事は出來ないだらうと云はれてゐたやうだ。
だが然し、灣から脱出し、外海に何事も無かつたかのやうに泳ぎ去つて行つたと云ふ。
此の事件は、日本人は鯨を獲る事を、鯨肉を喰べる事を止める時が來た事を告げてゐるやうに感じる。
場所は若干違ふが和歌山縣には捕鯨で有名な太地町と云ふ捕鯨基地の町がある。
非常に感じる所がある。
象徴的な出來事として其れが起きたと個人的には思はざるを得ない。
和歌山の迷ひクジラ、19日ぶり外洋へ脱出 : 社會 : YOMIURI ONLINE(讀賣新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090602-OYT1T00854.htm
和歌山の迷ひクジラ、19日ぶり外洋へ脱出
和歌山縣田邊市の灣内に迷ひ込んでゐたマツコウクジラ(體長約16メートル)が2日、19日ぶりに自力で外洋へ脱出した。
内之浦灣に5月14日迷ひ込んだクジラは1日、外側の田邊灣に出た後、2日午前中も灣内を囘遊し、午後1時頃、西に嚮けて一直線に泳ぎ始めた。
灣外へ出たクジラは同2時25分頃、同縣白濱町の西3〜4キロ沖で海中に潛り、其の後、姿が見えなくなつた。市對策本部はクジラが外洋へ出たと判斷した。
日本鯨類研究所(東京)に據ると、マツコウクジラが長期間灣内に迷ひ込み、自力で脱出した例はないといふ。
石川創・調査部次長は「失はれた方嚮感覺を取り戻したのだらう。野生動物の體力はあなどれない。今後、外洋で餌を捕喰出來るかどうかが問題だ」と話してゐる。
(2009年6月2日22時01分 讀賣新聞)
紀洲ジグザグ:クジラ騒動始末記 謎殘し姿消す /和歌山 - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/area/wakayama/zigzag/news/20090607ddlk30040275000c.html
クジラ騒動始末記 謎殘し姿消す /和歌山
◇迷ひ込みの原因など分からず
田邊市新庄町の内ノ浦灣に迷ひ込み、19日ぶりに大海原へ歸つたマツコウクジラ(雄、體長15メートル、體重推定50トン)。動きも鈍つて傷だらけの痛々しい姿に悲觀的な末路もささやかれてゐたが、外洋を目指して波を切る姿はう其のやうに雄々しかつた。市は3日早朝、姿を消した白濱町沖を搜したが、最早其の影はなかつた。【吉野茂毅】
◆年間268例
外海から田邊灣に入り、約7キロ縱斷した奧に内ノ浦灣がある。クジラは5月14日朝、此處に迷ひ込んだ。日本鯨類研究所(東京都中央區)によると、鯨類の坐礁は昨年、全國で268例。うち生きてゐたのは25例で、15例が救助された。また、京都大フイールド科學教育研究センター瀬戸臨海實驗所(白濱町)の久保田信准教授(56)らの研究によると、和歌山市から串本町にかけ迷ひ込んだり漂着したりした鯨類は1980〜99年に74例だが、マツコウクジラは確認されてゐない。
◆プール型が幸ひ?
「砂濱がなかつたのが幸ひだつたのでは」。内ノ浦灣で釣り堀などの事業を展開する丸長水産のマネジヤー、大島克也さん(37)は、岸からいきなり水深2〜10メートルとプール状に成つてゐる灣の形状が、生存につながつたとみる。なだらかな濱だと打ち上げられやすく、さうなれば助かる望みは薄い。
◆淡水で驅除?
音に反應しない事から、耳に寄生蟲がすみつくなどして方嚮感覺を失つたとする見方が、專門家の間で強かつた。
久保田准教授は「空想科學だが」と斷つたうへで、クジラが灣内の最奧部にゐた事に注目する。山の水が流れ込む場所に近いからだ。「水族館では海水魚を淡水に入れて寄生蟲を驅除する事がある。クジラも淡水で元氣を取り戻したのでは」と云ふ。一方、日本鯨類研究所調査部次長で獸醫師の石川創さん(47)は、「寄生蟲には體内に入つてくるものもあり、さうなら淡水とは關係ない」と否定的だ。
結局、迷ひ込んだ原因も突然脱出できた理由も、明確には分からない。大自然に生きる巨大な野生動物。まだまだ謎は多い。其の不思議を殘して、クジラは姿を消した。
◇
24時間態勢の監視や當初の救出作戰に、延べ460人を動員した市の迷入クジラ對策本部。本部長の福井量規・産業部長は騒動後、協力者を一人一人訪ねて謝意を傳へた。「自力脱出を願ひ粘り強く靜觀してゐた。其の通りに成つてありがたかつた。感無量です」と話した。
【關聯記事】
迷子クジラ:和歌山・内ノ浦灣から脱出 外洋近くに
迷ひクジラ:大海に送り返すすべなく…和歌山・内ノ浦灣
和歌山・田邊の迷子クジラ:19日ぶり外海へ
毎日新聞 2009年6月7日 地方版
殺生肉喰禁斷の詔敕
http://www.asyura2.com/09/bd55/msg/189.html
投稿者 石工の都仙臺市 日時 2009 年 2 月 04 日 21:45:00: Gsx84HOp6wiqQ
太古繩文の頃から日本民族は、野生動物を家畜として飼育すべきでないと信じてきた。
大陸から家畜制度畜産系の毒流が襲つてきたときにも、天武天皇に始まる「殺生肉喰禁斷の詔敕」を國是として、其れを抑止しえた。
野生動物を家畜とする其の制度は、必ずや人間社會の中に持ち込まれる。そして人間が家畜化されてしまふ。其の危險を直感的に察知したのである。
殺生肉喰禁斷、萬類共尊、共存共貧の天壽學文明しかない
日本民族はいま、かくの如き兇惡・無慘・冷酷・冷血・無慈悲・惡逆・無道の「西洋」によつて、まさに皆殺しにされようとしてゐる。
其處で我々はどうすれば良いのか。
殺生肉喰禁斷のご詔敕(天武天皇から桓武天皇まで十度にわたつて發布された)の精bを、全地球のみならず、全宇宙のすべての知的生物文明體にとつての公理として宣言するところから始める他ない。
其の精bを一語で表現すれば、
萬類共尊
宇宙の萬物萬象は共に尊し
宇宙の萬物萬象共に尊び合ふ
と成るであらう。
更に其れとともに、
共存共貧(天然農法、藤井平司)
此の場合の「貧」は「貧しい」「貧乏」の「貧」ではなくて、「具(もの)」を分かち合ふ「貧」――と解しなければならない。
宇宙の萬物萬象は、宇宙の親b樣、天御中主大b(あめのみなかぬしのおおかみ)の分靈であると、私たち繩文日本人の祖先は直觀した。
ゆゑに、分かち合ひが宇宙生命の法則である。
生物進化も「分かち合ひ」「棲み分け」による、と成るであらう。
然るに西洋(實は地球に侵入して私たち地球原住民を彼らの家畜人として使役する異星人と其の手先たち)は、「生存競爭・弱肉強喰・優勝劣敗」こそ、生物進化の法則であるのみならず、自然界の公理だとヌケヌケと言ひつのる。
此れは單に誤りであるのみでない。
其れは生物を退化・滅亡させる「死」と「破壞」のイデオロギーである。
破壞は宇宙の現象の一つではあらう。
然し其れを唯一絶對の眞理法則とするとはどう云ふことか。
其れは自然界の法則公理ではなくて、大宇宙の生成發展・脩理固成の大道を逆轉・退化・衰亡せしめる人爲的・人工的なイデオロギーの一種以外の何物でもない。
然も此のイデオロギーは、まさに人間が野生動物を家畜化するときに發生する。
そして其のとき、畜産人は全自然界を敵とする永久戰爭にのめり込んでいく。
地球に侵入して地球原人を家畜とした異星人は、此のイデオロギーで凝り固まつてゐる、と見なければならない。
然し、若しさうだとしたら、彼らの「文明」は、此の宇宙に何を齎すのであらうか。
故松居桃樓(まついとうる)は次のやうに述べてゐる。
ところが、法華經を書いた人はねえ、今から2千年も昔に、其の問題と眞正面から取り組んでゐるんだ。詰り、「無限に續く時間と空間の中に無數の天體が存在する筈だ」と云ふことを、まづ第一に思ひ浮かべた。そして、「無數の天體の中に、若し假に、尤も理想的な知的生物が存在したとしたら、其の最高の知的生物が最後に把握する究極の眞理とは何か」と云ふことを追求してゐるんだ。
‥‥(中略)‥‥
「佛が此の世に出現する目的はただ一つしかない」と云ふこと。(中略)其れは「どうしたら、すべての生き物が、佛と同じ境地に成れるか」と云ふことを教へるためだと云ふ。言ひ換へれば、「此の世の中の、生きとし生けるものすべてが、佛に成れる可能性をもつてゐる」と云ふことを、教へ度いからこそ、佛は、此の世に出現するのだ――と云ふのだ。
(『いのちきわみなし――法華經幻想』ミネルヴア書房/絶版)
松居桃樓の此の法華經解釋は、部分的には見當違ひのところも多々見受けられるとしても、其の要旨に於ては、前人未到、まさに其のとほり、法華經の眞髄に迫つたものと私は思ふ。
宇宙文明(宇宙に生まれる知的生物の生み出す文明)に、大別して次の二種あり。
第一種。八紘一宇、天壤無窮(あめつちとともにきわまりなかるべし)、萬物共尊、共存共貧、宇宙の萬物萬象が其の天壽を全うする事を旨とする天壽學的文明體。此れこそ繩文文明とともに「法華經」も志嚮する究極の理想型宇宙文明である。
第二種。自然征服・自然破壞・家畜制度・畜産業を濃縮する事によつて、すみやかに自滅自壞して死滅の道を轉落していく出來損なひの文明體。
――としなければならない。
繩文日本文明は、前者第一種であり、地球人が生き殘るためには此の道に進むしかない。
いま、全世界を制壓してゐる西洋文明は、後者第二種である。
此の道を進めば、地球原住民は卷き添へに成つて全滅する他ない。
地球原住民がどちらを選擇すべきか、いまや自明ではないだらうか。
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