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重慶市で不審死の英国人、死亡直前の謎の数時間
2012年 4月 12日
WSJ http://jp.wsj.com/World/China/node_425272?mod=LatestCoBrand
英国人ビジネスマンのニール・ヘイウッド氏が霧に包まれた重慶市で昨年11月に死亡する1日前、同氏は何かが変だと感じていたようだ。
薄熙来氏のスローガンだった「住みやすい重慶市」の広告が掲げられている。同市では引き続き薄氏支持者も多い
ヘイウッド氏は昨年11月上旬、重慶市の中国共産党委員会書記だった薄熙来氏一家の代理人と重慶市で会うようにとの突然の知らせを受け取った。ヘイウッド氏が当時連絡を取った友人の説明で明らかになった。同氏はその友人に、「トラブルに見舞われている」と語っていた。
その友人によると、ヘイウッド氏が重慶市に着き、今までのコンタクト先に電話をしようとしたが、誰にも連絡がつかなかった。ヘイウッド氏はホテルの部屋で1人で指示を待つしかなかった。
ヘイウッド氏は自衛策を取っていたが、心配になる理由があると感じていた。同氏は同じ友人に、薄氏一家の海外での投資について詳細を記す書類を、自分の身に何かが起こった場合の「保険」として英国の自身の弁護士に託したと前に話したことがあった。
同氏は、また複数の友人に、薄熙来氏の妻、谷開来氏と不和になった後、身の危険を感じていると語っていたという。同氏は、谷氏がこうした書類のことを知っていて、一家の友人やアドバイザーといった「取り巻き」のなかの人物に裏切られたと確信していると話した。
ヘイウッド氏が重慶市に来た経緯や、死亡間際の数時間をどのように過ごしたか、また、薄氏一家の海外での事業に関する書類を持っていたと主張していることなど、新たに分かった詳細から、同氏のホテルの1室での不審死に新たな光が当たっている。中国当局は10日、ヘイウッド氏のケースは「意図的な殺人」だったとの判断を示した。
中国共産党は、重慶市党委員会書記の職を先月解かれた薄熙来氏が共産党中央の要職も事実上解任され、また谷氏もニール・ヘイウッド氏殺害容疑で拘束されたと発表した。ヘイウッド氏は谷氏とその息子と良好な関係にあったが、その後、経済的な利害の対立が生じたとする以外は、今回の殺人容疑で谷氏が果たしたとされる役割に関する詳細などは明らかにしていない。
中国外務省の広報官は11日、この件をめぐり、中国政府が北京の米英大使館に概要を伝えたと述べた。
薄氏の政治的な出世と最近の転落を考慮し、中国政治の専門家のなかには、公平な捜査が行われる可能性に疑問を呈する人々もいる。新たに明らかになった詳細により、ヘイウッド氏の死亡をめぐる不審に関する証拠がますます増えている。ヘイウッド氏の死は薄氏の元側近の王立軍・前重慶市公安局長が2月初め、中国・成都の米総領事館に亡命を求めたことなどとは無関係とみられる。
薄氏と谷氏に直接および、仲介者を介して取材と試みたが、連絡が取れていない。ヘイウッド氏の母親、アンさんはコメントを避け、ヘイウッド氏が書類を託したとみられる弁護士が誰かを明らかにすることも避けた。
ヘイウッド氏の会計士および他の複数の友人は、弁護士や英国に書類を残していることについて同氏から聞いたことはないと語った。ヘイウッド氏が持っていると主張した書類が実際存在するのかどうかは不明である。
谷氏が2010年ごろに、ヘイウッド氏に対して、中国人の妻と離婚して薄一家に忠誠を誓うよう求めたことがあり、ヘイウッド氏は拒否したが、その後1年くらいの間に同氏はますます不安を強め、複数の友人やビジネス上の関係者に対し、電子メールや電話でデリケートな問題について話さないよう警告していたという。また友人の1人によると、ヘイウッド氏は薄一家から「耐えがたい圧力」を受けていると話していた。同氏は複数の友人に対し、今年、中国を離れる計画だと語っていたという。
過去3年間にヘイウッド氏と4回前後会ったことがある英国人ジャーナリスト、トム・リード氏は、昨年11月8日に一緒に夕食をした時には、ヘイウッド氏は重慶市を訪れる予定については語っていなかったと述べた。
ヘイウッド氏の他の友人によると、同氏は薄氏から重慶市に呼ばれたミーティングの内容について話さなかった。英国と中国の当局者はヘイウッド氏が発見されたホテルの名前や時間について公表していない。
(以上転載了)
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