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温家宝首相は14日の記者会見で、共産党内の民主化など政治体制の改革を訴えた。全人代で改革論議が広がらなかったにもかかわらず強調したのは、秋の共産党次期指導部の発足を前に勢力を強める保守派をけん制する狙いがありそうだ。
「文化大革命の過ちと封建的な影響は完全には払拭できていない。政治改革を成功させないと歴史的悲劇を繰り返す恐れもある」。温首相は1966年から76年にかけて建国の指導者、毛沢東の専横で暴力が吹き荒れた文革に言及。共産主義の原点回帰を志向する保守派の台頭を念頭に、改革開放路線が揺らぎかねないと警鐘を鳴らした。
暗にけん制するのは、保守派が多いとされる党の老幹部の子弟ら「太子党」の動きだ。リーダー格は次期最高指導者に内定している習近平国家副主席。親子にわたる人脈のつながりを権力基盤とし、法治より人治を重視する分、法や制度の改革には消極的といわれる。
その象徴が元副首相を実父に持つ重慶市の薄熙来党委員会書記だ。暴力団一掃運動で民衆の支持を得たが、法を無視し政敵に汚職の罪を着せて葬り去っているとの噂は絶えない。薄氏は毛沢東時代の革命歌を歌う運動も呼びかけており、大衆運動で政敵を倒した文革と重ねる党関係者は多い。
重慶市では薄氏の元側近の王立軍前公安局長が米総領事館に駆け込む事件が発生。王氏の後任に太子党と勢力を二分する党の青年組織「共産主義青年団」出身者が就任するなど、混乱が続く。温首相は「(薄氏がトップの)重慶市党委員会は反省が必要だ」と批判した。
「私はいまや馬車を引く老馬のようだが、最後まで引くことはやめない」。温首相の一言は、1年を切った退任まで権力闘争が続くことを覚悟しているかのようだった。(北京=島田学)
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中国で保守派が台頭し、権力闘争に国民の不満を政敵のせいにすり替え、「上からの大衆運動」を組織化したら、中国経済は大混乱に陥るだろう。
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