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(Le Japon en tournée en Chine et en Inde pour assurer son statut de puissance internationale: RFI)
http://www.rfi.fr/asie-pacifique/20111226-chine-inde-le-japon-tournee-assurer-son-statut-puissance-internationale
中国/インド/日本−記事発表:2011年12月26日月曜日−最終更新:2011年12月26日月曜日
国際大国の地位確保のために、中国とインドを歴訪する日本
記者:ヴァンサン・イリュティユ
野田佳彦・日本首相(左側)は、特に、中国との自由貿易協定の計画を提起することになっている。
REUTERS/ Ed Jones/Pool
日本の野田佳彦首相は、12月25日日曜日から、中国・インドとアジア歴訪を始める。 完全な権利を持った国際大国になりたいという、日本の意思を示す歴訪。ペキンでのステージの課題は、北朝鮮のNo.1・金正日氏の死去と、同氏の息子・金正恩氏が体現している、現在進行中の継承プロセスによって、論理的に覆された。
温家宝・中国首相との会談の後、野田佳彦・日本首相は、金正日氏の死により、アジアに新たな状況が生まれたと表明した。
中国は、北朝鮮にとって特別なパートナーで、この騒々しい小さな隣人の状況にとりわけ精通している。北朝鮮体制の攻撃的な性質と、新指導者・金正恩氏の正統性の不確かさから、この地域にある種の不安が生じている。特に、北朝鮮政府の核武装化と、6カ国協議の再開に関連した、国際間の戦略上大きな問題を特別に重視するという観点から、日中2国間の問題は副次的なものとして、重要な議題とならなかった。
経済面を基調とした日中二国間の協力
日本首相の訪問は、時宜を得たものだ。日中関係は、漁業問題のように、領土・経済のいずれか、あるいは双方の面で、いくつかの紛争に関連した緊張が強調されており、特に改善が必要となっているからだ。
二国間の緊張の中心に、尖閣諸島がある。この島々は東シナ海に位置し、19世紀末から日本の施政下にあるが、中国も釣魚(Diao-yu)の名で領有権を主張している。島々を取り囲む海は水産資源が非常に豊富で、周辺海域の底には大量の石油・ガス資源が眠っている可能性がある。別の問題もある。この海域での中国海軍力の存在だ。同じような危惧は、ベトナムやフィリピンも抱えている。
このような紛争を超えたところで、日中両国は共通の利益を有している。中国は、日本にとって最大の貿易パートナーであり、日本の政府・企業にとって最大のお得意様である。日中両国は、互いの国に利益をもたらし、地域の他の国々の発展をも活発にする可能性をもつような、協力関係の強化を望んでいる。来年、日中両国は国交正常化40周年を祝うことになる。さらに、中国政府の公式声明によれば、日中二国間関係の良好な発展を維持させることが、両国の核心的利益に合致するとともに、地域の平和・安定・発展にとって非常に重要であると、中国は考えている。
戦略面を基調とした日印二国間の協力
日本首相の第2ステージは、インド(27・28日)で展開される。日本は、インド政府と約12年前に始まった経済関係−これまでは象徴的なものだった−の深化と、とりわけ、日本とこのもう一つの地域大国の戦略的関係の深化を望んでいる。
2006年から毎年開かれている6度目の首脳会談のために、インドに訪問した野田佳彦首相は、マンモハン・シン印首相と会談する。日印両国は数年前から、経済・戦略問題を主要な議題とした対話を始めている。これは地域の均衡に、大きな戦略的効果をもたらしている。
2月、日印両国は、包括的経済連携協定に調印した。この協定により、二国間で売買される財にかかる税金が、10年間、94%削減される見込みだ。日本政府は、インドのインフラ整備への投資を行う準備が整ったと感じている。日本政府は、450億ドルの融資を通じて、インドのインフラ建設計画に資金を供与するかも知れない。
民生用原子力分野の協力は、2010年6月に交渉が始まり、現在進行中だ。2011年10月、インド首相が日本を訪問したとき、福島の大事故にも関わらず、両国は交渉プロセスの加速を決めた。他にも、両パートナー国は、日印両国の外交関係樹立60周年を祝っている。
日本が中国の台頭に対抗するために、日印関係の発展を模索していることは明らかだ。今のところ、軍事的には事実上、日本はありふれた国でしかなく、その安全保障は米国が確保している。実際には、日本は軍事大国になれる能力を保有しているのだが、ロシア・中国と対峙する上で、平衡をとる役割を果たす同盟となる、インドとの戦略的同盟に魅力を感じているのだ。この任務には慎重さを要する。最終目標が、米国の周囲で、中国政府の感情を決して害することなく、中国の力に対する地域的な平衡を生み出すことにあるからだ。
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(投稿者より)
RFIサイトに掲載された記事です。日付は12月26日ですから、野田首相が中国から帰国し、インドに向けて出発する前のタイミングです。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。
米中各国に対する日本の立ち位置をふまえた上で、日中関係は経済面を重視して進めること、そして新たに、日印関係を戦略的関係に格上げして深めていくことが、解説されています。大局を見据えて、きちんと書いてくださっている記事に読めました。
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