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北朝鮮で金王朝が第三世代に入りそうだ。一般の官僚は多分憂鬱に感じているだろう。一部の高級官僚を除いて普通の官僚たちは一般市民に近い存在で、特に地方市民の疲弊をよく知っているはずだ。中国が改革開放政策でどんどん豊かになっている現実も理解しているだろう。金王朝が続くことは、北朝鮮社会がそういった豊かさから後れを取ることを意味している。金王朝を官僚として支えることは、そういった体制を維持することで一般市民を犠牲にし、自らの官僚としての地位を保つことに他ならない。 なぜ、北朝鮮ではクーデターが起こらないのか?ラングーン事件は1983年にビルマのラングーンで当時の韓国大統領全斗煥の暗殺を狙って北朝鮮が起こした事件だとされる。しかし、結果的に全斗煥大統領は無事だった。全斗煥はほぼ確実にアメリカの傀儡で彼が生きていることはアメリカの利益になったはずだ。だから、1983年の時点で、かなり北朝鮮政権内部にアメリカと内通する勢力がいたと考えてもいいように思う。つまり、北朝鮮の政権内部にアメリカの影響下にある人たちがいて、彼らが金王朝転覆を防ぐ働きをしているのではないだろうか? 北朝鮮に原子炉を供与したのも基本的にはアメリカの考えだった。そしてその結果、北朝鮮は原爆開発に成功してしまう。イラクには大量破壊兵器としての核兵器があると言って侵攻し、北朝鮮には明白に核兵器があるにもかかわず侵攻しようとはしない。中国との関係があると言っても、爆撃機で原子炉破壊などやろうと思えば北朝鮮の原爆保有を防ぐことが出来たはずだ。 ラングーン事件は金正日が指揮を執ったと言う。そして、金日成からの権力移譲の際は、自分以外の金日成の血族をかなり殺したり国外追放したりしたと言う。この結果、金正日は自分以外には頼るものがいなくなり、一般の官僚組織から人材を登用することが出来なくなったはずだ。このころから金正日自身がかなりアメリカの影響下に入ったと思う。 1987年の大韓航空機爆破事件でも北朝鮮の犯行であると言うことに一応反論はしている。しかし、例えば金賢姫について、その経歴についてかなり詳しいものが公表されているのだから、それらが偽の情報だと証明することがかなりできるはずだ。しかし、自分が調べた限りでは北朝鮮がそういったことをしたことはない様子だ。 今年起こった韓国哨戒艇の爆破事件でも北朝鮮の犯行だと言われたが、当初かなりの怒りを表明したが、例えば実際に北朝鮮魚雷を使って船体の破壊実験をやるなど科学的な反論をしようとはしなかったはずだ。 金日成の時代はソ連の影響が大きかったのだろうが、金正日の時代にはすでにアメリカに取り込まれていたのではないだろうか?そして今、それが金正銀の時代になり、本格的にアメリカのリモコン装置付き政権になりつつあるはずだ。 北朝鮮の官僚の方たちは、少なからずそういった経緯を身近で見ていて、金一族の正体を知っているのだと思う。そして、アメリカの国際政治を動かすための駒として使われる未来が、より一層困難なものになることを予測しているはずだ。
憂鬱な北朝鮮官僚
*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<194>>
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