(回答先: 哨戒艦沈没：北朝鮮攻撃説「疑問」　韓国ＮＧＯ【参与連帯】（毎日新聞） 投稿者 クマのプーさん 日時 2010 年 6 月 16 日 09:15:26)

http://mainichi.jp/select/world/news/20100616ddm007030117000c.html

韓国：対北朝鮮、割れる世論　融和路線派に悩む政府　哨戒艦事件機に再燃

　【ソウル西脇真一】韓国海軍の哨戒艦「天安（チョンアン）」沈没事件が１４日、国連安全保障理事会の非公式会合で初めて取り上げられた。理事国に対して個別に見解を表明した韓国と北朝鮮の主張は真っ向から対立し、安保理は協議継続で一致したものの今後の日程は決まらず、南北関係の緊張を改めて印象付けた。一方で韓国世論は、北朝鮮に厳しい「保守派」と南北融和路線の「進歩派」に割れており、韓国政府は国内世論対策にも頭を痛めている。

　沈没事件では５月下旬、軍と民間の合同調査団が沈没原因を「北朝鮮の魚雷攻撃」だとする報告書を発表した。安保理への問題提起や南北交易・交流の中断といった対抗措置を打ち出した李明博（イミョンバク）大統領は「北朝鮮の脅威と挑発、絶え間ない分裂の画策にも揺れてはいけない。国家安保の前でわれわれは一つになるべきだ」と語り、国民に団結を呼びかけた。

　与党ハンナラ党には同時に、６月２日の統一地方選で保守派の与党への追い風になることへの期待があった。だが実際には、「戦争か、平和か」と選挙戦で訴えた野党・民主党が主要７都市と９道の計１６首長選のうち七つを押さえて躍進。北朝鮮に融和的な民主党は選挙後、南北関係の「復元」などを李大統領に求めた。

　民主党の予想を覆しての勝利には「有権者が与党の独走をけん制した」との見方のほか「南北対立による不安感が高まった結果」との分析も出た。

　さらに、進歩派の非政府組織（ＮＧＯ）「参与連帯」は、韓国側調査に疑問を呈する文書を安保理理事国などに送付。韓国政府高官が「一体どこの国民なのか」と批判すると、１５日には「文書の送信は、民主主義国家のＮＧＯが展開する日常的な活動だ」と反論した。

　李大統領は１４日の国民向け演説で、「北朝鮮の過ちに断固たる対応をし、安保体制を確固として構築しなければ、第２、第３の挑発がいつでも起きる」と述べ、北朝鮮に対する厳しい姿勢を貫く考えを表明。同時に、「安保だけは政争の対象にならない」と強調した。

　だが、韓国では００年に開かれた初の南北首脳会談以来、「南南葛藤（かっとう）」と呼ばれる北朝鮮をめぐるイデオロギー対立が、たびたび起きており、沈没事件を機に再び激しくなる可能性が出ている。

毎日新聞　2010年6月16日　東京朝刊

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