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日本は日米中正三角形論を唱え、日米間を疎遠にし、日中間を緊密化しようとした。そこで米国は台湾への武器供与に踏み切った。 http://www.asyura2.com/09/asia13/msg/567.html
株式日記と経済展望 2010年2月3日 水曜日 ◆中国軍事戦略とここまで符合!−民主党「普天間基地問題」の迷走 1月30日 台湾は日本の生命線 ■中国軍拡のターゲットは日米同盟だ 米国議会のシンクタンク「議会調査会」のロナルド・オロウク研究員(海軍問題担当)が一月二十六日に提出した報告「中国の海軍力分析」によると、「中国の軍の近代化の短期目標は台湾問題の解決にあり、そのため台湾有事の際に米国を威嚇して介入を防ぐべく、阻止能力の向上を目指している」状況だ。そこで短距離ミサイル、攻撃型潜水艦、C4ISR(指揮通信システム)の開発が加速している。 ところがこうした現状に対し、日本では危機感があまりに欠如している。政治家も国民も、多くはまるで他人事のように無関心だ。だがあの国が全力で阻止しようとするターゲットとしての米軍とは、「日米同盟」と同義であることを忘れてはならない。 ■米国に代わる覇権国家を目指す中国 中国軍の近代化の目標は次の三つだ。 「争議性のある海域の確保と防衛の意志の宣言と、中国の排他的経済水域での自由航行権の解釈権の確保」 「中国の重要なエネルギー輸送ルートである、ペルシャ湾へと至るシーレーンの保護」 「中国の国際社会における強権的地位を確保し、他国の政策を中国に協調させ、米国に代わって地域内での影響力を獲得すること」 そしてこの三つの目標から、「中国は台湾問題解決後も中国にはなお海軍の近代化を継続し、台湾海峡での想定から空母の発展、さらに多くの核攻撃潜水艦、駆逐艦、そして海外軍事基地の建造へと転じる」との分析を見せるのだ。 ■求められる日本の海軍力の強化 さらに「中国の軍事建設では、すでに台湾問題を超えたさらに大きな企図が見られる」中で、「たとえ中国軍に敵との交戦の機会はなくても、太平洋地域での政治的な地位を強化することができる」とし、「そのため米国やその他の国はアジア太平洋地域で、中国に対抗するに足る海軍力の配備の維持が求められている」と警告する。 ここにある「その他の国」とは言うまでもなく、まず日本である。 中国は日米同盟に対抗して、日本の安全保障に深く関わる東支那海、南支那海と言った「争議性のある海域」での支配権を獲得し、さらには日本の命脈でもある中東との間のシーレーンにも影響力を及ぼすべく、軍備拡張を加速させている中で、日米同盟を強化すべしと、米国議会に警鐘を打ち鳴らすのが、この報告なのだ。 ■だが民主党は日米同盟の弱体化を 一方日本の民主党政権も、こうした趨勢を直視している。 岡田克也外相は一月二十九日の外交演説で、軍拡を進める中国に対し「より一層の透明性を持って責任ある役割を果たすことを期待する」と要求するとともに、在日米軍については「日本の安全を確保する抑止力として重要な役割を果たしている」と指摘している。 鳩山由紀夫首相も二十一日、民主党の小沢一郎幹事長や山岡賢次国対委員長が打ち出す日米中「正三角形」論に関し、「必ずしも三角形の辺の長さが同じとは認識していない。日米同盟が基軸だ」と主張した。 だが同政権は、本当に「正三角形」論を完全に払拭できるのだろうか。むしろ着々と米国との距離を広げ、中国との距離を縮めつつあるのが現状である。つまり日米同盟と言う「基軸」の弱体化。中国覇権主義が何よりも欲していることだ。 言うまでもなく、中国の軍事的膨張への抑止力を担う普天間基地の移設問題での迷走と、それがもたらす日米離間はその象徴だ。日米安保条約改定から五十周年を迎えながらも、オバマ米大統領が二十七日の一般教書演説で、日本についての直接の言及を避けるとの事態も、両国離間の影響と見られている。 ■中国覇権主義のために道を切り開く亡国政権 これでは「他国の政策を中国に協調させ、米国に代わって地域内での影響力を獲得する」との中国の戦略どおりの展開ではないのか。この驚くべき一点を、国民ははっきり認識するべきだ。 岡田外相は十九日、中国が東支那海に及ぼす脅威について、「あまり脅威、脅威と言うべきではない」と語ったが、これなども中国の「争議性のある海域の確保と防衛の意志の宣言」での屈服姿勢である。 政府がこうした姿勢だから国民は危機感など抱きようがない。そして中国に自信を与え、増長させるだけである。 「売国」「亡国」とはこのことだろう。民主党政権は明らかに中国のため、その覇権国家への道を切り開いているのである。日米同盟重視の表明など、有権者の前で亡国政策を隠蔽するためのものとしか思えないのだ。
まさに劇的な展開である。1月15日に日本の海上自衛隊がインド洋から撤収し、1月24日は沖縄の名護市長選挙で米軍基地受け入れ反対派の市長が勝利した。誰の目にも日米関係は疎遠になるのは明らかだった。 当然、米国は日本抜きの戦略を模索し、さらなる米中接近、ジャパンパッシング(日本素通り)が懸念された矢先だった。中国もそれを期待し、「インド洋での海上自衛隊の補給活動を肩代わりする」とまで言い出していた。ところが米国は突如、台湾への武器売却を決定したのだ。 言うなれば、中国の胡錦涛主席が米国のバラク・オバマ大統領に手を差し出したのに、オバマはその手を振り払ったばかりか返す勢いで胡錦涛の頬を引っ叩いたようなものである。 もし「バトル・オブ・タイワン」が起きたら 確かに中国が台湾へ軍事侵攻するとなれば台湾海峡上空における航空戦が死命を制する。第2次世界大戦ではドイツは欧州大陸を制覇し英国本土(ブリテン島)に侵攻しようとした。そこで起きたバトル・オブ・ブリテンでは当時の最新鋭戦闘機、英のスピットファイアーと独のメッサーシュミットの死闘が繰り広げられたのである。 現代において、もしバトル・オブ・タイワンが起きたとしたら、「台湾軍のF16と中国軍のスホーイ27の格闘になる」と言われてきた。台湾は約150機のF16を米国から供与されており、一方の中国はロシア製のスホーイ27、その改良型のスホーイ30、さらにそれをコピーした中国製のJ10などの配備を着々と進めている。正確な数は不明ながら既に勢力は拮抗しており近い将来、台湾側を圧倒すると見られている。 台湾としては均衡を保つため、米国に追加配備を求めていたのである。これを見送ったことは確かに中国への配慮を米国が示したと言えるが、中国の出方次第では追加承認があり得ることを示してもいる。オバマ政権としては中国との関係悪化をそれほど恐れてはいないことを内外に表明したわけだ。 一体なぜこの時期に、しかも親中派と見られていたオバマ大統領がこの挙に出たのか? 大統領就任以来、米国債を買ってもらいたいばかりに人権問題を棚上げして媚中外交を繰り広げてきたのであるが、現在も経済的な対中依存状態に変わりはない。 台湾においては親中派の馬英九政権への批判が高まりつつあるが、中台で軍事衝突が起きたわけではない。米グーグルへのサイバー攻撃が米中間で問題になっている時ではあるが、仮に中国がこの問題で妥協したとしても米国が今回の決定を覆すことはないだろう。 だとすると米国は中国の動きに対応してこの決定をしたのではなく、米国自身が新たな戦略を模索して決定したと見るほかない。米国が東アジアにおいて戦略転換を模索していることになる。その原因が中国でないとすれば、残りは日本しかない。日本こそが東アジアの戦略環境の台風の目になりつつあるのである。(後略) (私のコメント) しかしこのような中国重視外交で、アメリカの期待通りに中国は動いてはくれないだろう。むしろますます付け上がってきて逆にアメリカを振り回すようになって行く。日本はこのようなアメリカ外交を見て、アメリカから距離を置きだして中国に接近する政策をとるようになって来た。この事はアメリカも計算外だった事かもしれない。 普天間基地問題で、どっちみちグアムへ移転させる海兵隊基地を閉鎖しても問題はないはずだからだ。海兵隊をグアムに移転させるのは、沖縄では中国に近すぎてミサイル攻撃に耐えられないからですが、日本に対する基地利権は確保しておきたいという事だろう。毎年の日本からの思いやり予算は米軍の利権になっている。 アメリカの対中戦略は、様々な勢力によって異なるから、政権内の主導権争いでも違ってくる。ブッシュ政権でも初期の対中政策と後半の対中政策では大きく違ってきた。オバマ大統領の対中政策も融和的な政策から、台湾への武器売却などを認めるなどと変化を見せていますが、単なる外交的揺さぶりなのだろうか? オバマ政権の対中政策の変更は、オバマ大統領の訪中や、COP15などの国際会議で見せた中国の傲慢な態度で変化したのだろうか? あるいは日本がアメリカに対して普天間基地問題などでアメリカに反抗し始めた事による日本への警告なのだろうか? 沖縄から海兵隊がいなくなれば一番喜ぶのは中国だろう。アメリカは戦わずして兵を退いた事になる。 アメリカの対中融和政策は、日本の親中派を勢いづかせるものであり、逆にアメリカが対中強硬政策をとれば日本も小泉内閣のような強硬派が出てくる。オバマ政権が対中融和政策をとれば沖縄の普天間基地問題も出てきますが、対中強硬政策に出れば沖縄の普天間基地問題もすんなり辺野古に移転で決まりだろう。 中国が柔軟な外交政策が取れればいいのですが、中国国内でも強硬派が力を持ち始めているから、アメリカとの協調外交を喜ばない勢力があり、時々それが暴走してしまう。グーグルと中国政府とのゴタゴタも、柔軟に対応すれば問題にならないのですが、米中間のサイバー戦争は真っ盛りだ。やがては経済制裁合戦になって行くのでしょうが、米中双方の腹の探りあいはしばらく続くだろう。 日本の外交戦略は米中間の関係を分断する事であり、米中のG2体制は日本や韓国や台湾にとっては脅威になってきた。特に台湾は中国からの脅威をまともに受けているから、G2が続けば平和裏に中国に併合される恐れがある。日本にとっては台湾が中国の勢力下に入れば太平洋航路が脅威に晒される。海洋国家であるアメリカにとっても脅威のはずだ。 訳が分からないのはアメリカの親中派であり、オバマやクリントンもその一員なのですが、共産党の独裁国家と手を組む事はアメリカの利益になるのだろうか? 確かに中国と言う経済市場は大きな魅力ですが、中国と手を組めば日本や他のアジア諸国が危機感を持つだろう。特に日本がアメリカとの距離をとり始めて中国に接近すればどうなるか、アメリカの親中派は考えていなかったのだろうか? アメリカにとって日中が手を組む事は悪夢であり、東アジア共同体からアメリカが爪弾きされるのは目に見えている。日中がアメリカに対して持つ米国債やドル資産の残高はアメリカにとっても脅威のはずだ。日中の経済関係はますます深まってきており、日中間の貿易は日米間の貿易を上回るようになった。だから経済的にも日本がアメリカ離れをして中国との接近は流れからして当然なのです。 アメリカ政府は急遽、台湾への武器輸出を認めましたが、予想どうりに中国は強硬な抗議をしている。台湾を守るにはアメリカ一国では困難になりつつあります。空母機動部隊も中国のミサイル攻撃には打つ手がない。しかし日本が集団的自衛権を認めて台湾防衛に参加するのなら形勢は逆転する。「日本海軍や空軍」が中国海軍の行動を封じ込めれば台湾への補給は続けられない。 普天間基地問題は台湾や韓国などにも大きな影響を与える問題だ。アメリカは日本よりも中国を重視して外交を行なってきましたが、日本に反米政権ができて状況は一気に変わりつつあります。民主党政権は徐々にアメリカとの距離を置きアジア重視の政策をとりつつある。90年代から続いたジャパンバッシングは、反米の民主党政権誕生に大きく貢献した。
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