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石川のニュース 【12月18日03時34分更新】 デノミで「給付金」 寺越友枝さんが見た北朝鮮
北朝鮮の平壌に暮らす寺越武志さん(60)=志賀町出身=に会うため訪朝していた母友枝さん(78)=金沢市=は17日、帰国した。通貨ウォンのデノミネーション(通貨呼称単位の変更)を電撃的に実施した北朝鮮。平壌に8日間滞在した友枝さんは、北朝鮮がデノミ実施に合わせて各世帯に一般労働者の平均月収を超える新通貨を支給したとの話を交え、「近くて遠い隣人」の様子を語った。
友枝さんが平壌で聞いた話では、北朝鮮は1世帯に対して新通貨1千ウォンと、国民1人当たり500ウォンを支給したという。関係者によると、北朝鮮の一般労働者の平均月収は旧通貨で2千〜3千ウォンとされる。
武志さん一家は、武志さん夫婦、長男光哲さん(34)夫婦と孫(5)、次男南哲さん(28)の6人暮らしで、新通貨への交換期限の12月6日に計4千ウォンが支給されたという。
「何でもいいから旧通貨で買い物をしなさい」。新通貨が支給されたこの日、武志さんは妻に告げた。期限を過ぎると旧通貨は無効となるためだ。妻の公玉順さん(59)は自宅近くの商店に駆け込み「お釣りはいりません」と告げて靴下やたばこを買ったという。
「お金が全然ありません」。友枝さんが平壌入りした9日、武志さんは漏らした。支給されたばかりの新通貨は有料配給の支払いに充てたという。「全部でいくらお金を持っているの」と友枝さんが尋ねると、玉順さんは「これだけです」と新しい二百ウォン札を見せたという。
友枝さんの平壌滞在最終日の15日、平壌市職業総同盟副委員長を務める武志さんにデノミ実施前と同額の月給4千ウォンが支払われた。給料の手取額が変わらなかったことに安堵(あんど)した武志さんは「お母さんにごちそうを食べさせる」と市場に向かい、タコやカキ、ミカンを購入した。市場ではデノミ前は1キロ当たり1千〜2千ウォンだったコメが、1キロ当たり約40ウォンで取引されていたという。
今後、武志さんの給料が下がったり、物価が急騰することを心配しているという友枝さんは「武志にはコメを買い置きし、無駄遣いしないように伝えた」と母心をのぞかせた。
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20091218101.htm