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韓国当局 在日団体を警戒 北と関係? 反国家団体に指定(東京新聞)
2009年11月18日 朝刊
韓国当局が、北朝鮮と関係があるとみなして「反国家団体」に指定する在日韓国民主統一連合(韓統連)に、警戒を強めている。訪韓した幹部には出頭を求め、訪韓を計画した会員にも取り調べを通告。韓統連会員は在日韓国人で組織され、かつて発給されなかった韓国のパスポート(旅券)も五年ほど前から発給されるようになっていただけに、現在の保守政権の“圧力”と反発している。 (外報部・辻渕智之)
「入国時には取り調べることになる」。訪韓直前の韓統連の会員数人に十月、韓国公館から電話があった。名古屋と大阪の韓国総領事館は「本国からの指示」と告げたという。
会員らは北朝鮮の子どもたちにパンを送る活動を続けてきたが、今回は延期せざるを得なくなった。
四月に韓国に入国した韓統連幹部には、国家情報院(情報機関)への出頭要求書が空港で手渡された。「国家保安法違反容疑と関連して事情を聴きたい」との内容だった。以前訪問した北朝鮮での行動に不審を持たれ、手帳や書類、カメラのメモリーカードも押収された。
韓統連は、二〇〇八年まで十年にわたって韓国の政権を担った金大中、盧武鉉両大統領の対北朝鮮融和政策を支持。両政権での南北間宣言に沿い、南北統一を主張している。
だが、韓国大使館は韓国の最高裁の判断を根拠に「韓統連は国家保安法上の捜査対象の組織」との立場に変化はないとする。
韓国当局は「駐韓米軍撤収など北朝鮮の主張に追従する団体で、創立時に北朝鮮側から資金援助を受け今も指示され連携している」と韓統連に疑惑の目を向ける。近年、韓統連会員への旅券発給を始め、入国時に取り調べもしなかった経緯については「当時の政治的判断」という。
静岡県立大の小針進教授は、最近の状況変化に関し、「保守派の李明博大統領が誕生して一年経過し、韓国の権力が左派から右派へ完全移行した結果だ」と分析。
小針教授は、過去十年の左派政権で公安部門は“冷遇”されてきたとし、同部門の動向について「職業意識に目覚め、彼らの目にはザル法と化していた国家保安法を厳格に適用しようと動き始めたのではないか」と推測する。
盧前政権は、軍事政権時代の民主化運動弾圧、冤罪(えんざい)事件などの真相を究明する機関を設立した。韓統連会員は「私たちは名誉回復の途上にあった。この民主化の流れに李政権は逆行する」と訴える。幹部の黄英治氏(52)は「反国家団体」の扱いに「軍政下で事実がねじ曲げられている」と強調。「現政権の冷戦思考は、民族の和解を阻んでいる」と反発している。
一方、大使館側は「違法の事実がなければ、韓国に来て(当局に)自分たちの行動を説明し、堂々と往来してほしい」と求めている。
<韓統連> 1973年、朴正熙軍事政権の打倒を目指す在日韓国人らが韓国民主回復統一促進国民会議(韓民統=韓統連の前身)を結成。民主化運動指導者で来日中の金大中氏を議長に内定した。金氏が同年、東京から韓国の情報機関に拉致された際には、救援活動に当たった。本部は東京にあり、会員は約700人という。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009111802000073.html?ref=rank