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【金正日体制の「保証」検討 米韓、核廃棄が条件】 ----- (asahi.com)
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投稿者 ミスター第二分類 日時 2009 年 9 月 17 日 13:06:24: syFUAx3Wc1pTw
 


http://www.asahi.com/international/update/0917/TKY200909160444.html

【金正日体制の「保証」検討 米韓、核廃棄が条件】 (asahi.com)
 2009年9月17日5時25分

【ソウル=牧野愛博】 米韓両政府が北朝鮮の核問題で、核の廃棄と引き換えに金正日(キム・ジョンイル)総書記を頂点とした北朝鮮の現体制の存続を認める案を検討していることがわかった。複数の6者協議筋が明らかにした。北朝鮮が望む「敵視政策の撤回」を具体化することで、朝鮮半島の非核化を実現しようという内容だ。

 権力の継承が進んでいるとされる金総書記の三男・正雲(ジョンウン)氏ら次世代の体制も含め、北朝鮮の指導部が最も重視しているはずの「体制維持」を保証することで、核廃棄を引き出すのが狙い。米国は作成中の「包括提案」の柱に据えるかどうか検討している。

 包括提案に「体制保証」を意味する文言を盛り込む場合、実際に北朝鮮を納得させる措置も併せて検討する見通しだ。05年9月の6者協議の共同声明に「米朝国交正常化」を目指す方針が明記されたことを踏まえ、朝鮮戦争の休戦協定から平和協定への転換や、大規模な経済支援などが盛り込まれそうだ。

 体制を保証する見返りとして、北朝鮮にはすべての核兵器と核関連物質、関係施設の海外搬出など「検証可能で完全な非核化」を求める。

 米韓両政府は、4月の長距離弾道ミサイル発射や5月の核実験の背景には、金総書記の権力継承を含む体制維持の思惑が強く働いている、と分析。金総書記も8月4日、訪朝したクリントン元米大統領に改めて、米国の「敵視政策」の撤回を求めた。

 北朝鮮にはシリアやイランのほかミャンマー(ビルマ)にも核開発で協力しているとの疑惑が浮上。核兵器の廃絶を目指すオバマ米政権は、さらなる核拡散を防ぐため北朝鮮の核廃棄を急ぐ考えを韓国政府に示している。

 ただ、米国社会には人権侵害が深刻な北朝鮮の独裁体制を容認することへの拒否反応も強い。今月のボズワース北朝鮮政策特別代表による日中韓歴訪でも、包括提案をめぐってはその理念についての意見交換にとどまり、「体制保証」を盛り込むかどうかの結論は示さなかった。

 ボズワース氏は歴訪で、関係国に「細切れの交渉は北朝鮮を利するだけ。包括的な合意が必要だ」と述べ、包括提案に改めて強い意欲を見せた。「北朝鮮にも魅力的な案にする必要がある」とも説明し、北朝鮮の様々な当局者と接触するため、米朝対話は第三国ではなく平壌で行うべきだとの考えを示した。

 その米朝対話について韓国政府関係者は16日、10月末から11月上旬ごろになるとの見通しを示した。オバマ大統領の特使の資格で訪れ、姜錫柱(カン・ソクチュ)第1外務次官らと会談すべくニューヨークで北朝鮮側と調整中という。ただ、韓国政府内では「包括提案は北に提示前に関係国と調整する必要がある」との声が支配的だ。その場合、最優先課題に据える日本人拉致問題の解決に見通しがつかず、米朝関係の進展に警戒感を抱く日本側との調整は難航しそうだ。

 北朝鮮は最近、6者協議関係国に外交攻勢をかける構えを見せている。対話に慎重な米国を包囲する戦略とみられるが、逆に関係国の間では、北朝鮮との関係で「自国だけがバスに乗り遅れないか、関係国同士で疑心暗鬼になる」(6者協議筋)といった空気も漂い始めている。こうした事情から、米朝対話で米国側が「包括提案」を提示できるかどうかは微妙な情勢だ。

 

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