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「もはや米ドルが基軸通貨である必要はない」(1) | Japanese JoongAngIlbo | 中央日報
慶煕(キョンヒ)大主催の世界市民フォーラムに出席するためにソウルを訪れたポール・ケネディ教授に会った。 ケネティ教授は世界的な歴史学者だが、経済を政治の下部構造と見るマルクスの理論に同調し、経済的な富の流れから政治秩序の行方を考える長期的な視点の分析は印象的だった。
金永煕(キム・ヨンヒ)大記者=最近の新聞の寄稿で、世界の基軸通貨であるドルの地位が国際環境の変化に合わせて変わる必要があるとし、政治・経済・社会の表面下の地殻、マルクスが言う下部構造が米国と西欧から成功した国に移動すると指摘したが、どういう国を言っているのか。
ケネディ教授=輸出の規模とフォーチュン500大企業、銀行、石油会社の大きさで見ると、中国・日本・ロシア・インドを挙げることができる。 経済的な権力の移動は製造業でまず起き、準備通貨や金融サービス分野は一歩遅れて移動する。 英国が1900年代に製造業の優位を米国やドイツの手に渡した後にも、30−35年間ほどポンドや金融サービスの優位を守ったのがそのような例だ。 しかし底辺では地殻の移動が起きていた。 第2次世界大戦以降、米ドルが唯一の基軸通貨の地位を享受してきたが、新しく輸出国に浮上して巨大な富を蓄積した国がドル保有に不便を感じ、状況が変わっている。 これは世紀ごとに起こる自然な現象といえる。
金記者=しかし米国のどの大統領がドルの地位の低下を受け入れるだろうか。
ケネディ教授=オバマ大統領はできる。 米ドルが世界唯一の基軸通貨の役割を続けることは米国人にとって負担になり、他国が保有する米国債がドルの価値を左右する場合、米国は無策だという点を、オバマ大統領は米国人に理性的に説明できる。 基軸通貨の多角化は米国にとってもよい。
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=115025&servcode=300§code=300
「もはや米ドルが基軸通貨である必要はない」(2) | Japanese JoongAngIlbo | 中央日報
金記者=オバマ大統領は政治的な負担を抱えながらも、果たしてそのような決断を下せるのか。
ケネディ教授=そのように進むはずだ。 この夏から各国のドル保有高が減ると予想されるが、慌てることはない。 特に中国と日本、韓国のようにドルを大量に保有している国がドルを追加で購入しなければよい。 米国の輸出産業には大きな助けになる。 オバマ大統領はドルの適正価値について言葉を惜しまなければならない。 投資家は羊のようなので小さな刺激でも動く。 何も話さないことがドルの価値を守るのに有利だ。
金記者=韓日中3カ国の財務相が最近、アジア通貨基金(AMF)設立に関する議論を行ったが、大きな進展があった。 AMFをどう考えるか。
ケネディ教授=ミャンマーやフィリピンの財務相ならAMFを歓迎するだろう。 急に救済金融が必要な時、IMFに行って他の地域の国と競争する必要もなく容易に支援を受けられるからだ。 しかしAMFはIMFの設立趣旨とはずれがある。 IMFは、一部の国の経済が厳しく、他の国の経済がうまくいっている場合、均衡をとろうという趣旨で生まれた。 AMFはアジア国家を優先的に支援するものであり、グローバルレベルの均衡をとろうとするIMFの精神に外れる。
金記者=金融危機が落ち着けば、国家介入主義的な自由主義が自由放任的な新自由主義に取って代わるのか。
ケネディ教授=今はルーズベルト大統領当時以上に政府の介入が強まっている。 共和党の宗教・外交政策に対する失望があまりにも大きかったことに対する反作用だろう。 そこに金融スキャンダルと政府支援を要請したウォール街の問題が入り乱れ、自由市場主義とは反対の方向に傾いた。 米国の財政赤字規模を見ると、オバマ大統領が公約した教育と医療保険改革を実行できるかどうか分からないが、少なくとも議会は過去とは完全に反対に向かっているのは事実だ。
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=115026&servcode=300§code=300