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ガザ情勢:イスラエル侵攻続行…激化する条件闘争【毎日JP】
http://mainichi.jp/select/world/news/20090110k0000m030088000c.html
【エルサレム前田英司】
イスラエルは9日、パレスチナ自治区ガザ地区での即時停戦を求めた国連安保理決議を無視して、侵攻の続行を決めた。
政府内には「出口」を模索する向きもあるが、自国へのロケット弾攻撃を阻止できない現実を前に、強硬姿勢に振れた形だ。
対峙(たいじ)するイスラム原理主義組織ハマスにも、ただちに停戦する用意はなく、事態収拾に向けた「条件闘争」が激化している。
◇ハマスも「徹底抗戦」
イスラエル政府は安保理決議の採択から一夜明けた9日、緊急の治安閣議を招集した。
議題は、安保理決議の見極めと、ガザ攻撃を巡る今後の方針。
閣議に先立ち、リブニ外相は「国民の安全と自衛の権利という『我々の考え』に基づいて行動する」と述べ、安保理決議の採択に左右されない姿勢を強調した。
イスラエル紙ハーレツによると、ガザ攻撃で掲げた「ハマス弱体化」の命題を巡り、オルメルト首相、リブニ外相、バラク国防相の見解が割れていた。
出口戦略を探る国防相は外交的な調停に傾いたが、外相はハマスを停戦の「当事者」とみなすことに激しく反発。
一方的に攻撃を停止して部隊を引き揚げ、ロケット弾攻撃が続く場合にはただちに反撃する選択肢を確保したい考えだった。
一方、オルメルト首相は戦闘の泥沼化を懸念しながらも、目標に掲げる「ハマス弱体化」を達成できていないとして、本格的な市街戦を辞さないガザ攻撃の「第3段階」突入も視野にあった。
これに対し、中東の衛星テレビ・アルジャジーラによると、ハマスの報道官は安保理決議について「我々を拘束するものではない」と指摘した。
イスラエルが攻撃続行を決めたことで、ハマスも徹底抗戦の立場を維持する模様だ。
ただ、イスラエルも、即時停戦を求める国際社会の声を無視し続けるのは容易でない。
イスラエル、ハマス双方は「暴力の連鎖」を続けながら、少しでも有利な停戦条件を引き出そうと相互に圧力を強めるとみられる。
停戦案を提示したエジプトが仲介する調停は継続しており、戦闘に並行して、水面下の駆け引きが過熱しそうだ。
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毎日新聞 2009年1月9日 22時13分(最終更新 1月9日 23時06分)