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 ★阿修羅♪
ロスチャイルド・ロックフェラーとプーチンの関係に関する真実
http://www.asyura2.com/08/wara5/msg/657.html
投稿者 大西健二 日時 2009 年 1 月 08 日 23:16:59: Zg4goyIkX.Zhg
 

【RPE】世界経済危機の裏事情

http://www.mag2.com/m/0000012950.htm

★世界経済危機の裏事情


全世界のRPE読者の皆さまこんにちは!

いつもありがとうございます。

北野です。

前回は、新年一発目ということで、わざと明るい話をしました。

今回から通常どおり(キレイごとなし)に戻します。


09年、世界はどうなっていくのか?

それを知るためには、08年までに何が起こったか、正確に知る必
要があるでしょう。

08年の一大事件といえば、アメリカ発の金融危機が起こったこと。

なんでアメリカで危機が起こったの?

「サブプライム問題が原因だ」といわれています。

皆さまもご存じのように、サブプライムローンとは「低所得者層へ
の住宅ローン」のこと。

もともとリスクが高い。

しかし、「証券化することで、リスクを下げることができる」として、
世界中で販売されていた。

整理すると


1、アメリカ住宅バブルの終焉
2、サブプライム問題顕在化(07年7月)
3、リーマンショック(08年9月)。5大投資銀行実質破綻
4、アメリカ自動車ビック3破綻の危機(08年末〜)


これら一連の流れを一言でいうと、「アメリカのトップがバカだっ
た」となります。

特に神様グリーンスパンさんは現在、アメリカ経済を危機に追い
込んだ悪党になってしまいました。

かわいそうに。


もう一つ、「いやいやアメリカのトップがそんなバカなはずはない」
「この一連の危機には裏があるのだ」と主張する人たちもいます。

いわゆる陰謀論者といわれる人々。

彼らの主張は、


「アメリカ(あるいは米英)はわざと世界恐慌を演出した」


なんでそんなことをするかというと、


「世界恐慌を起こし、第3次世界大戦を起こし、その後世界統一
政府を作り、人類を支配するため」


つまり、

第1次大戦後「国際連盟」ができた。

第2次大戦後「国際連合」ができた。

第3次大戦後は「世界統一政府」ができるだろう。


確かに、イギリスは最近、IMFを進化させて世界中央銀行化し世
界共通通貨をつくろうなどと主張しています。


さて、RPEの歴史観は、少しというかかなり異なっています。

RPEの主張は

1、ライフサイクル

アメリカのピークは、第2次世界大戦終結直後の1945年である。

その後は、下落相場の株価チャートのように、上がったり下がっ
たりしながら、徐々に衰退している。

ライフサイクルは、どんな覇権国も逃れることはできない。

ここ数百年だけ見ても、覇権国家


スペイン → オランダ → イギリス が没落している。


覇権国家に対抗する国々も


ポルトガル → フランス → ドイツ → ソ連が没落している。


現代の覇権国アメリカも、この運命を逃れることはできないだろう。


2、列強の覇権争い

独仏を中心とする欧州、冷戦に敗れてボロボロになったロシア、
かつて欧米日に植民地化されリベンジを誓う中国。

これらの国々は、アメリカを覇権国家の地位からひきづりおろした
い。

そして、ここ10年の間にさまざまな争いが繰り広げられた。

アメリカが衰退したのは、グリーンスパンがバカだったからでも、
「世界恐慌と第3次世界大戦を起こして世界統一政府をつくるた
めの陰謀」でもない。

衰退期に入ったアメリカは、没落を防ぐためにITバブルを起こし、
住宅バブルを起こしがんばっている。

そこに、欧州・ロシア・中国が攻撃をしかけ没落に拍車をかけたと
いうのが真相。

これが私のファンタジーでないこと、熟読していただければ皆さん
にもご理解いただけるでしょう。

その前に、読者のLさんから、「なぜアメリカは戦争をつづけるの
か?」という動画を教えてもらいました。↓
http://jp.youtube.com/watch?v=73wKoJnbI48&feature=related

非常に誠実で良質のドキュメンタリーです。

是非ごらんになってみてください。


▼欧州の反逆


1945年〜1991年まで、世界は米ソの二極体制でした。

1991年12月、ソ連は崩壊し、アメリカ一極支配の時代が到来しま
す。

最大のライバル・ソ連は崩壊。

経済のライバル日本ではバブルが崩壊し、「暗黒の10年」に突入。

欧州は豊かな西欧が貧しい東欧を吸収して苦しい。

中国は、まだひ弱で無視できる存在。


90年代アメリカは、勝利の美酒に酔いしれていました。

ITバブルが起こり、世界中から資金が集中し、空前の好況にわい
ていたのです。

しかし、一極時代が訪れたからといって、世界中の人々がその状
態を歓迎していたわけではありません。


反逆の狼煙は欧州であがりました。

1999年、ユーロ誕生。

アメリカはご存じのように、世界最大の財政赤字・貿易赤字・対外
債務国家。

しかし、ドルが基軸通貨であるという一点で、存在してきました。

「ドルが基軸通貨であれば、いくらでも借金できる」ことについて
大前研一先生は、

<この種の「債務」がアメリカの害になることはない。

アメリカはブラジルとは違う。

ブラジルの場合には、国際的に通用する通貨で、対外決済を行なう
必要がある。

それができないと、どこからかドルを借りてこなければならない。

それに対してアメリカは、自国通貨のドルで決済することができる。

ブラジルにとって問題なのは、現在同国で起こっているように、自国
通貨の価値が下がれば、借りようとするドルが相対的に高くなる
ことである。

このような「債務の悪循環」は、国際決済通貨であるドルを国内経
済でも使っているアメリカの場合には起こらない>

(「ボーダレスワールド」248p)

では、ドルが基軸通貨でなくなればどうなるの?

これについてレスター・サロー先生は、

<もしドルが基軸通貨でなくなればアメリカはこんなに巨額の貿易
赤字を抱えてはおれない。

基軸通貨は貿易決済に使われる。

他の国なら赤字分はドルを借りて支払わなければならないがアメ
リカは必要なだけドル紙幣を印刷すればよかった。

しかし基軸通貨でなくなればそうはいかない。>

つまり、アメリカを没落させる方法は簡単なのです。

要するに、ドルの使用量を減らせばいい。

それで、ドルは基軸通貨でなくなる。

するとアメリカは普通の借金大国になり、国家破産するであろう。

ユーロ導入には、「アメリカに対抗する」という意志があったことに
ついて、フランス大統領顧問のジャック・アタリは、

<通貨統合・政治の統一・東欧やトルコへの(EC)拡大。

これらが実現できれば、欧州は21世紀アメリカをしのぐ大国になれ
るだろう。>

では、なぜ欧州はアメリカを没落させたいのか?

考えてみてください。

100年前まで、欧州は世界の中心だったのです。

それが第2次世界大戦後、ヤンキー・アメリカが西半分を、酔っ払
いソ連が東半分を分割支配した。

これは、誇り高き欧州人にとって大変な屈辱だった。

そして、「願わくはもう一度欧州に覇権を」と願っているリーダーた
ちがいる。

欧州は、ソ連崩壊で東の白熊(ロシア)からの脅威がなくなったの
で、遠慮なくアメリカを攻撃することができるようになったのです。


▼フセインの反逆


ユーロが導入された。

しかし当時、「ユーロがドルにとってかわる」なんて考える人は全
然いなかったでしょう。

なんといっても、アメリカはITバブルの絶頂期で、この世の春を謳
歌していた。

ところが、アメリカも予期せぬ出来事が起こってしまいました。

サダム・フセインは、2000年の9月24日、


「石油代金として今後一切ドルを受け取らない」


と宣言。

では何で受け取るのか?


ユーロ。

フセインをそそのかしたのは、ユーロを基軸通貨にしたいフランス
のシラク大統領(当時)。

湾岸戦争後経済制裁下にあったイラク。

石油は国連経由でしか売れませんでした。

評判の悪い独裁者フセインは、一人で国連を動かせません。

しかしフランスが国連を動かし、フセインの要求は、2000年10月30
日に受け入れられることになります。


ドルでしか買えなかった石油が、ユーロでも買えるようになる!

アメリカは、フセインを放置しておくことができませんでした。

それで、なんやかんやと理由をこじつけ、03年にイラクを攻撃。

その後、原油の決済通貨をユーロからドルに戻しました。

<イラクの旧フセイン政権は00年11月に石油取引をドルからユ
ーロに転換した。

国連の人道支援「石油と食料の交換」計画もユーロで実施された。
米国は03年のイラク戦争後、石油取引をドルに戻した経過がある>

(毎日新聞06年4月17日)

ブッシュがウソをついたことについて。

<ブッシュ大統領:イラク戦争誤情報が「最大の痛恨事」

 【ワシントン草野和彦】「最大の痛恨事は、イラクに関する情報の
誤りだった」。

ブッシュ米大統領は1日放映の米ABCテレビの番組で、大統領と
しての8年間を振り返った。

03年3月のイラク開戦に踏み切る理由となった

大量破壊兵器が存在しなかったことを悔やんだ。>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(毎日新聞 2008年12月3日) 

「誤り」ね〜。

それで、殺されたイラク人100万人は・・・。


▼ロシアの反逆


さて、イラク開戦の理由について、神様グリーンスパンさんは、こ
んなことをいっています。↓

<「イラク開戦の動機は石油」=前FRB議長、回顧録で暴露

07年9月17日15時0分配信 時事通信

【ワシントン17日時事】18年間にわたって世界経済のかじ取りを担
ったグリーンスパン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長(81)
が17日刊行の回顧録で、2003年春の米軍による
イラク開戦の動機は石油利権だったと暴露し、ブッシュ政権を慌て
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
させている。>

世界最大の石油消費国アメリカは、産油大国でもある。

しかし、その埋蔵量は10数年ほどで枯渇するという予測がでてい
ます。

それで最近は、「アラスカ開発」「海底油田開発」「北極開発」プロジ
ェクト等が浮上してきている。

しかし、2002〜03年当時は、「イラクを支配すればいいじゃん」と思
っていた。

(イラクの原油埋蔵量は世界2位といわれている。)

もう一国、アメリカが目をつけていたのがロシア。

02〜03年、エクソンモービルとシェブロンテキサコは、ロシアの石
油最大手(当時)ユコスの買収交渉をしていました。

日経新聞の栢俊彦さんが書かれた信頼度超A級の名著
「株式会社ロシア」
(→  http://tinyurl.com/6uxvb2 )(←必読です)
の中に、当時の様子がこう記されています。

<ユーコスと米メジャーのシェブロンテキサコ、エクソンモービルと
の間で、ユーコス単独ないし合併会社「ユーコスシブネフチ」への
出資交渉が進んでいることも明らかになった。

出資比率は25%+1株とも40%とも報じられた。

米メジャーが法的に拒否権を持つ形でユーコスに入ってくると、
事実上、

米国務省と国防総省がユーコスの後ろ盾につくことを意味する。>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(株式会社ロシア41p )

さらに、ユコスのホドルコフスキー社長(ユダヤ系)は、ロスチャイ
ルド家とも親密な関係を築いていました。

<身の安全を守るために米英に庇護者を求めたホドルコフスキー
は、首尾よくヤコブ・ロスチャイルド卿の知己を得、世界の有力者
が集う社交界への扉を開けた。

ホドルコフスキーは01年12月、ロスチャイルド卿と共同で慈善団
体「オープン・ロシア財団」をロンドンに設立、
翌年には米国にも事務所を開いた。

理事にはロスチャイルドほか、
      ~~~~~~~~~~~~~~
元米国務長官のヘンリー・キッシンジャーや
          ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
元駐ソ大使のアーサーハートマンが名を連ねた。>(同上39p)


どうです?

ユコス社長のホドルコフスキーのバックには、


・ロックフェラー(エクソンモービルはロックフェラー系)
・ロスチャイルド
・アメリカ政府
・イギリス政府


がいたことになります。

彼らの目標は


・ユコスを買収し、ロシアの石油利権をゲットする


だったことでしょう。

もっと欲をいえば、


・プーチンを排除し、ホドルコフスキーの傀儡政権を樹立する


ことだったでしょう。

(ホドルコフスキーは、「次期大統領になる」と公言していた)


KGB軍団の長プーチン。

米英の支配層とガチンコ対決するのか、それとも屈伏するのか?

世界のリーダーたち、裏事情を知る人々は、手に汗握りながら
事の成り行きを見守っていたのです。

しかし日本には、「どっちが勝つか最初から知っていた」一群もい
ました。

それが、RPE読者の皆さま。

<▼プーチンさんと新興財閥、勝つのはどっち?
最近はよく、こういう(↑)質問を受けます。

正しい回答=「プーチンさんの勝ち」となります。>

(【RPE】No.181 プーチンさん、ロシア1の大富豪を攻撃!3
2003/07/11 号より)

で、結果はどうなったか?

プーチンさんの命令を受けた最高検は03年10月25日、ホドル
コフスキーをさん脱税・横領などの罪で逮捕してしまいました。

もちろん、「ユコス買収」の話は流れた。

これまで世界を牛耳ってきた米英は、「ロシア封じ込め」をかたく
決意しました。


▼後半へ
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▼後半

▼アメリカの逆襲

「ロシア封じ込め」を決意したアメリカは、旧ソ連諸国でカラー革
命を次々と成功させ、「親米反ロ傀儡政権」を樹立していきました。

03年末、グルジア「バラ革命」。(08年8月に、ロシアと戦争になる)

04年末、ウクライナ「オレンジ革命」。(現在ガス問題でもめている)

05年3月、キルギス「チューリップ革命」。


新しい読者さんも多いので、これらが「アメリカの革命」だった証拠
もあげておきましょう。

<証拠1>

<グルジア政変の陰にソロス氏?=シェワルナゼ前大統領が主張

 【モスクワ1日時事】グルジアのシェワルナゼ前大統領は、11月
30日放映のロシア公共テレビの討論番組に参加し、グルジアの政
変が米国の著名な投資家、ジョージ・ソロス氏によって仕組まれた
と名指しで非難した。

 ソロス氏は、旧ソ連諸国各地に民主化支援の財団を設置、シェワ
ルナゼ前政権に対しても批判を繰り返していた。>

(時事通信−03年12月1日)

<証拠2>

<混乱の背景に外国情報機関 シェワルナゼ前大統領と会見

野党勢力の大規模デモで辞任に追い込まれたグルジアのシェワル
ナゼ前大統領は28日、首都トビリシ市内の私邸で朝日新聞記者ら
と会見した。

大統領は混乱の背景に外国の情報機関がからんでいたとの見方
を示し、グルジア情勢が不安定化を増すことに懸念を表明した。

前大統領は、議会選挙で政府側による不正があったとする野党の
抗議行動や混乱がここまで拡大するとは「全く予測しなかった」と語
った。

抗議行動が3週間で全国規模に広がった理由として、
「外国の情報機関が私の退陣を周到に画策し、野党勢力を支援
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
したからだ」と述べた>

(朝日新聞03年11月29日)

<証拠3>

<アカエフ氏は政変を企てた組織として、民主化を求める米国のN
GO、国際問題民主研究所や「フリーダムハウス」のほか、駐キル
ギス米国大使の名前などを挙げた。>

(共同通信05年4月7日)

アメリカは、ロシアの実質旧植民地である旧ソ連諸国に「傀儡政権」
をつくることに成功しました。


▼(悪の?)薩長同盟


アメリカの革命に激怒したプーチンさん。

重大な決断をします。

そう、仮想敵NO2の中国と結託すること。

これを私は(悪の?)薩長同盟とよびます。

(薩摩は外交上手の中国。ロシアは第1次長州征伐(冷戦)で負け
ているので長州)

中ロには、41年にわたる領土問題がありました。

ロシアと中国は05年6月2日、東部国境画定に関する批准文書を交
換。

これにより国境問題は最終的に決着しました。


05年8月18日、中国とロシアは初の合同軍事演習を実施。

これが対アメリカであることについて。

<「中露軍事演習、台湾外交部長が非難「地域平和に影響」

 【台北=石井利尚】台湾の陳唐山・外交部長(外相に相当)は23
日、読売新聞と会見し、中国とロシアの軍事演習について、「台湾
を威嚇しており、(東アジア)地域の将来の平和に影響を及ぼすも
のだ」と強く非難した。>

(読売新聞05年8月24日)


<また、合同演習が、日米の安保協議共同声明に「台湾海峡問題
の平和的解決」が盛り込まれたことに関係があると指摘、「台湾問
題に手を出すなという、米国や日本への中国の警告だ」と述べた。」
               ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(同上)

さらに、ロシアと中国は、上海協力機構(SCO)を強化し反米の砦
化することに成功します。

05年7月5日、カザフスタンの首都アスタナでSCOの首脳会議が開
かれました。

ここで、「アスタナ宣言」が採択されています。

そして、アスタナ宣言は、中央アジア駐留米軍の撤退を要求。
                ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

05年7月の首脳会談では、もう一つ歴史的な決定がなされています。

イラン・インド・パキスタンが準加盟国として承認されたのです。


▼ロシア、「ルーブルを世界通貨に」


米英支配層に宣戦布告したロシアは、アメリカのアキレス腱である
「ドル体制」に攻撃を加えます。

例1

<ルーブル建て原油取引開始 ロシア、影響力強化狙う

【モスクワ9日共同】モスクワの取引所、ロシア取引システム(RTS)
で8日、初のルーブル建てロシア原油の先物取引が始まった。

サウジアラビアに次ぐ世界第2位の産油国であるロシアは、自国通
貨建ての自国産原油市場を創設することで、国際原油市場での影
響力強化を図る狙いだ。>

(共同通信06年6月9日)

要するに、プーチンはフセインと同じことをしたのです。

さらに

例2

<米露“破顔一笑” 「ルーブルを世界通貨に」プーチン大統領ます
ます強気

07年6月12日8時0分配信 産経新聞

【サンクトペテルブルク=内藤泰朗】ロシアのプーチン大統領は10日、
出身地サンクトペテルブルクで開かれた国際経済フォーラムで、同
国の通貨ルーブルを世界的な基軸通貨とすることなどを提唱した。

同国など急成長する新興国の利益を反映した経済の世界新秩序が
必要であるとの考えを示した形だ。

世界的な原油価格高騰を追い風に強気のロシアは、米国主導の世
界経済に対抗し、欧米諸国に挑戦する姿勢を強めるものとみられる。>

去年ロシアは、「二国間貿易でドルをはずそう」という動きを活発
化させました。

<中露首脳、世界の金融取引で使われる通貨の拡大提唱

08年10月28日23時34分配信 ロイター

 [モスクワ 28日 ロイター] 中国・ロシアの両首脳は28日、世
界の金融取引で使用される通貨の拡大を提唱した。

ロシアのプーチン首相はモスクワで開催中の中露フォーラムで、
ドルよりもルーブルと人民元による2国間取引を提案。>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ロシアは、ベトナムやベネズエラとも同様の合意に達しています。


▼崩壊するドル体制


さて、ここまで米ロ関係を中心に話をすすめてきました。

しかし、アメリカの真の苦しみは、「米一極支配を終わらせたい勢
力が世界中にいる」ということなのです。

味方は日本・イギリス・イスラエルくらいしかいない。

その証拠に、世界中でドル離れが進んでいます。

たとえばイラン。

<イラン、原油のドル建て決済を中止=通信社

07年12月10日9時31分配信 ロイター

 [テヘラン 8日 ロイター] イラン学生通信(ISNA)は8日、ノ
ザリ石油相の話として、同国が原油のドル建て決済を完全に中
止した、と伝えた。

 ISNAはノザリ石油相からの直接の引用を掲載していない。

ある石油関連の当局者は先月、イランの原油の代金決済の「ほ
ぼすべて」はドル以外の通貨で行われていると語っていた。>

「イランがアメリカから逃げ切ることができれば、自分たちも決済
通貨をかえちゃおう」と考えているのが、サウジアラビア・クウェ
ート・アラブ首長国連邦など中東産油大国がつくる、湾岸協力
会議(GCC)。


<GCC首脳会議声明、2010年の通貨統合目標維持へ=事務
局長

07年12月4日18時29分配信 ロイター

[ドーハ 4日 ロイター] 湾岸協力会議(GCC)首脳会議の声
明では、2010年までに通貨統合を達成することへのコミットメン
トが維持される見通し。

アブドルラハマン・ビン・ハマド・アティーヤ事務局長が4日明ら
かにした。同事務局長は、声明の最終案には2010年の目標
時期が盛り込まれているか、とのロイターの質問に対し「そうだ」
と答えた。>

また、ユーロは既に、ドルに並ぶ基軸通貨になったといえるでし
ょう。

現在、ユーロの流通量はドルを超えています。


<<ユーロ>現金流通から5年 米ドルを超えた模様

06年12月30日19時46分配信 毎日新聞

【ロンドン藤好陽太郎】欧州単一通貨ユーロの市中での紙幣流
通量が今月初めて米ドルを超えた模様だ。

ロシアや中東地域などユーロ圏外でも保有する動きが広がっ
ているほか、ユーロ高でドル換算した額が膨らんだ。

旧ユーゴスラビア連邦のスロベニアも来月1日から新たにユー
ロに加盟し、ユーロ圏は今後も拡大が予想される。

通貨として誕生してから丸8年、現金流通開始から5年。
ユーロは国際通貨としての存在感を強めつつある。>

この他、南米共同体や東アフリカ共同体が共通通貨導入を目
指しています。

世界的ドル離れの動きは、もはや止めることができない段階に
きているのです。
 
それで、国際的投資家ジョージ・ソロスは08年1月23日、ダボ
ス会議で歴史的発言をしました。

「現在の危機は、ドルを国際通貨とする時代の終えんを意味する」
           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


これらの事実を見ると、「アメリカの没落はもはや不可避であ
る」という結論にならざるをえません。


▼ドル離れと経済危機の相関性


ここまで、少し変わった観点からここ10年の歴史を見てきました。

ドル離れと今の経済危機は関係あるのでしょうか?

これは大ありでしょう。

ロシアがルーブルで原油を売る、イランが円・ユーロで原油を売る
等々の動きは、「ドル需要が減る」ことを意味しています。

つまり、ドル下げの強力な圧力になる。

そして、米国債や株を買っても、ドルが下がってしまえば損をする
ことになる。

ドル離れのピークはここ10年で二回ありました。

一回目は、ユーロが導入された1999年、そしてフセインが「原油
をドルで売らない」と宣言した00年秋。

アメリカのITバブルは00年から01年に崩壊しましたが、これは偶
然でしょうか?

今回の経済危機直前から動きを見てみましょう。


・06年6月、ルーブル建て原油取引開始
・06年12月、ユーロ、現金流通量でドルを超える
・07年6月、プーチン「ルーブルを世界通貨に」宣言
・07年12月、湾岸協力会議2010年通貨統合目標維持宣言
・07年12月、イラン原油のドル建て決済中止
・08年1月、ソロス「ドル国際通貨時代の終焉」宣言。


これらすべては「ドルの下げ圧力」になります。

すると、世界の投資家は、「アメリカに投資するのはやめよう」と考
える。

そして、アメリカへの資金流入がとまればどうなるでしょうか?

そう、ITバブルも住宅バブルもはじけることでしょう。


07年7月、サブプライム問題顕在化。
08年7月、フレディマック、ファニーメイ危機。
08年9月、リーマンショック。
08年末、アメリカ自動車ビック3の危機。


▼肉を切らして骨を断つ


ここまで、アメリカと欧州・ロシアの争いを中心に、経済危機が起
こるまでの流れを見てきました。

おそらく皆さまの中には、「アメリカが没落すれば、世界恐慌にな
る。それでロシアも苦しいのに、なんでそんなことをするのか?」
と思われる方も多いでしょう。

その気持ちわかります。

ロシアでは、アメリカ発の金融危機で株が7割も下がった。

実体経済にも相当深刻な影響が出ています。


プーチンさんには03年当時、二つの選択肢がありました。

一つ目は、米英に屈服し、ユコスをアメリカに売ってしまうこと。

そして、ロシアの石油利権を、米英に献上してしまうこと。

おそらく日本の政治家であれば、迷わずそう決断したでしょう。

(例、長銀をアメリカに10億円で売る)


しかし、ロシアには石油・ガスしかありません。

なんといってもGDPの40%、輸出の60%を石油ガスが占めている。

これを米英に渡すということは、「ロシアは米英の植民地になる」
のと実質同じです。

それに、もしホドルコフスキーさんが大統領になったら、プーチン
さんと側近たちはどうなります?

全員つかまってシベリア送りにされたことでしょう。

(ホドルコフスキーはシベリア送りにされている。)

もう一つの選択肢は、死力を尽くして戦うこと。

プーチンは、これまで世界を牛耳ってきた米英と真剣に戦うことに
した。

GDPがアメリカの10分の1しかないロシアに勝つ見込みはあるだ
ろうか?


そうだ、ドルを基軸通貨でなくしちゃえばいい!


そういうことです。


同じことは、イランにもいえる。

フセインのイラクは「アルカイダと関係なく」「大量破壊兵器もなか
った」。

でも、アメリカに攻撃され、フセインは死刑になった。

イランの上層部は、当然「次は俺たちだ」と思っている。

このように、反米諸国のトップは、「命か世界恐慌か?」と選択を
迫られた。

そして、「命をとられるより、世界恐慌の方がいいや」と選択した
ということなのです。


米英が正しいのか、中ロ多極陣営が正しいのか?

この相対世界でそんなことを考えるのは時間の無駄です。

マフィアAとマフィアBの抗争でどっちが正しいと決めることがで
きるでしょうか?


こんな中、極めてたくみに国際社会を泳いでいるのが、中国とイ
ンド。

日本も両国を見習い、覇権争いに巻き込まれないよう、細心の
注意が必要です。

もっともよい方法は、「自立」すること。

どうやって?(おわり)

●PS1

今回の話、テンポが速すぎてよく理解できなかった人は、

「中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日-一極主義vs多極主義」
(草思社)

(詳細→ http://tinyurl.com/yro8r7 )

をご一読ください。

米ロ新冷戦までの過程が●山盛りの資料付きで全部わかります。

●PS2

日本が自立する方法はこちら。↓


================================================================

【この本は日本が危機を克服するためのバイブルです。】(京都 山根様)


★「僕が生まれたのは、中華人民共和国


小日本省です・・・」
~~~~~~~~~~


アメリカの衰退により、放り出される
天領日本。
~~~~
戦後60年以上「自分で決定したことがない」
依存政治家は、

次の依存先を探し始めた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

日本には二つの道があります。

1、中国幕府の天領(小日本省)になるのか?

2、真の自立国家になるのか?


05年1月発売「ボロボロになった覇権国家」でアメリカの
現在の危機を予測。

07年9月発売「中国ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日」で
「米ロ新冷戦」勃発を予測した

RPE北野幸伯 待望の新刊

『隷属国家日本の岐路〜今度は中国の天領になるのか?』
(ダイヤモンド社)

詳細はいますぐ↓
( http://tinyurl.com/6zcszc  )

【RPE】世界経済危機の裏事情

http://www.mag2.com/m/0000012950.htm
 

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