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イスラエル軍 ガザに地上侵攻 数千人 北部で激戦 (毎日 1月5日 朝刊)
写真は、毎日新聞(本日付)に掲載された「パレスチナ自治区ガザ地区北部の上空で破裂する発煙弾」(ロイター通信)
[コメント]この写真のキャプションでは「発煙弾」とあるが、これは私が今、情報収集している「白燐弾」ではないかと見ている。この場合の発煙弾と白燐弾の区別は難しい。この写真ではあまりにも発煙量が少なすぎる。仮に私はこれを”対人焼夷弾”と呼ぶことにする。(語尾の※を参照してください)
これが発煙弾ならば、信管は瞬発信管(接地時に爆発)が取り付けられ、目標に着弾すると砲弾内部の黄燐や白燐が発火して燃焼し、濃い白煙を周囲に発生させる。この白煙は無害である。しかし写真では空中破裂をしている。
通常の戦闘なら、このような発煙弾は地上部隊が前進する際、敵陣地の一帯(あるいは味方部隊の周囲)を濃い白煙で覆い、敵の視界を遮るため(煙効果)に使われる。また発煙弾なら煙効果を持続するために、大量の発煙弾を何分間も連続して同じ場所に発射する必要がある。しかし、白燐弾なら1発を目標上空で炸裂させれば対人焼夷効果が出る。
戦術はこうである。まず上空の無人偵察機や偵察ヘリが建物の屋上や家の陰、塀や車などの障害物の陰に潜むゲリラを赤外線(体温)で探知する。上空から市街地に隠れるゲリラの待ち伏せを探知するのである。すると砲兵は示された目標付近にこの写真のような白燐弾を発射する。信管は時限信管が取り付けられ、砲弾は目標上空の100〜200メートルぐらいで空中破裂させる。砲弾内の白燐は自然発火して、ゲリラの頭上に燃焼しながら降り注ぐ。白燐弾に通常の砲弾の様な爆風や破片による破壊・殺傷効果はないが、燃焼で人間だけを殺傷するのである。白燐の場合は戦闘服や皮膚を通過しても、筋肉内でも燃焼を続けることが可能だ。
このような白燐弾の使用は、市街戦では一般市民を巻き込むので極めて残忍である。市街地では避難民の頭上に燃焼する白燐が降り注ぐ可能性が極めて高い。また病院などの医療機関が出入りが多いからと、軍事施設と誤認されて白燐弾攻撃を受ける危険がある。
私は対人地雷、クラスター爆弾、その次ぎに残忍な兵器が「白燐弾」だと思って「対人焼夷弾」の情報を集めている。無人偵察機と白燐弾を組み合わせることで、建物を破壊しないで、人間だけを殺せる残忍兵器になる。ナパーム弾のように広範囲でなくとも、迫撃砲なら路地の一角、建物の屋上など、ピンポイントで狙えることが可能になる。
最初にそのことに気がついたのは、イラクで反米武装勢力と米海兵隊が戦ったファルージャの市街戦であった。現地の写真を見ると、不思議なことに戦闘が終わったファルージャの街は、意外と建物が壊れていないのに、積雪を思わせる白い粉が積もっていた。最初は発煙弾か照明弾の燃えかすかと思っていた。しかし周囲に散乱する死体は骨が溶けるほどに燃焼していた。銃弾や砲弾で死傷した傷とは明らかに違うのだ。死体は体内で何かが高温で燃焼したからと考えた。それが白燐弾による対人焼夷攻撃を考えたきっけだった。
まさか、今年の初めのHPの更新に、このような疑問と推測を書くとは思わなかった。ガザから戦闘を報じる特派員の方は、この点を注意して現地から報道して頂きたい。この特徴は異様に焼けた死体である。あるいは深い火傷を負った人に注目して欲しい。対人焼夷弾(白燐弾)は発煙弾やクラスター砲弾とは明らかに違うものである。