★阿修羅♪ > 戦争a5 > 338.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu182.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
--------------------------------------------------------------------------------
奴隷制度と無条件降伏という人類の悪智…ヨーロッパが1000年間
かけて廃止にこぎ着けた人類史上の英断をアメリカは全てパーにした。
2008年12月20日 土曜日
◆これから追い込まれるのはアメリカだ! 2005年10月21日 日下公人
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/p/02/
ヨーロッパが作り上げた2つの叡智を無視するアメリカ
日本は1500年前から歴史がある。アメリカなんて、いくら探したって200年か300年しか歴史がない。いかにアメリカの底が浅いか。これはアメリカに行って住んでみれば分かる。それはしょうがないことだ。アメリカ人の多くはヨーロッパに対する劣等感が心の底にあるから、その劣等感の裏返しとして傲慢に振る舞うわけだ。
アメリカは、ヨーロッパ文明を尊敬したくないのである。その代わりにその源流とも言えるローマ、ギリシャ文明を尊敬する。ギリシャ、ローマ精神が、アメリカには実に素朴な形で生きている。ヨーロッパの人々が新天地アメリカに植民を始めた当初、カトリックは来ていなかった。だからカトリックの人は基本的には大統領にはなれない。J.F.ケネディは例外だけれど…。
アメリカ人はヨーロッパの中世につくり上げられたものは嫌いだ。ギリシャ、ローマ時代のものなら喜ぶ。だからワシントンに行くと、官庁の建物はほとんどギリシャ、パルテノン建築。図書館とか博物館とか銀行とか、すべてギリシャ建築だ。しかし、ヨーロッパの中世1000年間はけっして「暗黒時代」などではなく、ヨーロッパ人が一生懸命つくりあげた叡智が2つある。これがアメリカには取り入れられなかった。
1つは奴隷制の廃止だ。ギリシャ、ローマには奴隷がいた。しかしヨーロッパ1000年の間に彼らは奴隷制を原則的に廃止した。完全に「ない」というと、実はあったという話がまた出てくるので「原則的に」と言っておく。実は、修道院の中にあったわけだから…。
アフリカ人たちをポルトガルへ連れて来て、奴隷としてヨーロッパ中の修道院や教会が下男がわりに買っていたようだ。その取引記録がマドリッドにある。そのとき売れ残ったアフリカ人がマドリッドに住むようになった。その子孫たちのアフリカ人街がポルトガルにある。
「何だか知らないけれど、やたらに多くのアフリカ人がここらへんに住んでいるんだよ」と日本のポルトガル大使が言っていたが、少しは事情を勉強してほしい。時には文化外交も担わなくてはならない外務省の人間として、赴任してしばらく経ってからもこの発言というのは、いかがなものか。過去の汚点をポルトガル人は外国人には言わないので、知る由もないのかもしれないが…。こうした抜け穴はあったものの、ヨーロッパには一応、奴隷制はなくなった。ところが、プランテーションの労働力が必要だったアメリカは、欧州大陸のそんな潮流に背を向けて、積極的に奴隷制を取り入れたわけだ。
アメリカの戦争の仕方は、相手のプライドを打ち砕き禍根を残す
もう1つは戦争の仕方だ。ヨーロッパは散々戦争を繰り返した挙げ句、「我々は同じキリスト教徒だ。戦争をなくすことなどできようもないが、後々まで恨みが残るような戦争の仕方はもうやめよう」というところへ1000年かかって達した。
アメリカはそうではない。戦争は、単なる利害対立の一つの「調整」の方法にすぎないのに、「神の召名による戦い」などと称して、「俺は正義を体現しているのだから、敵対する国は全て悪の枢軸だ」と相手に恨みを残す戦争の仕方をする。
その一番の被害者は、日本とドイツだ。「おまえらは正義に対する罪を犯している悪魔の枢軸国だ」「無条件降伏しろ、話し合う余地などない」と言われたので、ドイツはむかっ腹を立てて、このまま帝国の名誉ある滅亡を選ぶとヒットラーは思い詰めたわけだ。もう降伏などしない。このまま誇りあるドイツ人は最後まで戦って滅びて死ぬ。あとのことは考えない。実際、ヒットラーが自決せずに徹底抗戦をするなら、それに従いますというドイツ人はいっぱいいた。彼は決して恐怖だけで国民を支配していたわけではない。ドイツ人としての誇りを取り戻してくれた父性的存在として、男性からも、とりわけ女性からも敬愛されていたのだ。
その結果、あの戦争は1年半長引いたとか、1年長引いたとか、そういう研究がある。いま本屋へ行くと、吉田一彦さんの『無条件降伏は戦争をどう変えたか』(PHP新書)という本がある。これは、よくぞ執念を持って調べたなと思う内容だ。
奴隷制度と無条件降伏という人類の悪智…ヨーロッパが1000年間かけてようやく廃止にこぎ着けた人類史上の英断を、アメリカは全てパーにした。そういうことをアメリカにいると本当に感じる。発想がオール・オア・ナッシングでグレーゾーンというものがない。だから浅はかに見えるわけだ。こんな浅はかな国がやたらに実力を持っているというのは世界の不幸だが、それは翻ってアメリカ自身の不幸でもある。つまり、相手の恨みが残るような戦争をすると、自分に跳ね返ってくる。だから、アメリカに対するテロ、ゲリラがなくなることは今後もないだろう。(後略)
◆「アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない」を読んで 12月5日 ロゴ&ウェブデザイナー!
http://ameblo.jp/logoandweb/entry-10173882113.html
なんでこれほど無知なのか?
アメリカ人はみんな、おバカタレントでも目指しているのか?
町山氏は、「無知こそ善」とする思想、反知性主義があると指摘する。
キリスト教福音主義が原因だというのだ。
福音というのは、福音=聖書を一字一句信じようとする生き方で、自らを福音派とするアメリカ人は全人口の3割を占めているという。「聖書以外の本を読まない」ことを誇りにしている牧師もいるんだそうだ…。
なるほどそれなら、いまだに天動説を信じていたり、進化論全否定というアメリカ人が多いという話しにもうなずける。
さらに私が気になったのはやはりヒロシマ・ナガサキへの原爆投下に関する部分。
リック・シェンクマンという大学教授の書いた「我々はどこまでバカか?(Just How Stupid Are We?)」(’08年)によると、自分たちの国が日本に原爆を投下した事実を知っているアメリカ人は49%にすぎないという。それって半分じゃん!(←町山調)
そして「右翼のバービー人形、アン・コールターの言いたい放題」として紹介されていたエピソード。
〜彼女は爆撃で民間人を殺すのが正しいやり方だと主張する。
「だって日本を爆撃して、原爆を落として殺したら日本人は羊みたいに従順になったわよ。」〜
温厚な私ですが、思わずフォー・レター・ワーズが口をついて出てしまいましたよ。
(私のコメント)
昨日の株式日記で、『ボブズボームは「米国は、敵を歴史的な観点から規定することができず、イデオロギーの観点からしか規定できない。つまり、米国の生活様式を拒絶する人々を敵と見なす。」と指摘しているが、アメリカはイデオロギー国家であり歴史観のある国家ではない。』と書きましたが、歴史観が無いとは、今現在のアメリカがしている事に対して後世の人はどう見るかという視点がないことだ。
もしアメリカ人がヨーロッパ的な歴史を持っていたら、広島や長崎に原爆を落としただろうか? アメリカ人は日本を無条件降伏に追い込むために原爆を使用したのであり、レイテ沖海戦以降は日本には軍艦も無くなり放置していても敗北は時間の問題だった。日本の周囲の海を潜水艦で封鎖すれば本土上陸作戦は必要は無かった。
アメリカ人は原爆を使用したのは戦争を早く終わらせるためだったと抗弁しているが、人類を絶滅させるほどの兵器だとは思わなかったのだろうか? 原爆を使用したのは当時のトルーマン大統領とごく一部の人間によって決断されたから、アメリカ人の総意であるとは言えない。しかし原爆を使用した事に対してアメリカの大統領はいまだに広島や長崎に慰霊に行っていないのはどういうわけか?
政治評論家のアン・コールターのように、「だって日本を爆撃して、原爆を落として殺したら日本人は羊みたいに従順になったわよ。」と言ってのけるアメリカ人もいるくらいだから、歴史観がアメリカ人には無いのだ。確かに戦後の日本人はアメリカ軍に骨抜きにされて、憲法九条と日米安保を墨守している。日本国内に外国の軍事基地が百ヶ所以上もあることに誰も不思議に思わない。
アメリカ軍が日本からいなくなれば日本の防衛はどうするのかという事を考えたくないのだ。終戦直後なら敗北のショックから立ち直れないのは仕方がありませんが、60年以上も経っているのに自立した日本を目指そうともしないのはアメリカに洗脳されてしまったからだろう。
しかしいずれは洗脳から覚める時が来るのでしょうが、どのようにしてアメリカ軍は日本人を洗脳して行ったのだろうか? 一つのヒントとして田母神論文に対するマスコミや政府のヒステリックな反応は、日本人が洗脳から覚めかけている事への恐怖心があるからではないだろうか?
日本人は小学校の時から東京裁判史観に基づいた教育が行なわれて、それは平和教育として行なわれてきた。アメリカ人はイデオロギーの観点からしか規定が出来ないから、「日本は侵略戦争をした悪い国家だったからアメリカが成敗した」ということになる。ブッシュ大統領によれば「日本に民主主義をもたらして親米国家にした」という理由で日本占領を正当化しているが、それをイラクにも当て嵌めてイラク侵攻した。
日本国内に百ヶ所以上もアメリカの軍事基地を置いていながら、「日本は親米国家」と思い込んでいるアメリカ人もオメデタイのですが、日本人もアメリカの代理人である日本人の顔をした政治家や官僚に統治されて、その事に気が付かないのもオメデタイ。
戦後において反米といえば左翼の専売特許なのですが、ソ連崩壊と共に左翼は力を失い反米活動は沖縄でわずかに見られる程度だ。本土の左翼はもっぱら反日となり反米闘争はしなくなった。日本の親米右翼は反共産主義から親米だったのですが、共産主義が解体した後も親米なのはどうしてだろう。アメリカとの同盟は認めても日本にアメリカの軍事基地が百ヶ所以上もある現実におかしいと思わないのだろうか?
田母神論文は航空幕僚長という自衛隊の要職にあった人の論文だから問題になったのですが、どこがどう問題なのかを明示して政府は処分すべきなのですが、政府もマスコミも封印したままうやむやにしてしまった。一番問題なのは日本を永久占領するつもりが、これに気が付き始めた日本人が出て来たから政府は慌てているのだ。田母神論文では次のように言っている。
「東京裁判はあの戦争の責任を全て日本に押し付けようとしたものである。そしてそのマインドコントロールは戦後63 年を経てもなお日本人を惑わせている。日本の軍は強くなると必ず暴走し他国を侵略する、だから自衛隊は出来るだけ動きにくいようにしておこうというものである。
自衛隊は領域の警備も出来ない、集団的自衛権も行使出来ない、武器の使用も極めて制約が多い、また攻撃的兵器の保有も禁止されている。諸外国の軍と比べれば自衛隊は雁字搦めで身動きできないようになっている。このマインドコントロールから解放されない限り我が国を自らの力で守る体制がいつになっても完成しない。アメリカに守ってもらうしかない。アメリカに守ってもらえば日本のアメリカ化が加速する。日本の経済も、金融も、商慣行も、雇用も、司法もアメリカのシステムに近づいていく。改革のオンパレードで我が国の伝統文化が壊されていく。」
歴史感覚から言えば当然出てくる疑問であり、アメリカによって日本の歴史や伝統を失わせていくことに危機感を覚えるのは当然だ。「米国の生活様式を拒絶する人々を敵と見なす」と歴史家のホブズボームは指摘するが、アメリカ占領軍は、日本をすべて歴史から遮断して、すべてアメリカのような社会に作り変える事を目指している。
昨日も書いたようにアメリカは、政治力と軍事力でグローバルな支配を目指していますが、英国における帝国の喪失という教訓が活かされないのは、アメリカ人に歴史観が無いからだ。イラク人からも5年に及ぶ占領支配は恨みを買うことになるだろう。そして63年に及ぶアメリカの日本占領支配はいつまで続くのだろうか?