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【RPE】オバマはアメリカのゴルバチョフ?
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http://www.mag2.com/m/0000012950.htm
★オバマは、アメリカのゴルバチョフ?
全世界のRPE読者の皆さまこんにちは!
いつもありがとうございます。
北野です。
やりましたね、オバマさん。
WASP+ユダヤ人が支配するアメリカで、初の黒人大統領誕生。
私も勝利演説を生中継で見ていて泣きましたよ。
その場にいた聴衆も泣いていましたね。
すごいことです。
全世界の人々のハートは、戦争と不景気に飽き飽きしていて、
「CHANGE!」を求めているのであります。
RPE読者の皆さまもきっと、「オバマさんのアメリカは、そして世
界はどうなっていくのか」知りたいでしょう。
そこで、瞑目して考えます。
「アメリカはどうなるのだろうか???」
なぜか浮かんでくるのは、あの偉人の顔。
そう、私をモスクワに呼び寄せ、世界の歴史をかえたあの人物。
ミハイル・ゴルバチョフ。
ゴルビーとオバマ。
国籍も人種も肌の色も違う二人。
しかし、立たされたポジションはなんと似ていることか。
▼衰退期の指導者
私がある国の未来を見るときもっとも重視しているのがライフサイ
クル。
なぜかというと、人の決定はしばしば予測不可能なのに対し、ラ
イフサイクルには遠慮も例外もないから。
<ライフサイクルには、どんな大富豪も陰謀もかなわない。>
歴史の教科書を読めば全部わかります。
長い人類歴史をとおして、さまざまな国が起こり、栄え、衰退し、
滅びてきました。
かつて栄華を誇った、
エジプト・ギリシャ・ローマ・トルコ・モンゴルなどは、今どうなってい
るでしょうか?
永遠に生きる人間がいないのと同様、永遠に繁栄する国家もないの
です。
近現代を見ても、覇権国家は
スペイン→オランダ→イギリス→アメリカ
と移り変わっています。
覇権国家に対抗する国も
ポルトガル→フランス→ドイツ→ソ連
と移り変わってきました。
ライフサイクルには例外もなく、容赦もない。
そして、ライフサイクルの流れは、どんな金持ちも止められない。
これが歴史の絶対的真実なのです。
さて、ゴルビーは1985年、書記長になりました。
その時、ソ連はどうだったのでしょうか?
1917年のロシア革命で誕生したソ連。
独裁者スターリンの時代に大発展を遂げます。
ソ連は第2次大戦後、東欧を共産化し植民地化。
さらに中国・北朝鮮も共産化し、勢力を拡大しました。
スターリンの時代、ソ連は成長期前期だったということができるでし
ょう。
1953年、スターリンがあの世に行った後、フルシチョフが後をつぎ
ます。
1957年、ソ連はスプートニク1号打ち上げに成功。
世界で初めて、人工衛星を地球周回軌道に送りこみました。
アメリカ国民は「ソ連に負けてるんちゃうか!」とパニック状態。
さらに1961年、ユーリーガガーリンが人類で初めて宇宙に出ると、
ケネディーさんは、不眠症になったといわれています。
フルシチョフは1964年に失脚。
彼の時代、ソ連は成長期後期だったといえるでしょう。
ソ連は長〜いブレジネフ時代に突入します。
ブレジネフは、アメリカとの関係改善(デタント)に成功しました。
しかも、経済は二度のオイルショックによる原油高騰で潤っている。
当時、ベトナム戦争の敗北で意気消沈していたアメリカ人、そして
世界の人も「ソ連の方がアメリカより強いよね〜」などと思っていた
のです。
しかし、ブレジネフは政権のトップにいて、ほとんど何もしませんで
した。
それで彼の時代は、「停滞の時代」と呼ばれています。
ソ連は、ブレジネフの時代に成熟期を迎え、衰退期に入っていきま
した。
さて、覇権国アメリカのライフサイクルはどうなのでしょうか?
アメリカの絶頂期は第2次大戦終結時。
味方のイギリス・フランス・ソ連・中国はボロボロ。
敵のドイツ・日本もボロボロ。
アメリカは世界の工場で、唯一核兵器を保有する超軍事大国。
世界に燦然と輝く太陽のような存在だったのです。
しかしその後は、下げ相場の株価チャートのように、上がったり下が
ったりしながら、徐々に下がっていった。
70年代は、ベトナム戦争の敗北、オイルショック、ウォーターゲート
事件、ニクソンショック等々があり、自信を喪失。
80年代は、レーガンの登場で自信を回復。
しかし80年代末、アメリカは世界最大の赤字国家になってしまった。
91年にソ連が崩壊すると、アメリカは再び唯一の超大国になります。
ライバルソ連は崩壊。
経済のライバル日本は、バブルが崩壊し暗黒の10年へ。
西欧は、貧しい東欧を吸収し苦しい。
中国はまだ小国でがん中になし。
ただアメリカだけは、IT革命で世界から資金をかき集め、空前の繁
栄を謳歌したのです。
しかし。。。
90年代のアメリカには、40年代の圧倒的なパワーがありませんで
した。
アメリカは既に世界の工場でないし、なんといっても世界最大の債
務国である。
なんやかんやと理由を作りあげ、世界から資金を還流させなければ
いつ崩壊してもおかしくない状態。
00年ITバブル崩壊。
FRBは利下げを繰り返し、資金を株式市場から住宅市場に誘導。
01年アフガン戦争、03年イラク戦争。(大公共事業)
これでなんとか、ITバブル後の危機を乗り切ります。
しかし、07年住宅バブル崩壊と、サブプライム問題顕在化。
そして、アメリカ発の世界金融危機へ。
こうやって歴史を単純化して振り返ってみると、1945年をピークに、
上下しながら徐々に下がっていくアメリカのライフサイクルがうかび
あがってきます。
アメリカは明らかに衰退期。
オバマさんは、ゴルバチョフ同様、衰退期に登場した指導者なので
す。
▼アフガン戦争
これも面白いな〜と思うのですが、ソ連は1979年、アフガニスタン
に侵攻しています。
1978年に誕生した共産政権を守るという名目でした。
アメリカは01年、アフガニスタン戦争を開始。
03年にイラク戦争を開始しています。
さらに面白いのがオバマさんの発言。
彼は、「イラクからは撤退するが、アフガニスタンには増派する」と
主張しているのです。
いずれにしても、ゴルバチョフは前任者たちから、「アフガン戦争」
という負の遺産をひきついだ。
オバマさんは「アフガン戦争」「イラク戦争」という負の遺産をひきつ
いだ。
▼大不況
ブレジネフの時代、ソ連経済は絶好調に見えました。
しかしそれはうわべだけ。
オイルショックで原油価格が高騰していたのが唯一の理由。
ソ連の社会主義計画経済が西側資本主義経済に劣っているのは、
明白でした。
私は1992年から98年までロシアの一般家庭にホームステイして
いました。
その家庭には92年、自動車も洗濯機もラジカセもなかった。
そして、テレビは白黒。
とくに貧しかったわけではなく、ごく普通の家庭がそんな状態だっ
たのです。
資本主義が社会主義より効率的である証拠は、すぐ身近にありま
す。
資本主義の韓国と社会主義の北朝鮮。
同じ民族でありながら、この差は。。。
また、西欧と東欧の差、旧西ドイツと旧東ドイツの差を見ても一目
瞭然でしょう。
ゴルビーが書記長になったとき、ソ連は空前の大不況にみまわれ
ていました。
理由は、
1、原油価格が下がった
2、アフガン戦争の戦費増大
3、アメリカに大軍拡競争をしかけられ、軍事費が増大していた
等々。
しかし、根本には「国が全部やる」社会主義経済の構造的欠陥が
あったとしかいいようがありません。
オバマさんはどうか?
「アメリカ経済は現在、1929年の世界恐慌以来最大の危機だ!」
と皆が口をそろえて叫んでいます。
オバマさんもゴルビー同様、前任者たちから「大不況」をひきつぐ
ことになったのです。
▼後半へ
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▼後半
▼変革を叫ぶ
アフガン戦争と大不況に苦しむソ連国民。
しかし、指導者は全然頼りなく見えました。
ブレジネフは、75歳で死ぬまで書記長を務め、1982年にあの世
に行きます。
後を引きついだのは、KGBのトップだったアンドロポフ。
彼は68歳で書記長になり、70歳であの世に行きました。
その後のチェルネンコは、73歳で書記長になり、74歳であの世に。
マケインさんは72歳で、大統領候補としては最高齢だそうです。
当時のソ連では、マケインさんくらいの人が国を治めるのが常識だ
った。
しかもどんどんあの世にいってしまう。
戦争と大不況、老齢で不健康な指導者。
ゴルバチョフは、書記長になったとき54歳。
指導者として若いとはいえませんが、前任者たちより20歳のわか
がえり。
ソ連国民は彼を熱狂的に支持したのです。
そして、ゴルバチョフのスローガンは
「ペレストロイカ」
でした。
ペレストロイカとは、ロシア語で「再建」「建て直し」を意味します。
これが政治的に使われると「変革」を意味する。
ん???
「変革」
そう。
ゴルバチョフは今から23年前、「CHANGE!!!」のオバマさん
と同じスローガンを掲げて登場したのです。
そして、「変革」の意味がさっぱり理解できないところも瓜二つ。
ゴルバチョフさんに関しては、自分自身ペレストロイカの意味がわ
かっていなかったようです。
オバマさんはどうなのでしょうか?
少なくとも、一般人には「CHANGE!」の具体的内容は見えてい
ないでしょう。
本人は「変革」の意味がわかっているのでしょうか?
▼修正主義者
ゴルビーが改革の具体的プランをもたなかったとしても、ひとつだ
けわかっていることがありました。
それは、「社会主義計画経済は、資本主義に負けている」というこ
と。
それでゴルバチョフは、経済に資本主義的要素を入れると共に、「グ
ラスノスチ」(情報公開)を行いました。
つまり、経済にも政治にも西側の要素を入れたのです。
オバマさんはどうでしょうか?
彼は、国家の経済への介入を支持するため、しばしば
「社会主義者」
といわれます。
ゴルビーは社会主義陣営のトップなのに、資本主義的要素を入れた。
オバマさんは資本主義超大国のトップなのに、社会主義的要素を
入れる。
これも二人の似ている部分です。
ゴルビーの方向性は正しかったといえるでしょう。
社会主義陣営の経済は、どこもボロボロだったのですから。
それと、オバマさんの方向性も、基本的には正しいと思います。
1929年に世界恐慌が起こったとき、アメリカ大統領はフーヴァーさ
んでした。
彼は、バリバリの古典派で、「市場が自由ならすべてよし」と考え、
「放っておけばそのうちよくなる」と思っていた。
しかし、放っておいてもよくならないことが、徐々にわかってきたので
す。
アメリカは、ルーズベルトがケインズ主義を採用してからマシになり
ました。
ケインズさんは、
「国が支出を増やして有効需要(消費と投資)をつくろう!」
とし、国家が経済に介入することをすすめています。
ですから、マケインさんも「社会主義者」と呼ばれるべきではなく、「
ケインズ主義者」と呼ばれるべきでしょう。
(ただ富裕層への増税はやめた方がいい)
▼そして結末は?
ここまで、ゴルビーとオバマさんの類似点を見てきました。
復習すると、
1、二人とも衰退期の指導者である
2、二人とも前任者から戦争をひきついだ
3、二人とも前任者から大不況をひきついだ
4、二人とも「変革」叫びながら登場した。そして「変革」の中身が具
体的でない
5、二人とも現体制に矛盾を感じていて、修正を加えたい
ゴルバチョフさんがどうなったかは、皆さんご存じでしょう。
91年8月にクーデターが起こり、クリミア半島に幽閉されました。
モスクワに無事戻ってきたものの、ロシア大統領(ロシアはソ連の
一共和国)エリツィンの力が、ゴルビーを超えるまで強大になってい
た。
91年12月、ソ連は崩壊し、15の新しい独立国家が誕生します。
ソ連崩壊を逃れる方法はあったのでしょうか?
これは私が学生だったころ、とても頻繁に議論されていました。
少なくとも2回チャンスがあったといわれています。
1度目のチャンスは1985年。
ゴルバチョフの失敗は、経済ばかりでなく、政治・言論の自由もゆる
してしまったことだと。
要するに、トウ小平の改革を見習って、一党独裁を維持しながら、
経済にだけ資本主義的要素を入れていけばよかったと。
これをやれば、ひょっとしたらソ連を維持することができたかもしれま
せん。
もう一つは、エリツィンさんを捕まえちゃえばよかったと。
KGBは当時、エリツィンの破壊的意図をしり、「捕まえちゃいましょ
う!」と何度もゴルビーに提案していました。
しかし、ゴルビーは西側と国民への遠慮から、決断できなかった。
オバマさんの道は、ゴルビー同様厳しいものになるでしょう。
しかし、クリントン時代アメリカ経済を空前の繁栄に導いた、
ルービンさん、サマーズさん
が、オバマさんの顧問にいることが、希望をもたせます。
さらに、世界一の大富豪で「賢人」と呼ばれるウォーレン・バフェット
翁が政策決定にかかわると聞いて、さらに期待が膨らみます。
「アメリカはソ連のようになるのでしょうか?」
と質問されれば、私は
「回避する道はありますが、その可能性は日ごとに高くなっている」
と答えるでしょう。
(ここでいう「ソ連のようになる」というのは、合衆国がバラバラにな
るという意味ではなく、
・ドル体制崩壊
・ハイパーインフレ
・国家破産
などが起こるという意味です。)
アメリカに神のご加護がありますように。(おわり)
●PS
え〜、アメリカが没落したら日本はどうすればいいのですか???
答えは全部ここにあります。
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【この本は日本が危機を克服するためのバイブルです。】(京都 山根様)
★「僕が生まれたのは、中華人民共和国
小日本省です・・・」
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アメリカの衰退により、放り出される
天領日本。
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戦後60年以上「自分で決定したことがない」
依存政治家は、
次の依存先を探し始めた。
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日本には二つの道があります。
1、中国幕府の天領(小日本省)になるのか?
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本の一番最後に「北野の夢」が書いてあります。
しかし、前から順番にお読みください。
【RPE】オバマはアメリカのゴルバチョフ?
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