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メドベージェフ「一つの経済(アメリカ)と一つの通貨支配(ドル)の時代は、永久に過ぎ去った」と宣言
http://www.asyura2.com/08/wara4/msg/328.html
投稿者 大西健二 日時 2008 年 10 月 09 日 06:48:33: Zg4goyIkX.Zhg
 

【RPE】ドイツとロシアが反アメリカ幕府で一体化?

http://www.mag2.com/m/0000012950.htm


★ドイツとロシアが反アメリカ幕府で一体化?


<欧州は二つに分裂しています。

一つ目の陣営は、(アメリカ)・イギリス・東欧諸国。

これらの国は、ロシアを敵視しており、「反ロ軍事同盟」であるNAT
Oにグルジアを加盟させたい。

東欧諸国は、1989年まで実質ロシアの植民地だったので、非常に
恐れているのです。

もう一つは、フランス・ドイツを中心とする西欧諸国。

これらの国々は、石油・ガスをロシアに依存していることから、対立
を望んでいない。

「グルジアなんて遠い国のために、俺たちがとばっちりをくらっては
たまらない」と思っている。

考えてみてください。

グルジアが既にNATO加盟国だったとしましょう。

すると今回の戦争はNATO(アメリカ + 欧州)軍 対 ロシア軍
の全面戦争ですよ。

当然ロシアは欧州むけの石油・ガスを止めたでしょう。

そして、戦場が拡大した場合、犠牲になるのは遠いアメリカではな
く欧州です。

この戦争は、西欧の恐怖が現実化することもあり得ることを証明し
た。

独仏は今後も、グルジアやウクライナのNATO入りに反対していく
ことでしょう。>

(【RPE】グルジア戦争、各国が得たもの・失ったもの 08年8月18
日)

全世界のRPE読者の皆様こんにちは!

いつもありがとうございます。

北野です。

ロシア株が「ヒュ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」と自由落下してい
くチャートを眺めながら、原稿を書いています。


少し前になりますが、10月2日メドベージェフさんとメルケルさんがペ
テルブルグで会いました。

RPEが予想したとおり、「グルジア戦争でロシアと西欧の関係は決
定的に悪くならない」ことが証明されたといえるでしょう。


▼ドイツの基本的な立場


日本人は、「欧米」という言葉をよく使います。

欧州とアメリカは、まったく一体化していると思っているのですね。

しかし、これは欧州の人たちに失礼です。

私たちだって、日本・韓国・中国・北朝鮮を「東アジア」と一くくりにさ
れ、「みんな同じだ!」といわれたらイヤな気分でしょう。

では、欧米の中身はどうなっているのか?

上に引用しましたが、大きく二つの陣営にわかれています。


1、米英・東欧陣営

アメリカとイギリスはわかりますね。

東欧は、ソ連時代実質植民地だったので、ロシアを非常におそれて
いるのです。


2、独仏を中心とする西欧陣営

独仏を中心とする西欧陣営は、石油・ガスをロシアに依存している
ので、仲を険悪にしたくないと考えている。

それに、ウクライナやグルジアのためにロシアと戦争するなんて、ま
っぴらごめんだと考えている。

東欧も、石油・ガスをロシアに依存しています。

しかし、東欧の場合「独仏はロシアからおれらを守ってくれない。ロ
シアに対抗できるのはアメリカだけだ!」と思っている。

要するにロシアに対する恐怖が、石油・ガスをとめられる恐怖に勝っ
ているのです。


▼独仏の多極主義


ここまでが基本的な立場ですが、ドイツの動きにはもっと深い理由が
あります。


実はドイツは「多極主義」(つまり反米一極主義)なのです。


歴史をさかのぼってみましょう。

1500〜1900年ごろまで、欧州が世界の中心でした。

欧州の国々が、わずか一国で世界の覇権を握っていた。


覇権国は


スペイン→オランダ→イギリス


と移り変わっていった。

で、覇権国に対抗する国も


ポルトガル→フランス→ドイツ


と変遷していった。

ところが、第1次・第2次大戦の結果欧州は没落。

覇権は、彼らが「田舎者!」「野蛮!」と考えているアメリカとソ連にう
つってしまった。

そればかりか、アメリカは欧州の西半分を、ソ連は東半分を実質支配
することになった。

(アメリカの支配はより緩く、西欧の方が東欧より幸せだっったことは
言うまでもありません。)

これって日本史でいえば、天皇や公家が(野蛮人)武家のいうこと
に逆らえなくなったほどの屈辱だったでしょう。

誇りたかき西欧諸国の中には当然、「いつかアメリカから覇権をとり
もどしてやる!」という怨念があるに違いないのです。

しかし、東に怖い白熊(ソ連)がいるので、どうすることもできなかった。


ところが1991年末、ソ連が消滅。

世界はアメリカ一極時代に突入します。

欧州にとってソ連崩壊は、「唯一の仮想敵消滅」を意味していました。

同時に、アメリカから守ってもらう必要もなくなり、「覇権への再チャ
レンジ」が可能な時代の訪れも意味していた。

しかし、欧州の国一国が世界の覇権を握ることは、いくらなんでも不
可能。

それで、独仏は「欧州の国々を統合することで、覇権を取り戻そう!」
と考えた。

その政治的中心はフランスであり、経済の中心はドイツでした。

ミッテラン大統領の補佐官を務めたジャック・アタリはいいます。

「通貨統合・政治の統一・東欧やトルコへの(EC)拡大。

これらが実現できれば、欧州は21世紀アメリカをしのぐ大国になれ
るだろう」

欧州はアメリカをしのぐ大国になりたいのですね。

まあ、ライフサイクル的にいえば、「それは絶対無理!」となるので
すが、夢を見るのは自由です。


で、独仏は実際どう動いたのか?

1999年、ユーロが導入され、ドル体制に少しひびが入ります。

2000年、シラクさんはフセインさんをそそのかし、イラクの原油決済
通貨をドルからユーロにかえさせます。

ドル体制に亀裂が入りました。

激怒したアメリカは02年、懸命にイラク攻撃の理由を考えます。


「フセインは大量破壊兵器をもっている」(ウソ)
「フセインはアルカイダを支援している」(ウソ)


フランス・ドイツは、中国・ロシアと一体化し、イラク戦争に最後まで
抵抗しました。

アメリカは、国連安保理を無視してイラクを攻撃。

ドル体制崩壊の危機は食い止められました。

06年4月17日付の毎日。

<イラクの旧フセイン政権は00年11月に石油取引をドルからユ
ーロに転換した。

国連の人道支援「石油と食料の交換」計画もユーロで実施された。

米国は03年のイラク戦争後、石油取引をドルに戻した経過がある>

しかし、その後再びドル体制が崩壊に向かったのは、皆さんもご
存じのとおり。

要するに、現在の危機の遠因は、99年のユーロ導入と、00年のフ
セインの動きにあった。

それを画策したのはフランスだった。

それで私は常々、「フランスは水戸藩である」と書いています。


(水戸藩は幕末、徳川御三家でありながら、「尊王攘夷」思想をひ
ろめた。
尊王攘夷思想は、後に「倒幕思想」に転化していく)


さて、多極主義者シラクさんとドイツのシュレイダーさんは、敗れま
した。

それで、比較的親米のサルコジさん、メルケルさんが後をついだ。

しかし、独仏の根本思想は変わっていないといえるでしょう。

▼後半へ
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▼後半


▼メドベージェフとメルケルの会談


基本をおさえたところで、ペテルブルグに話を戻しましょう。

メドベージェフさんとメルケルさんは何を話したのか。


1、世界金融危機について

メドベージェフさん曰く、

「最近の出来事は、何を示しているのか?

一つの経済と一つの通貨支配の時代は、永久に過ぎ去ったことを示
している」

うお!

「アメリカ経済とドル支配の時代は終わった!」と宣言しているわけで
すね。

じゃあどうすればいいのでしょうか?

「金融エゴイズムが生んだ金融危機を解決するためには、
集団的決定が不可欠だ!」

アメリカ一国で、金融危機は止められないと。

メルケルさんはなんといったか。

「ドイツにも、ベルリンの壁を再建したい人たちがいる。

しかし現代、問題を一国で解決することはできない。

そして、今の金融危機がそのことを証明している」

ここで彼女は、「ベルリンの壁を再建すること」(つまり米ロ新冷戦)に
明確に反対しています。

そして、メルケルさんは、「国連安保理の強化が必要だ!」と強調しま
した。

ドイツは日本と同様、国連安保理常任理事国入りを目指しています。

それと、「国連重視」は多極主義陣営のスローガンでもあります。

アメリカは「国連無視」。


さらに、お二人は「G8が世界の問題を解決する時代は終わった」とみ
ています。

メルケルさんいわく

「古い図式の後ろに隠れ、『われわれ自身があなたたちのかわりにこ
こですべて決める』というのは無駄だ。

何も決められない。

それどころか、日本でのG8でなされた遠慮がちな試みさえも、結局目
的に到達することができなかった。

今日私たちは、『決定をもっと迅速に下す必要があった』とはっきりい
うことができる。

そうすれば、アメリカでおこり、他国に波及した金融(危機)の結果と、
危機的プロセスの一部を止めることができたかもしれない。

このことは実際、将来のための教訓になるかもしれない。」

われわれ自身とはG8。

あなたたちとは、他のすべての国々。

ちなみに世界銀行総裁も、メルケルさん・メドベージェフさんと同様の
見解を示しています。

<G7は機能していない、新興国加えた新グループ必要=世銀総裁

10月7日7時26分配信 ロイター

 [ワシントン 6日 ロイター] 世界銀行のゼーリック総裁は6日、
7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)はもはや効果的に機能して
いないとして、中国やインド、ブラジルなどの新興国を加えたグルー
プを設置するべきとの見解を示した。>

もはや、国際金融機関のトップさえも、「アメリカ一極時代はすぎさっ
た」と考えている。

2、グルジア問題について

グルジア問題でメルケルさんは、南オセチア・アプハジアの独立を承
認したロシアを批判しました。

いうべきことをきっちりいうところは、さすがです。

これに対してメドベージェフさんはどういったか。

「われわれは、攻撃的ナショナリズムで増幅された偽善、はっきりい
えば無分別が、国際世論の中で点数かせぎを試みる状況に直面した」

「おそらく、「自分たちと他人」「正義と非正義」という原始的な世界区
分に戻したい人たちがいるのだろう。

しかし、ロシアの私たちは、そんな時代が永遠に過ぎ去ったことを確信
している。

ベルリンの壁を再建することも、冷戦に戻るのも不可能だ!」

ちょっと私たち日本人には理解が難しいです。

攻撃的ナショナリズムが点数かせぎをするとは何でしょうか?

これは要するに、グルジアが先に南オセチアを攻撃した。

しかし、サアカシビリ大統領が米英のメディアで繰り返し、「ロシアが先
に攻めた!」と主張したことを指しているのでしょう。

西欧諸国は「ロシアの反撃は大規模すぎた」「ロシアは南オセチア・ア
プハジアの独立を承認した」と非難しています。

しかし、グルジアが先に攻めたことを疑う人は、今では誰もいません。

(洗脳されている米英日の国民は除く)


「おそらく、「自分たちと他人」「正義と非正義」という原始的な世界区
分に戻したい人たちがいるのだろう。」

これはなんでしょう?

プーチンさんはCNNのインタビューで、

「グルジア戦争は、共和党のマケイン候補(ロシア嫌いで有名)を有利
にするために、アメリカ政府がグルジアをそそのかして起こした」


という考えを語っていました。(それが事実かどうか知りませんが・・・)

(実際グルジア戦争後、「ロシア脅威論」が高まり、マケインさんの支持
率はアップした)

共和党とネオコンは、マケインさんを勝たして冷戦時代に逆戻りしたい。

ターゲットはイランとロシアです。

アメリカはITバブルが崩壊の危機(00年〜01年)を01年のアフガン戦争
と03年のイラク戦争で乗り切りました。

今回も同じ誘惑に駆られているという意味なのでしょう。

この問題に関連して、NATOのグルジア加盟問題をメルケルさんはどう
考えているのでしょうか?

「(NATO)加盟のための行動計画について、ドイツは時期が熟していな
いという立場だ」

ドイツは、ウクライナとかグルジアのためにロシアと戦争する気がない。

時期は永遠に熟さない可能性があります。


3、ガス田開発について

金融危機もグルジア問題も大事ですが、結局は金もうけが一番大事。

ドイツのE.ONが西シベリア「ユジノルースコエ」ガス田開発に参加するこ
とになりました。

「ユジノルースコエ」ガス田は、西シベリア・ヤマルネネツ自治管区にあり
ます。

天然ガス埋蔵量は、8252億立方メートル。

09年から生産を開始することになっています。

開発権は、ガスプロムの子会社「セベルネフテガスプロム」がもっている。

今回E.ONは、この会社の25%マイナス1株を取得することになりました。

かわりにガスプロムは、E.ONが保有するガスプロム株2.93%(54億ドル相
当)を取得します。

ここで重要なこと。

ロシアは、たとえばアメリカ・エクソンモービルや英蘭ロイヤル・ダッチ・シェ
ルなどを、追い出す政策をとっています。

しかし、ドイツの企業は逆に開発に参加させている。

つまりロシアは、世界を支配する米英を遠ざけ、多極陣営のパートナーに
なりえるドイツを優遇しているわけです。

なぜ、アメリカ・イギリス(両国共自国の石油が枯渇しつつある)が狂ったよ
うにロシアをたたくか理解できるでしょう。


▼まとめると


グルジア戦争が起こった後、「ロシアは国際社会から孤立する!」と米英
日のマスコミは騒ぎました。

しかし、実際にはアメリカ・イギリス・東欧だけが騒いでいるのであって、孤
立とは程遠い状況にあります。

欧州最大の経済大国ドイツは、なぜロシアとケンカしたくないのか?


1、ドイツは石油・ガスをロシアに依存している

2、ドイツは、ウクライナやグルジアのためにロシアと戦争したくない

3、当然ウクライナ・グルジアをNATOに加盟させたくない

4、ドイツは本音ではアメリカの一極支配に反対。多極世界を作ることで、
欧州に栄光を取り戻したい

5、ドイツはロシア国内の石油・ガス利権に関心がある

等々。

よって、ドイツとロシアの関係は、グルジア問題・NATO拡大問題・東欧M
D問題等々があるにもかかわらず、深いところでは良好でありつづけるで
しょう。

それと両国に共通すること。

ドイツもロシアも、アメリカに叩きのめされた過去がある。

(おわり)

●PS

「うわ〜、世界情勢はなんてドロドロしてるんだ〜。
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すべてわかります。↓

●PS2
おたよりコーナーも読んでくださいね。


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★「僕が生まれたのは、中華人民共和国


小日本省です・・・」
~~~~~~~~~~


アメリカの衰退により、放り出される
天領日本。
~~~~
戦後60年以上「自分で決定したことがない」
依存政治家は、

次の依存先を探し始めた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

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しかし、前から順番にお読みください。

【RPE】ドイツとロシアが反アメリカ幕府で一体化?

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