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http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200809200016.html
USA
米国防長官、アフガン軍事戦略を全面見直しと 治安悪化で
アフガニスタンを17日に訪問、駐留米軍司令官らの出迎えを受けるゲーツ米国防長官。アフガン軍事戦力を根本的に見直しとワシントン――治安が悪化するアフガニスタン情勢で、ゲーツ米国防長官は20日までに残り少ないブッシュ政権の任期内に軍事戦略を根本的に見直す考えを明らかにした。米軍増派で武装勢力の攻撃を大きく封じ込めたイラクでの教訓を生かしたいとしている。
2001年末の米軍事作戦で政権を追われたイスラム強硬派勢力、タリバーンが戦力を再び整え、米軍や北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)、アフガン軍への攻勢を強める中で、同国での米兵犠牲者はイラクを上回るまでになっている。タリバーンは、イラク武装勢力を真似た自爆テロ攻撃を多用する新たな手口も見せている。
タリバーンの「復活」は、米政府がイラク軍事作戦に注意を奪われ、アフガンを軽視した結果との批判もある。この中で、米軍の制服組トップのマレン統合参謀本部議長は9月初旬、議会下院軍事委員会の公聴会で、「(アフガンで)いま勝利に向かいつつあるのかどうか私には確信できない」との悲観的な認識も示していた。勝利するためには、汚職がはびこるとされるアフガン政府による一層の国家再建努力やパキスタンとのより密接な協力を通じての国境周辺での作戦強化が必要との考えも示していた。
アフガン政策は今年の米大統領選の争点にも浮上、民主党候補のオバマ上院議員は当選した場合、イラクからの撤退加速、対テロ戦争の主戦場と形容するアフガンへの増派を表明している。この中でブッシュ米大統領は先に、数カ月内にアフガンに1旅団を追加派遣することを発表。しかし、アフガン駐留米軍は3旅団の増強を求めていたともされる。
米国防総省高官は、ゲーツ長官の戦略の抜本的な見直し方針について、期間を限定しての米軍増強の提案は考えておらず、治安改善、経済開発、統治能力の向上へと連鎖的につなぐ長期戦略を想定している、と述べた。
長官は先にアフガンを訪問しているが、米軍司令官らとの会談で今後の米兵増派を踏まえ、戦闘に巻き込まれるアフガン民間人の犠牲者を減少させる必要性などを強調。偶発的に死亡したり私有財産が破壊された場合、迅速に賠償金を支払うことを命じたともされる。アフガンでは米軍、ISAFの誤爆も相次ぎ、アフガン国民の反発を買う結果となっている。
米軍が2001年末に踏み切ったアフガニスタン軍事作戦で、米兵の死者数は9月12日の段階で計112人となり、年間総数としては同作戦の開始以降、最悪の水準になっていた。昨年通年の死者は111人。同作戦でアフガンで死亡した米兵数の総数は506人。戦闘、非戦闘での犠牲者を含む。アフガン軍事作戦に従事し、エチオピア、フィリピン、マリ、パキスタンなど同国以外の外国で死亡した人数を含めれば計585人となった。