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米原潜・放射能漏れ:「安全宣言」に疑問点 佐世保市、対応を留保 /長崎【毎日】
http://mainichi.jp/area/nagasaki/news/20080830ddlk42040421000c.html
米原子力潜水艦ヒューストンの放射能漏れ問題で米政府から29日に通知された調査結果の最終報告について、外務省が事実上の「安全宣言」を出したのに対し、佐世保市は「疑問点がある」として対応を留保した。一方、同省の船越健裕・日米地位協定室長がこの日、問題発覚後初めて同市役所と県庁を訪問。連絡の遅れなどを陳謝したが、市や県から厳しい意見が飛び出し、不信感が解消したとはいえない状況だ。【山下誠吾、宮下正己】
外務省から県と佐世保市に最終報告が知らされたのは29日午後5時半ごろ。放射性物質を含んだ水がヒューストンの一つのバルブから染み出した▽過去50年間に同事例は存在しない▽ヒューストンの性能基準が満たされる措置を講じた−−などの内容だった。
だが最終報告では、どのバルブからなぜ水が染み出していたのかがはっきりしない面もある。佐世保市の朝長則男市長は「放射能漏れがなぜ2年間分からなかったのかなどいくつか疑問点がある」と指摘。9月2日に市議会議長らが意見書を外務省に提出予定だが、その後にヒューストン寄港を受け入れるか判断する考えを示した。
佐世保軍事問題研究会の篠崎正人事務局長は「水が染み出した原因が分からず、あきれ果てた最終報告だ。市長はこんな報告書で納得してはいけない」と厳しい口調で語っている。
一方、29日はこれに先だって外務省の船越室長が同市役所を訪問し、末竹健志副市長らが応対。船越室長は「地元の皆さんに心配をかけたことを、おわびする」と陳謝。「防災訓練への米軍の参加など強く要請してほしい」と求めた末竹副市長らに対し、船越室長は「要望はしかと承った」と答えた。
一方、県庁を訪れた船越室長に対し、立石暁副知事も「被爆県の特殊事情を考えれば放射能漏れが重大な意味を持つことが分かるはずだ」と険しい顔で苦言を呈した。
会談後、船越室長は地元での説明が遅れたことについて「遅いとの判断なら批判は甘んじて受け止める」と記者団に答えた。しかし、立石副知事は一連の政府の対応について「まだ答えが出ておらず、納得していない」と述べ、政府の対応が現時点では不十分との認識を示した。
〔長崎版〕
毎日新聞 2008年8月30日 地方版