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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu174.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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グルジア戦争が始まったのに北京オリンピック観戦に4日も
費やす無能な米大統領。反応の鈍さはライス国務長官の責任だ。
2008年8月16日 土曜日
ゲーツ長官、ライス国務長官ともに旧ソ連専門家であるにもかかわらず、
ロシアの軍事侵攻を読めないなど政権の対応は後手にまわった感は否めない
(写真は米政権の新3ばかトリオ)
◆露の侵攻読めず…後手に回った米政権 グルジア紛争 8月15日 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080815-00000964-san-int
【ワシントン=有元隆志】ゲーツ米国防長官は14日の記者会見で、グルジア紛争について米軍の軍事力行使の可能性を否定した。核大国であるロシアとの対立激化は避けたいとの姿勢を明確にしたものだが、今後ロシアに、撤退に向けていかに圧力をかけていけるかが課題となる。ゲーツ長官、ライス国務長官ともに旧ソ連専門家であるにもかかわらず、ロシアの軍事侵攻を読めないなど政権の対応は後手にまわった感は否めない。
ゲーツ長官は、グルジア国内での米軍の活動について「軍事力行使の可能性があるとはみていない」と述べ、人道支援に限る考えを示した。その理由として、(1)人道支援のための空路が確保されている(2)道路も封鎖されていない(3)ロシア軍が交戦前の位置まで撤退を開始しているように思われる−ことを挙げた。そのうえで「(冷戦時代を通じ)ロシアとの軍事対立を避けるため努力してきた。それを変更する理由は見あたらない」と強調した。
長官はロシア軍のグルジア侵攻を予測できず、対応が遅れた理由について聞かれると、ロシア、グルジア双方に自制を促してきたとしながらも、「われわれの対応はロシア側から言われたことに影響を受けたところがある」と釈明した。
侵攻開始前、ゲーツ長官、ライス長官ともにロシアのラブロフ外相、セルジュコフ国防相と連絡をとりあったが、ロシア側は「グルジアに入るつもりはない」と説明したという。
米中央情報局(CIA)で旧ソ連情勢を分析してきたゲーツ長官は安全保障政策に携わるうえで、「信頼ではなく、国益、現実をもとにすべきと考えている」との信念を披露したものの、ロシア側の意図まで見抜けなかったようだ。
イラク、アフガニスタン問題に追われるなか、グルジア情勢への米国の情報収集活動、分析が不十分だったとの批判も出ている。
ゲーツ、ライス両長官からの適切な助言がなかったためか、ブッシュ大統領はロシアとグルジアの対立が激化しても、五輪が開催されている北京から米国に戻ることはなかった。
保守派コラムニストのチャールズ・クラウハマー氏は14日付の米紙ワシントン・ポストへの寄稿で、2005年8月末、米南部に被害をもたらした大型ハリケーン・カトリーナの際、ブッシュ政権の初動対応が遅れたのを引き合いに、「大統領はプーチン首相が隣国への侵略を指図していたとき、北京でビーチバレーの観戦と楽しんでいた。この『ミニ・カトリーナ』のような状況の埋め合わせをする必要がある」と批判。主要国首脳会議からの“除名”などの制裁案をとりまとめ、ロシアに撤兵圧力をかけていく必要性を強調した。
◆グルジア戦争ですべてを失ったブッシュ大統領 8月15日 天木直人
http://www.amakiblog.com/archives/2008/08/15/#001077
グルジア戦争ですべてを失ったブッシュ大統領
15日の日経新聞は、13日ホワイトハウスでグルジア戦争に関する声明を発表するブッシュ大統領とライス国務長官の写真を掲載している。
ブッシュ政権の末路を象徴するこれほど皮肉な写真はない。
繰り返して私はこのブログで書くが、グルジア戦争は、最大の軍事覇権国家米国と、その米国に軍事的に対峙する軍事覇権国家ロシアの代理戦争である。
どちらが正しい、どちらが悪い、などという議論はまったく無意味だ。
悪しき指導者たちによって引き起こされた、およそ無益な絶対悪の戦争である。
それにしてもブッシュ大統領は愚かだ。
ブッシュ大統領の8年間は、イスラエル、ネオコンに引っ張られた誤った中東政策のため、イラク攻撃を始め、テロとの戦いを引き起こし、そして国際社会を分断させた。
ブッシュ大統領の8年間はまた、グローバリズムと言う名の新自由主義によって内外に格差社会をつくり、行き過ぎた金融資本主義によって世界経済を不安定化させた。その末路がサブプライムローン問題の炸裂である。
そして今度のグルジア戦争である。
もしブッシュ大統領が冷戦後の安定した米ロ協力関係を構築できていたのなら、そこに一つの評価を認められたはずである。
しかし、ブッシュ大統領は自らの手で、その可能性を閉ざした。それどころか「新たな冷戦」関係をつくってしまったのだ。
これでブッシュ大統領の8年間は、文字通り評価すべき何物もない歴史的な不毛の8年間となった。
それにしてもライス国務長官は無能だ。
彼女はロシアの専門家ではなかったのか。ブッシュ大統領の教師ではなかったのか。
ライス国務長官の虚像がついに白日の下に晒された。
もはやすべての側近が去っていった裸の王様ブッシュ大統領に、最後まで忠誠を尽くした、ただの無能な追従者でしかなかったということだ。
そんなブッシュ大統領を正しいと叫び、日本をブッシュ大統領の米国に売りわたして国民を塗炭の苦しみに突き落とした小泉元首相の責任を、今こそ我々は追及しなければならないのだ。
その追求を恐れて小泉元首相は政策を語らないのだと思う。
にわかボーリング愛好家になってごまかそうとしているに違いない。
(私のコメント)
ブッシュ大統領の支持率が急落するきっかけになったのはイラク戦争の泥沼化がありますが、ハリケーンカトリーヌの被害に対して政府の対応が遅れたのが大きな原因となっている。9.11テロが起きた時もブッシュ大統領は小学校で無駄な時間を費やしてしまった。これでは本当核戦争が始まって核ミサイルが米本土に飛んできても何も出来ない内にアメリカは焦土と化しているだろう。
これくらいアメリカの大統領は緊張を強いられて、間違いがないように有能なスタッフに囲まれていると世界から思い込まれている。しかしそれは間違っているようだ。保守派コラムニストのチャールズ・クラウハマー氏は14日付の米紙ワシントン・ポストへの寄稿で、「大統領はプーチン首相が隣国への侵略を指図していたとき、北京でビーチバレーの観戦と楽しんでいた。この『ミニ・カトリーナ』のような状況の埋め合わせをする必要がある」と批判しました。
たとえ状況に影響がなくても急いでワシントンに戻るのと、ビーチバレー観戦で4日も時間を無駄に使うのとでは国民に与える印象が異なる。おそらくアメリカ政府はオリンピック期間中でありプーチンも北京にいるのだからロシアの反撃は遅れるだろうと言う甘い見通しでグルジアのサアカシビリ大統領にGOサインを出したのだろう。
しかしロシアは待っていたかのような反撃でグルジア軍は後退させられてしまった。アメリカの情報機関はロシア軍の動向を監視していたはずなのに、ロシアの外相と国防省の発言に騙されたのだろうか? アメリカのCIAやNSAは膨大な予算を使って世界情勢を分析しているはずだと思われていますが、9・11の時も機能しなかったし、イラクの核開発にも偽の情報に引っかかり、グルジア戦争にも読みを誤った。
日本としては外交も防衛も全てアメリカにお任せしているのですが、アメリカは大丈夫かと心配になってくる。「株式日記」としては日本もそろそろ自主防衛体制を組んで外交の国益最優先の外交を取るべきだと主張しているのですが、このままではお粗末なアメリカ外交にお付き合いをして、日本までアメリカの衰退に巻き込まれかねない。
アメリカの軍事力は非常に強大だから、政府の機能もそれに伴っているはずだと日本人は思いがちですが、大統領がバカだと猫に小判、豚に真珠になってしまう。アメリカの北朝鮮外交も金正日に弄ばれている感じですが、このまま北朝鮮に接近すれば日本との関係も壊しかねない。
アメリカは韓国や台湾との関係もギクシャクしてきて、中国との外交を最優先している。だからブッシュは北京に4日も留まったのでしょうが、その間にグルジアでは予想外のロシアの反撃を受けてグルジア政権はピンチを迎えている。ロシアと戦争をするつもりなら米軍をグルジアに投入することも出来ますが、核戦争になってしまう。
超大国アメリカの外交はまさに迷走しているのですが、そのアメリカに日本は同盟を組んで軍事と外交の主導権をアメリカに委ねてしまっている。アメリカはイラクやアフガニスタンに軍隊を派遣して戦争していますが、留まるも地獄、撤退するも地獄の八方ふさがりの状況に陥ってしまった。イラク戦争経費だけでも毎月1兆円以上の出費だ。こんな事を続けていたら経済大国でも破産する。
田中宇氏によればアメリカは自滅したがっているそうですが、そんなアメリカにお付き合いをしていてはパキスタンのムシャラフ大統領のように辞任に追い込まれて政権は崩壊してしまう。アメリカは無能外交を繰り広げることで親米派政権を次々転覆させてアメリカの重荷から逃れる戦略なのかもしれない。福田政権もその一つだ。
まさにブッシュ大統領は徳川幕府末期の15代将軍徳川慶喜なのかもしれない。アメリカにとってイラク戦争は鳥羽伏見の戦いなのだ。それで日本は会津藩になるつもりなのだろうか? ロシアは当分経済的に立ち直れないと見られていましたが、BRICS景気に沸いて立ち直り、軍備も増強されて核戦力は健在だ。
アメリカの衰退を一番よく知っているのはアメリカ自身であり、だからこそ自滅戦略で親米各国と手を切るつもりなのではないだろうか? 日本に対してもアメリカ政府は竹島を韓国領と認め、北朝鮮とは国交回復して拉致問題は放置するつもりなのだろう。それでも福田政権はアメリカに付いて行くつもりなのだろうか? アメリカは本音では世界の流れが読めないKYな日本と見ているのかもしれない。
確かに日本の政治家や支配層から見ればアメリカの権威を借りて支配することは楽だからアメリカとの関係を保つことを第一とするだろう。しかし極東情勢を見ればアメリカは韓国から撤退して台湾を中国に譲るつもりのようだ。日本からも撤退してアジアを中国に任せようというつもりかもしれない。
アメリカは石油を確保するつもりでイラクまで占領しましたが、その為には数十万のアメリカ軍を貼り付けなければならない。しかしそんなことをすればアメリカは経済的にもたなくなる。それが分かったからこそアメリカは戦略的撤退をするために、わざと失敗し続けているのかもしれない。まさにブッシュは徳川15代将軍なのかもしれない。