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【国民を無気魂と罵倒、自らの戦争指導に対する反省の弁なし】東条元首相の直筆メモ公開 無条件降伏「国民がのろう」【朝日】
http://www.asyura2.com/08/wara3/msg/627.html
投稿者 傍観者A 日時 2008 年 8 月 12 日 22:26:46: 9eOOEDmWHxEqI
 

http://www.asahi.com/national/update/0812/TKY200808120213.html

2008年8月12日15時7分

東条元首相の直筆メモ公開 無条件降伏「国民がのろう」

 1945(昭和20)年8月10日から14日にかけ、東条英機元首相が書いた直筆メモが、国立公文書館(東京都千代田区)から公開された。無条件降伏すれば国民が「軍部をのろう」とし、天皇制を中心とした「国体護持」が受け入れられないなら「敢然戦うべき」と戦争継続を昭和天皇に訴えた様子がうかがえる。

 太平洋戦争開戦時の首相だった東条氏の終戦直前の言動は、寺崎英成御用掛らによる「昭和天皇独白録」などで断片的に伝えられるだけで、詳細を補う貴重な資料となる。

 メモははがき大の用紙30枚に日付順に鉛筆で書かれていた。国体護持を条件に連合国側のポツダム宣言の受け入れを御前会議が決めた10日に始まる。すでに首相を辞めていた東条氏を含む首相経験者らは重臣会議で経緯を説明され、意見を求められた。「メモ魔」の異名をとる東条氏は、天皇に上奏したとする内容を「奉答要旨」として細かく残していた。

 中心は、ポツダム宣言が求める「日本国軍隊の完全武装解除」への懸念だ。「手足を先(ま)づもぎ、而(しか)も命を敵側の料理に委する」ようだと例えながら、武装解除に応じてしまえば、国体護持は「空名に過ぎ」なくなると訴えた。「敵側」が国体護持を否定する態度に出れば「一億一人となるを敢然戦うべき」と上奏したとしている。

 戦争の目的は「自存自衛」「東亜の安定」にあり、目の前の戦況に心を奪われないように求めたとも書いている。

 長崎原爆投下から2日後の11日以降は自身の思いを書きつづる。「無条件降伏を応諾」すれば「稍(やや)もすれば一段安きに考えたる国民として軍部をのろうに至るなきや」と記し、見下ろすような考えを示しながらも国民の反応を気にする姿が見える。さらに日本軍は「相当の実力を保持」と見解をつらね、「簡単に手を挙ぐるに至るが如(ごと)き国政指導者及(および)国民の無気魂なりとは、夢想だもせざりし」と当時の内閣や国民に不満をぶつけた表現もある。

ポツダム宣言受諾が御前会議で再確認された終戦前日の14日は、秘書官だった赤松貞雄・陸軍大佐あてで、「敵の法廷に立つ如きことは、日本人として採らざる」と書き、自決を示唆した。9月11日、東条氏は銃自殺を試みて失敗している。

 メモは、東京裁判(46年5月〜48年11月)で東条氏の主任弁護人だった清瀬一郎氏が法務省へ寄贈。同省は東条氏の「直筆」として内容を転写し、99年に、原本とともに国立公文書館に移管していた。(谷津憲郎)

     ◇

 〈東条英機元首相〉 1884年、東京生まれ。関東軍参謀長などを経て、1940年に第2次近衛内閣で陸軍大臣に。対米英戦で主戦論を唱え、41年10月に首相に就任し、12月に開戦に踏み切った。戦況が悪化した44年7月に総辞職。戦後、A級戦犯容疑者として東京裁判に起訴され、48年12月、巣鴨拘置所で処刑された。  

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