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元WSJ記者と米政権が全面対決 イラク開戦前情報めぐり
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2008.8.6 18:10
【ワシントン=有元隆志】ブッシュ米政権は2003年3月のイラク戦争開始前に、イラク情報機関のトップからイラクに大量破壊兵器はないとの情報を得ていたにもかかわらず、戦争に突入した−。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の元記者が新著でこう主張したのに対し、ホワイトハウスや米中央情報局(CIA)の元当局者は全面否定し、波紋を広げている。
著者はロン・サスキンド氏。CIAや英国の元当局者らの証言をもとにしている。それによると、03年初め、米英の情報機関当局者がイラクのタヒル・ジャリル・ハブッシュ情報部長官(当時)と何度か秘密会談をもった。同長官はイラクの核兵器開発計画は1991年の湾岸戦争後に終了し、生物兵器開発計画も中断したことを明らかにしたという。
サスキンド氏はまた、ホワイトハウスがCIAに対し、イラクと国際テロ組織アルカーイダとの連携を示すCIA長官の署名入りの文書を捏造(ねつぞう)するよう指示していたとした。文書の内容は、2001年9月の米中枢同時テロの実行犯、モハメド・アタ容疑者がイラクで訓練を行ったというもので、文書の日付は同時テロ前の同年7月になっているという。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080806/amr0808061808008-n1.htm
元WSJ記者と米政権が全面対決 イラク開戦前情報めぐり (2/2ページ)
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これに対し、ホワイトハウスは「サスキンド氏は奇妙な陰謀説の世界に住むことを選んだようだ」と反発している。当時のCIA長官ジョージ・テネット氏も声明で、タヒル・ジャリル・ハブッシュ情報部長官との接触は認めたものの「多くのイラク当局者が国内に大量破壊兵器がないと主張したが、われわれは彼らが攻撃を遅らせようとしているだけだと判断した」と反論した。文書の捏造(ねつぞう)も否定した。
サスキンド氏はWSJの記者時代にピュリツァー賞を受賞。オニール元財務長官の証言に基づきブッシュ政権のイラク政策を批判した著書もある。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080806/amr0808061808008-n2.htm