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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu173.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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ブッシュ政権はすでに政権末期の状況に陥っている。対応が二転三転
することは、日本と韓国の同盟国に対する配慮を欠いているといえる。
2008年8月1日 金曜日
◆【竹島問題】日米同盟、黄金時代の終焉 7月31日 村田晃嗣・同志社大教授
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/080731/kor0807312322015-n1.htm
米政府機関の地名委員会が竹島の帰属先を「韓国」に再変更したが、米政府はそもそも「主権未指定」にしなければよかったのだ。このような調整ができないほど、ブッシュ政権はすでに政権末期の状況に陥っている。また、対応が二転三転することは、日本と韓国の同盟国に対する配慮を欠いているといえる。
再変更による米国の政治的意図は明らかだ。ブッシュ大統領が8月5日から訪韓するが、米韓自由貿易協定(FTA)はこじれ、米国産牛肉輸入問題で李明博政権は立ちゆかない状態にある。ブッシュ政権としては李政権に安定してもらいたいことから、韓国世論に迎合したのだ。
米国がこうした方針を取った別の背景として2通りの解釈ができる。1つは、北朝鮮の核開発をめぐる6カ国協議で米国は、韓国の協力を必要としていることがある。日本が現時点で対北エネルギー支援に加わることができない状況では、韓国に肩代わりをしてもらうしかない。
2つ目は、日本の民主主義の方が韓国よりも信頼が高く、日米同盟の方が米韓同盟よりも成熟している点を考慮し、再変更によっても日本世論は冷静に対応してくれるだろうとの信頼感がある。
しかし、米国内には日本に対する、ある種の失望感があるとも考えるべきだろう。憶測の域を出ないが、米国の対日姿勢が、関係が良好だった小泉、安倍両政権からそれほど時を経ずにこのように変わったのは、福田政権が集団的自衛権見直しに消極的な姿勢をとっていることもあるかもしれない。インド洋での海上自衛隊の補給活動と、航空自衛隊のイラクでの活動から撤退するという日本政府の方針も影響しているのではないか。小泉・ブッシュ時代のような日米同盟の黄金時代が過ぎ去ったことは明らかだ。
日本政府は韓国と同じレベルで反応せず、冷静な態度を取るべきだ。そうした対応をとることで、日本人拉致事件で北朝鮮に解決に向けて一層の圧力をかけるよう約束を迫るべきだ。さらに、国内の政局を安定させ、日本外交の制約を取り払うことが必要だ。(談)
◆北方領土と竹島(中) FujiSankei Business i. 佐藤優 2008/7/23
http://www.business-i.jp/news/sato-page/rasputin/200807230008o.nwc
6月24日、島根県松江市で行われた「県土・竹島を守る会」(諏訪部泰敬会長、梶谷萬里子事務局長)の主催で行われた「二人が語る。領土を語る。島根の夕べ」に筆者と鈴木宗男衆議院議員(新党大地)が招かれた。一般にはあまり知られていないが、鈴木氏は2005年に衆議院議員に返り咲いた後、竹島問題について38本の質問主意書を提出し、「竹島はわが国固有の領土である」「竹島は韓国に不法占拠されている」との答弁を内閣から引き出している。質問主意書に対する答弁書は、閣議了解を経て内閣総理大臣名で提出されるので、そのもつ意味はとても重い。内閣答弁書の内容こそが日本政府の公式の立場である。
鈴木氏は、「外務省は『われらの北方領土』という小冊子を発行しているのであるから、『われらの竹島』も発行すべきだ」という主張を、質問主意書を含め、何度も外務省に対して行ってきた。今年2月に外務省もようやく重い腰をあげて『竹島問題を理解するための10のポイント』という小冊子を発行した。前回連載でも紹介したが、この小冊子では、〈韓国による竹島の占拠は、国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠であり、韓国がこのような不法占拠に基づいて竹島に対して行ういかなる措置も法的な正当性を有するものではありません。このような行為は、竹島の領有権をめぐる我が国の立場に照らして決して容認できるものではなく、竹島をめぐり韓国側が何らかの措置等を行うたびに厳重な抗議を重ねるとともに、その撤回を求めてきています〉と日本政府の立場を毅然(きぜん)と主張している。
筆者は「外務省もなかなかしっかりしている」と思ったが、それが勘違いであることを島根県庁の竹島資料室を訪れたときに気づいた。ここには来訪者が持ち帰ることができるように島根県が発行した竹島問題に関する広報資料が置かれていたが、なぜか外務省が発行した小冊子はカラーコピーしか置かれていない。筆者が「どうしてコピーしか置いていないのですか」と尋ねると、資料室の職員が「外務省から送られてきたのは15部しかないので、コピーを配布しています」という返事だった。島根県は、条例で2月22日を「竹島の日」に定めている竹島の日本への領有権確認を求める運動の中心になる県だ。島根県庁の竹島資料室に外務省が小冊子を15部しか送っていないというのは、「こういうものも作っています」といういわばアリバイを示すための工作といわれても仕方がない(島根県庁の他の部局に外務省がこの小冊子を送っているとは考え難い)。
竹島を管轄しているのは隠岐の島町である。翌6月25日、鈴木氏と筆者は隠岐の島町に渡り、地元関係者と竹島問題に関する意見交換をした。外務省が小冊子を作ったという話をしたら、松田和久町長が「その話はいま初めて聞いた。隠岐の島には1部も送られてきていない」と言った。隠岐の島では、町役場、町議会、漁業組合などが竹島問題に真剣に取り組んでいる。その隠岐の島に外務省が『竹島問題を理解するための10のポイント』を送らず、そのような小冊子を作成したことを地元に説明していないのは不作為以外のなにものでもない。
さらに、外務省は竹島問題に関して奇怪な行動をとっている。6月16日、島根大学で行われた公開講座で、外務省国連政策課の藤本健太郎首席事務官が「北朝鮮による拉致問題で、韓国の助けを得なくてはならないので、竹島問題では韓国に対して強くでることができない」との趣旨の発言を行ったということだ。6月24日の講演会で会場にいた島根大学生からこの話を聞いて筆者は驚愕(きょうがく)した。藤本氏は外務省の公務としてこの講演を行っている。こういう公開講座の際、竹島問題のような重要事項についてはどのような発言や質疑応答をすればよいかについて、主管課が作成した資料に基づいて行うのが外務官僚の常識である。
さらに7月14日の記者会見で町村信孝官房長官は<日韓関係がぎくしゃくすると、新時代に向けた積極的な動きが頓挫するだけでなく、6者協議や拉致問題の解決にも悪影響を及ぼしかねない〉(7月14日asahi.com)と述べているが、藤本氏の発言と基本認識を同じにする。これは偶然の一致ではない。竹島問題を主管する外務省北東アジア課、特に山田重夫課長に問題があるというのが筆者の認識だ。次回はこの問題を徹底追及する。
(私のコメント)
ブッシュ大統領の外交は9・11テロの頃からおかしくなり始めて、イラク戦争で判断を誤り当初の早期撤退は出来なくなり、はてしの無い長期戦に巻き込まれて、毎月1兆円以上の戦費を支出している。それで当初のネオコン路線から外交政策を変えてきていますが、期待されたライス国務長官は外交的な成果を上げられず、北朝鮮にも弄ばれているようだ。
今回の竹島問題における帰属先の問題もライス外交の失態であり、パレスチナや中東に対するライス外交の評判はよくない。ライスはやはり学者であり政治家ではないから海千山千の外交の世界では思い通りには行かないのだろう。黒人で女性と言うハンデが意外と効いているのかも知れない。
例えばオバマと言う黒人の大統領がなった場合に、今までのような強面の外交が出来るのだろうか? ゴロツキ国家が沢山あるような世界で押さえを利かすには力をちらつかせながらメリハリの利いた外交が要求される。北朝鮮の金正日もブッシュ政権の弱点であるライスを突いてきた。もしライスが選挙で選ばれた議員出身なら政治力はあるのでしょうが、学者出身では交渉力は期待できない。
竹島問題でもアメリカは当事者ではないのだから米韓の間で問題になることではない。それを国務省が藪を突いて蛇を出してしまった。日本と韓国の竹島問題は毎度のことだから年中ワイワイやっていればいいのでしょうが、日本もお公家さんのような福田外交では相手国ににらみが効かない。
北朝鮮の金正日はヤクザの親分のようなものであり、ライスのような学者や福田のようなお公家さん外交では北朝鮮に振り回されてしまう。韓国にしても直ぐに激しやすい国民であるだけに統治するのは難しく政治は安定化しない。今回の竹島問題もローソクデモでアメリカに向けられた国民の非難を日本に向けさせる為ではないかと思うのですが、アメリカが韓国から手を引けば韓国は成り立たないだろう。
しかし韓国は冷戦体制の崩壊で共産主義の防波堤という役割はなくなった。だからアメリカも日本も韓国から手を抜くことは当然のことなのですが、韓国の自立は地政学的に難しいだろう。朝鮮半島が二つに分断されるというのも事大主義的な国民性が招いたことであり、自主独立の気概がない。
戦後の日本も、アメリカに対する依存した政治姿勢は韓国そっくりであり、だからこそ韓国は竹島問題でもアメリカに対して強硬な抗議をしたようだ。昨日も書いたように日本と外交交渉をするときは先にアメリカと話をつけたほうが上手く行く。日本はアメリカには逆らわないと言うことを知っているからだ。
拉致問題でも金正日が日本を相手にしないのも、日本がアメリカの従属国であることを知っているからだ。外交と防衛をアメリカに丸投げしている以上は日本が金正日にバカにされるのは当然のことなのだ。韓国や中国も同じように見ているだろう。
しかしアメリカ自身の外交がしっかりしていれば問題な少ないのでしょうが、アメリカ外交が孤立化してEU諸国からも見放されて、まさにブッシュ外交はアメリカに対する自爆テロリストだ。田中宇氏によればアメリカは自滅したがっていると言う事ですが、国力の低下は隠せなくなってきた。
だから日本もそろそろ目を覚まして自主独立の道を探るべきなのですが、日本の保守派は親米保守と愛国保守の二つに分かれてきている。そして自主独立の道を探るのが愛国保守なのですが、親米保守はアメリカと運命を共にするつもりのようだ。
しかしアメリカ自身が国力の衰退を自覚しており、日本のようにべったりと付いてこられるとうざったくなるものであり、アメリカが日本を突き放す態度が見られるようになった。北朝鮮との関係もそうであり韓国との関係においても日本より北朝鮮や韓国により配慮するようになった。特に米中関係を見れば経済面では日米よりも米中のほうが親密だ。
どこまでも付いて行きます下駄の雪ではありませんが、日本もEUのように自立の道を目指すべきだ。通貨にしてもドルの基軸通貨制度は風前の灯火だ。だから円も国際通貨として目指すべきなのですが、日本政府はそれから逃げ回っている。90年代はアメリカも冷戦に勝利してIT革命で恒久的な繁栄が出来ると思い込んでいた。
しかし9・11テロがアメリカの転落の始まりであり、イラク戦争がアメリカの軍事力の限界を悟らせた。もちろん核戦力を行使すればアメリカは戦争に勝てるだろうが、アメリカ本土にも核ミサイルが飛んできて防ぐことは不可能だ。つまり核戦力は使えないことが分かってイランからもアメリカはバカにされている。
このような事はアメリカ自身が一番よく分かっているのですが、一番分かっていないのは日本政府なのであり、いまだに軍事と外交をアメリカに依存して国際的な貢献から逃れようとしている。アメリカは既に局地戦では中国に敵わないのであり、だから防衛ラインを日本からグアムとハワイの線まで後退させる。それに対する日本の外交軍事戦略は無いのであり、日本には防衛省はあっても大臣や事務次官は利権漁りに忙しい。
村田教授は親米派として「朝まで生テレビ」などに出てきている人ですが、それですら日米同盟の黄金時代は過ぎ去ったと話している。二番目の記事の佐藤優氏によれば外務省は竹島問題でも他人事のような対応しか出来ない。政治家もはっきりした外交戦略を打ち出すべきなのであり、配慮ばかりしても問題は解決しない。
町村官房長官の記者会見を見れば分かるように、ブッシュ大統領の判断に対して抗議はしないという事は竹島を自から放棄したとみなされる危険性がある。だからこそ韓国や北朝鮮は強く出れば日本は折れると見て強硬な態度で来るのだ。アメリカも日本なら無視しても大丈夫となめられてしまっている様だ。
戦前の外交の歴史も、日本の土下座外交と日本が切れて戦争に踏み切ることの繰り返しであり、軍事力は外交交渉の手段なのであり、軍事力を行使することよりも見せ付けることで交渉を有利にさせることだ。しかし日本海軍はゼロ戦や戦艦大和を隠して外交交渉に使わなかった。外交は硬軟使い分けてすべきですが、日本は土下座か戦争するかの極端なやり方はまずい。
外交交渉が決裂して相手国が戦争を仕掛けてきたら応戦する必要がありますが、政治家は最後の最後まで外交交渉で解決すべきなのであり、先手必勝ではいつかは大怪我をする。アメリカもイラクで大火傷をしていますが、軍事力の使い方を間違えているのだ。