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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080607-00000009-gen-ent
●自爆テロ、誘拐が後を絶たない現実
先週末、町村官房長官がアフガニスタン本土への陸上自衛隊投入を匂わせた。秋の臨時国会は海自の給油延長と自衛隊派遣の恒久法が議題に上る。そこで、現地の国際治安支援部隊(ISAF)への陸自参加を唱える民主党の小沢代表を政策協議に引っ張り出す狙いがあるとかいわれているが、とんでもない話。現地は自衛隊が足を踏み入れられる状況ではないのだ。
「アフガンの治安はイラクよりもずっとひどい。米軍がイラクへ戦力をシフトして以降、悪化の一途で、タリバンが勢力を盛り返している。『非戦闘地域』に活動が限定される自衛隊を送り込めるわけがない」(政府関係者)
タリバン一味は相変わらず自爆攻撃を繰り返し、巻き込まれて犠牲になった民間人は過去最多を記録、米兵の死者数も01年以来100人を突破した。首都カブールでは、今年1月に滞在中のノルウェー外相がテロに巻き込まれたし、4月にはカルザイ大統領暗殺未遂事件が起きた。
現在、アフガンで取材中のジャーナリスト、山本美香氏もこう言う。
「小康状態が続いていたのは1年前まで。それ以降の治安は悪くなっていて、誘拐や自爆テロが後を絶たず、戦闘も続いています。比較的治安が安定しているのはカブール市の中心部だけで、復興支援にあたる国連職員もオフィスにこもったままです。治安悪化の原因に挙げられるのが復興の格差。カブールや北部のマザリシャリフには新しいビルが建設され、道路も整備されつつありますが、地方の農村部はボロボロのまま。こうした状況に不満を募らせる市民が、南部と東部を拠点にするタリバンに合流し、政権転覆を画策しているのです」
そもそも、小沢プランが議論に上った昨年10月、町村自身が「実態を見ても(アフガンは)戦闘地域だ」と口にし、ISAF参加は違憲だと突っ張っていた。「その時々で、訳も分からないで『これもいい、あれもいい』では官房長官としてちょっと」と小沢が呆れるのももっともだ。政局に利用される自衛隊は声を上げたほうがいい。