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エリトリア大統領:イランと協力、強固に 「テロ支援」米主張に反論
http://mainichi.jp/select/world/news/20080525ddm007030047000c.html
【アスマラ(エリトリア)高尾具成】アフリカ東部エリトリアのイサイアス大統領(62)=写真・フリーカメラマンの中野智明氏撮影=は23日、首都アスマラの大統領公邸で毎日新聞と単独会見し、イランと「強い協力体制を築くことになる」と述べた。ソマリアでイスラム原理主義勢力を支援しているとされるエリトリアは、暫定政府を後押しする米国と厳しく対立。米国に対抗するイランとの関係強化で、エリトリアがさらに反米色を強める可能性もある。
イサイアス大統領が海外メディアの取材を受けるのは異例。28日から横浜で開かれるアフリカ開発会議(TICAD)への出席を前に会見に応じた。
大統領は19日にイランを訪問し、アフマディネジャド大統領や最高指導者ハメネイ師と新たな協力関係構築で合意した点について「イランとの関係は数十年前のエリトリア独立闘争時代にさかのぼる。(今後)強い協力体制を築くことになる」と述べた。
ただ、核エネルギー分野についての話し合いはなかったと述べた。
大統領はまた、エリトリアの「テロ支援」を非難している米国に対し、「事実に反する」と強く反論した。
エリトリアがソマリアでイスラム原理主義勢力「イスラム法廷会議」を支援している、との米国側の主張について、大統領は「米国が(勝手に)ソマリアの反政府勢力を『テロリスト』と分類しているだけだ」と反論。ソマリア情勢については「安定のためにあらゆる分野での支援をいとわない」とした。
一方、日本について「投資やインフラ整備、産業支援などで貢献を期待し、雇用創出に向け緊密な関係を築きたい」とTICADへの期待を語った。
大統領は77年にエリトリア人民解放戦線創設に加わり、87年書記長に。独立した93年から同国大統領。97年からは暫定的に任期を延長している。
毎日新聞 2008年5月25日 東京朝刊