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【RPE】日ロ関係の方向性
↓
http://www.mag2.com/m/0000012950.htm
★日ロ関係の方向性
全世界のRPE読者の皆さまこんにちは!
いつもありがとうございます。
北野です。
ところで皆さん、「週刊ダイヤモンド」読まれていますか?
4月28日発売号は、中国・ロシアの大特集ですから、是非ご一読くだ
さい。
ちなみに私も「ロシア新興財閥の盛衰」について記事を書いています。
お見逃しなく。
(週刊ダイヤモンドは、本当に役に立ちますから、毎週読まれるのが
よいと思います。)
さて、福田首相がモスクワに来ました。
そんなわけで、今回は久しぶりに日ロ関係を考えてみましょう。
▼福田首相訪ロの結果
皆さんもご存知のように福田さんが26日訪ロされ、プーチン大統領・
メドベージェフ次期大統領と会談しました。
プーチンさんはいいます。
「(日ロ間の)貿易量は、ここ4年間で5倍化した。
日本のロシア経済への投資額も増加している。
日本を代表するメーカーが、工場建設やロシアの大企業に投資して
いる。」
「私たちには、まだ多くの未解決の問題がある。
それでも、私たちはあなた(福田さん)とあなたの同僚とお会いするの
がうれしい」
プーチンさんは何をいっているのでしょうか?
日ロ関係の発展を妨げているのは、「北方領土問題」と「平和条約問
題」だといわれてきました。
ところが、トヨタさんが工場建設を決めた後、政治・経済はまったく分
離した動きになっています。
つまり、日本企業は、
・トヨタさんに負けるな
・トヨタさんが出るなら安心だ
・ロシアに出ているトヨタさんと商売を・・・
と、こぞってロシアに進出してきている。
ロシア側にとっては、別に北方領土問題を解決しなくても、投資が来
てくれればいいのです。
それで、プーチンさんは、
「日本との関係は質的に変化した」
といいました。
ロシア側にとって喜ばしい出来事である。
一方、日本の政治が軽視される原因にもなっています。
で、北方領土問題と平和条約問題はどうなったのか?
結果は、
「対話を継続することで合意した」(^▽^)
つまり、なんの進展もなかったということです。
唯一具体的な進展があったのはこれでしょうか?
↓
<露、平和条約不要論も 「東シベリア油田開発」日本と合意
4月27日8時0分配信 産経新聞
【モスクワ=内藤泰朗】日露両国が26日の首脳会談で、東シベリ
アの新規油田開発の着手に合意したことにより、今後、両国間のエ
ネルギー協力に弾みがつく可能性が出てきた。>
< 合意したのは、日本の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOG
MEC)とロシアの民間石油会社イルクーツク石油が合弁企業を設
立し、同社が今後5年間に約100億円を投じて東シベリアのセベロ・
モグジンスキ鉱区を探鉱、産出した原油を建設中の東シベリア・太
平洋パイプラインで日本海沿岸まで運ぶというもの。>
やるならきっちり
日本側が儲かるように
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
話を進めていただきたいと思います。
「技術とお金だけとられ、日本はなんの得もありませんでした」とな
らないように。
このほか、
・ビザ取得手続きを簡素化すること
・G8サミット
などについて協議されました。
▼日ロ関係はこれからどうなる?
日ロ関係は今後どうなっていくのでしょうか?
今の傾向がつづけば、
●日本からロシアへの投資はますます増加する
ロシアには、全世界の原油の14%、天然ガス27%(世界1)が眠っ
ています。
現在の原油高は、投機が原因で実需とかけ離れていますが、長
期的に、原油・ガス価格は上がっていく方向です。
なぜか?
1、世界の人口は年間8000万人づつ増加している(需要増)
2、中国・インド・その他の国々の経済発展により需要が増加する
3、石油は枯渇する方向(供給減)
原油価格は、ロシアで金融危機が起こった98年、バレル10ドル以
下まで下がった。
07年は60ドルだったのが08年には120ドル。
10年でなんと12倍(!)高騰している。
ロシア経済は、原油価格と正比例している。
つまり原油価格(それにリンクしているガス価格)が上がりつづけ
る = ロシア経済は成長しつづける、となる。
そして、オイルマネーによるクレイジーな消費ブームがつづく。
結果ロシアは、中国・インドの次くらいに魅力的な投資先でありつ
づける。
日本にとって困ることもあります。
●ロシアにとって領土問題はどうでもよく、解決しない
●よって、平和条約も締結されない
ああ。(呻吟)
これは今のまま行った場合。
もう一度
1、日本の対ロ投資は勝手に増加し
2、領土問題・平和条約問題は解決されない
しかし、今回はもっとグローバルな視点で両国関係を見ることにし
ます。
大きく見ると、今世界で何が起こっているのか?
覇権国家アメリカが没落しつつある。
そして、世界は
アメリカの一極世界から
→多極世界(アメリカ・EU・中国・ロシア・インド・日本等)
に移行しつつある。
この事実を踏まえて、日ロ関係はどうあるべきなのでしょうか?
(ここでは領土問題の解決方法については触れません。正直
私も、どうすれば4島返還を実現できるのかわかりませんから。)
↓後半へ
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↓後半
▼ロシアの石油・ガス
日本からロシアを見ると、やはり一番魅力的なのは石油・ガスでし
ょう。
日本は、原油の約90%を中東に依存している。
そして、かの地では、アメリカと中国が熾烈な勢力争いを繰り広げ
ています。
中東では、イラク・イラン以外の産油国は比較的親米だった。
ところが、アメリカが「大量破壊兵器をもたない」「アルカイダとも関
係ない」イラクを攻めてから、サウジ・クウェート・アラブ首長国連邦等
々との間に軋みが生じてきました。
ブッシュは、「イラクを攻撃したのは『中東民主化』のためだ!」といっ
ています。
しかし、上記3大親米産油国も独裁国家。
「いつ攻撃されるかわかったもんじゃない!」と恐怖している。
それで、
「どうせつきあうなら、同じ独裁国家で話の通じる中国とつきあおう」
となるのは自然な流れ。
とにかく、中東をめぐる米中の争いは、これからもっと激しくなってい
く。
で、(平和を希求する)日本はどうするの?ということ。
あれ、そういえば、北の隣国は石油・ガス大国じゃあないですか?
こういうと、(ウクライナなどの例をあげ)「ロシアは供給元として信用
できない!」と主張する人が出てきます。
とはいえ、欧州はソ連時代からず〜〜と、ロシアの石油・ガスを買っ
ている。
そして、ほとんど問題は起きていません。
大事なのは、一つの国とか地域への依存度を下げること。
ロシア一国にたよるのはダメですが、「供給元を分散する」のは、日
本経済とエネルギー安保上絶対必要。
そういった意味で、日本がロシアとエネルギー分野での協力をすす
めるのはよいことなのです。
「まただまされるぞ!」(例、サハリン2)
そのとおり。
しかし、それは大きな方向性の問題というより、契約の問題でしょう。
そういう心配があるのなら、定年した百戦錬磨の元一流商社マンを
顧問にむかえ、だまされないように交渉をつめていけばいい。
▼日本の安全保障とロシア
さて、ここからもっとも重要な話です。
日本は、3つの大国に囲まれている。
いうまでもなく、アメリカ・中国・ロシア。
強さでいうと、第2次大戦前は、
世界最強国アメリカ
共産陣営の覇権国ロシア(ソ連)
日米欧に分割支配されていた中国
の順でした。
結局日本の安全保障は、この3大国とどうつきあうかで決まるのです。
第2次大戦時はどうだったか。
なんと日本は、世界の最強国アメリカ、共産陣営の覇権国ソ連、中国
を同時に敵にまわしていた。
勝てるはずがありません。
さて、日本の現状をみてみましょう。
日本にはいろいろな考えの人がいます。
・アメリカ教
アメリカは民主主義の守護神。中ロは独裁国で悪
・中国教
世界の悪の元凶は、ユダヤ・アングロサクソンが支配するアメリカで
ある。
中国万歳!
・日本教
アメリカも中国もロシアも全部悪。
日本は即刻核武装し、中立国になれ!
私はどう思うかというと、
米中ロ、3国が日本に比べ「悪」というのはそのとおりでしょう。
しかし、この3国全部と敵対するなんて、第2次大戦直前そのままじゃ
あないですか?
もちろん一番いいのは、米中ロと友好関係を築くこと。
でも、のび太君が平和主義者でも、ジャイアンにいじめられるでしょ?
同じように、日本が平和を望んでも、相手が望まない場合だってある。
で、日本の仮想敵はどの国か?
日本は現在、3国と領土問題を抱えています。
1、ロシアと北方領土問題
2、韓国と竹島問題
3、中国と尖閣問題
このうちロシアと韓国は、問題の地域を実効支配していて、現状に満
足している。
しかし、中国は尖閣を支配していないので、不満をもっている。
つまり将来紛争が起こるとしたら、日中間で起こる可能性がもっとも
高い。
要するに、日本の安全保障政策は、「中国の脅威をどうするか?」と
いう一点にかかっているのです。
(中国リスクはどのくらい?
バックナンバー
「中国リスクの測り方」をお読みください。↓
http://archive.mag2.com/0000012950/20080329094436000.html
▼日本は中ロ分裂を
これで頭がすっきりします。
アメリカが日本を搾取するからといって、日米同盟をわざわざ破壊す
る必要はない。
むしろ、強化しなければならない。
それと、中国の次に成長センターになるインドとの関係を強化しなけ
ればならない。
そして、中ロを分断しなければならない。
なぜか?
第1に、中国の武器輸入の90%はロシアからだった。
第2に、アメリカが中東を支配すれば、中国はロシアから石油・ガスを
輸入するしか道がなくなる。
つまり、ロシアは中国に武器と資源を提供している。
この2国を分断すればどうなるか、容易に想像できるでしょう。
それで私は大昔から、「日本は中ロを分断せよ!」と主張しているの
です。
▼ロシア側の変化
さて、最近はめでたいことに中ロの間に軋みが生じてきました。
どういうことか?
まず、03〜05年、アメリカは旧ソ連諸国のカラー革命を後押しし、ロシ
ア封じ込め政策を進めていった。
(03年末グルジア、04年末ウクライナ、05年3月キルギス)
これに恐怖したロシアは、仮想敵NO2の中国と反米同盟を結ぶこと
にした。
05年、両国は領土問題を解決し、初の合同軍事演習を行います。
また、上海協力機構に、イラン・インド・パキスタンを招き、反米の砦
化していきます。
06年、ロシアはルーブル建ての原油取引を開始、ドル体制に大打撃
を与えた。
07年、プーチンは「米一極世界の終焉」を宣言。
さらに、「ルーブルを世界通貨にする!」と宣言。
一体化した中国・ロシアの動きにより、アメリカの没落は決定的にな
っていきました。
そして、住宅バブル崩壊→サブプライム問題顕在化というながれ。
ロシアのトップは「アメリカは自動没落の過程に入った。もはや仮想
敵NO1ではない。これからの仮想敵NO1は中国だ!」となった。
具体的な動きもあります。
↓
<ロシアの対中兵器輸出、ほぼゼロに=最新鋭技術の提供めぐり対立
1月29日21時0分配信 時事通信
【モスクワ29日時事】ロシア紙・独立新聞は29日、ロシアの中国向け兵
器輸出がほぼゼロに激減していると伝えた。>
理由はなんなのでしょうか?
↓
<また、対中警戒感が根強いロシア軍内で、中国に最新鋭兵器をどこ
まで提供するかをめぐり意見が統一されていないことから、中国が求め
る兵器の売却やライセンス生産の権利付与に応じていない。>(同上)
<ロシアは一方で、インドには戦闘機を含む最新鋭兵器を売却しており、
中国側の不満が高まっているとされる。>(同上)
↑
どうです?
「インドには最新兵器を売るが、中国には売らない」 (^▽^)
ロシアが中国を恐れている証拠もあります。
↓
<ロシア太平洋艦隊、潜水艦8隻増強 中国の脅威に対処 ミリタリー
バランス
2月6日8時2分配信 産経新聞
【ロンドン=木村正人】英国の国際戦略研究所(IISS)は5日、世界の
軍事力を分析した年次報告書「ミリタリー・バランス2008」を発表。
ロシア海軍で太平洋上の作戦を担当する太平洋艦隊にこの1年間に
戦術潜水艦8隻が増強されたことが分かった。>
え”〜、1年間に戦術潜水艦8隻も!?
「これは対アメリカなのでしょうか?」
どうも違うみたいです。
↓
<IISSの軍事専門家は「太平洋でロシアが恐れるのは
米国ではない。中国だ」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
と極東の海軍力が急に強化された理由を分析した。>(同上)
さらに最近、ロシアの対中不信感を爆発させる事件が起こりました。
↓
<中露、蜜月にほころび 貿易摩擦拡大、強まる中国への反感
4月25日8時1分配信 産経新聞
【モスクワ=内藤泰朗】
(中略)
中国は、かつてロシアの最大の武器輸出相手国だった。
しかし、22日付のロシアの日刊紙、独立新聞によると、最近のロシ
アの対中武器輸出は62%に下がり、新規契約はまったくない状態
に陥った。
かつて締結された軍用輸送機や空中給油機の売却契約も、価格
をめぐる対立で破棄された。>
面白いのはここからです。
↓
<さらに、中国側は、ロシアの
スホイ27戦闘機とそっくりのコピー戦闘機J11を生産し、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
パキスタンなど第三国への売り込み攻勢をかけているとされる。>(同上)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
↑
すごいでしょ?(^▽^)
例えば日本がアメリカから買ったF16をコピーして、イランに売った
らどうなりますか?
同盟国の信頼も何もあったもんじゃない。
中国のこうした儒教の国らしからぬ行動が、ロシアの不信感を増大
させているのです。
このように、うまいこと中ロは分裂してきている。
日本はどうするのか?
日本は、アメリカ・インド + ロシアと協力関係を強化し、中国の増
長を食い止めなければならない。
▼まとめると?
1、日本の仮想敵は中国一国である
2、ロシアはその中国に、武器とエネルギーを供給している
3、よって日本は中ロを分断しなければならない
4、そのためには、エネルギー分野と軍事分野における協力を拡大
しなければならない
となります。
(おわり)
↓
↓世界情勢の裏側を
●資料つきで全部知りたい欲張りな方はこちら。
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●え”〜中ロ同盟が米幕府を滅ぼす???
仮想敵同士だった中国とロシア。
アメリカの執拗ないじめとカラー革命に激怒したプーチンは、ついに東の
ジャイアントパンダ(中共)と提携することを決意します。
日本人が知らないうちに(悪の?)薩長同盟は成立し、米幕府体制は崩
壊にむかいます。
素人目にもアメリカの覇権後退が明らかになってきました。
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例
●朝日新聞07年11月18日
「ロシアの揺さぶり策から、アメリカの世界戦略に改めて気づくことができ
る本だ」
●産経新聞07年11月27日
「混迷する世界情勢についてユニークな視座を提供する書物が登場した。」
●読売新聞07年12月17日
「「日本は、いわば米国の天領。米国がしっかりしているうちはいいが、
中国やロシアが台頭したらどうなるか・・・。」
憂国の情に根ざしたロシア発の言論活動を今後も続けていく構えだ。」
▼
「中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日-一極主義vs多極主義」(草思社)
(詳細は→ http://tinyurl.com/yro8r7 )
PS2 「あとがき」からお読みください。
【RPE】日ロ関係の方向性
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