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米国政府・アル=マリキ・民兵(Falluja, April 2004 - the book)
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投稿者 gataro 日時 2008 年 4 月 25 日 19:29:46: KbIx4LOvH6Ccw
 

http://teanotwar.seesaa.net/article/94641986.html から転載。

2008年04月25日
米国政府・アル=マリキ・民兵
イラクと米国で進んでいる、ねじれた状況について。

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米国政府・アル=マリキ・民兵
誰をからかっていると考えているのだろうか?
ロン・ジェイコブズ
2008年4月22日
ZNet原文(http://www.zcommunications.org/znet/viewArticle/17215

最近、バグダードにあるグリーンゾーンの議会は法案を起草し、武装部門を有する政党がイラクで予定されている地方選挙に参加することを禁止しようとしている。この法律は、グリーンゾーンの指導者アル=マリキが同様の言葉を発表したすぐ後で起草されたものである。この法律の標的がアル=サドルの背後にあるメフディ軍として知られる部隊であることは明らかである。それ以外に、米国の承認を得ていない軍事部門を有する様々なスンニ派グループ、そして武装部門を含む世俗の政党も含まれる。これ以外のグループも対照になると発表されているが、実際のところ、いわゆる民兵と呼ばれる集団を擁している他の政党は、ダーワとSCIRI、そしてクルド人政党である。ダーワとSCIRIは、実際には民兵をグリーンゾーン政府の治安部隊と一体化させているし、クルド人たちはグリーンゾーンの政府が求めたからといってペシュメルガを解散することはしそうにない。結局のところ、グリーンゾーンの議員たちとそのスポンサーである米国がクルド人を必要とする度合いは、クルド人がこの二者を必要とする度合いよりも大きいと言える。一般に覚醒評議会として知られるスンニ派のグループに関しては、それが合法的な武装部隊として存在しているのは、基本的に米国の気まぐれによるものである。したがって、いつ何時、非合法の部隊とされてグリーンゾーン政府の標的になるかわからない。

バグダードにいる米国の支援を受けた体制とそれに反対する勢力とが繰り広げる最も最近の権力闘争の中で何が起きようと、政治状況はこれからさらに扇動的なものになっていくだろう。アル=アドルの運動をはじめとする反占領勢力が民兵部門を解隊するならば、そのかわりに彼らは選挙によりグリーンゾーン国会の過半数を言わないまでもかなりの勢力を得るだろう。そうなると、米国政府の計画は大きな打撃を受け、グリーンゾーン議会はより強くまた頻繁に米軍兵士の完全撤退を求めることになるだろう。武装した占領反対勢力が武器の放棄を拒否して選挙に出ないとすると、グリーンゾーン政府と米国の雇い主たちは彼らを粉砕するために軍事作戦を強化するだろうから、ほぼ確実に戦闘は激化するだろう。いずれにしても、イラク現地の政治的傾向はいっそうラディカルになり、米国政府と占領政府の正当性はこれまで以上になくなるだろう。

それに、民兵たちはそもそも武器を放棄するだろうか? 最近、そして以前の出来事を考えると、米国の占領に反対している政党が武器を放棄するという政治的決断をしたところで、占領者とその雇われ部隊が何の反発も受けずに反対政党をさらに激しく攻撃することを許すだけである。すなわち、反対勢力が武器を放棄するならば、政治的な抵抗運動は、比喩的にも実際にも殲滅させられる現実的な可能性が高い。すでに、占領部隊は、アル=サドルが宣言した停戦を利用して、民兵のメンバーを逮捕し、サドル・シティとして知られるバグダードの一地区につながる主な路上にコンクリートの障壁を作っている。サドル派部隊をはじめ、占領とグリーンゾーン政府に反対する勢力が、上述の法案にしたがうならば、米国の計画に反対する政治勢力を排除する仕事がグリーンゾーン政府と米国にとってはるかに楽になる。アル=サドルを政治指導者と仰ぐ人々を懐柔する意図など米国政府にないことは今や明らかである。しかしながら、この選択肢がないとすると、残されたものは、サダムがとったのと同じ、殲滅作戦以外、ない。サダムに付きまとい、また米国政府にも付きまとう選択肢が、それである。

ここでもやはり、この難問、そして米国による占領が続くことで引き起こされるあらゆる難問に対する唯一の本当の解決は、米軍・米国の完全撤退である。世論調査が信頼できるものならば(そしてこれまで行われてきた世論調査がこの点についてまったく一貫していることから信じられるのだが)、イラク人の大多数は米国の占領者たちがイラクから撤退することを望んでいる。これは占領が始まった最初の年からそうであり、そして今後もほぼ確実にそうであろう。米国政府が、米国のイラク駐留に反対するイラク人一人一人を、最後の一人に至まで黙らせない限り。さらに、米国市民に対する世論調査も一貫して米軍兵士のイラクからの撤退を米国市民が望んでいることを示している。それにもかかわらず、米軍兵士は依然としてイラクにいて、そこから本当に儲けを得ているごくわずかなアメリカ人とイラク人のために仕事をしている。

ところが、撤退を求めるかわりに、米国議会は、米軍がグリーンゾーンに作った官僚機構を説得してイラクにおける米軍の活動費用を支払わせようとしている。民主党議員二人と共和党議員一人(ネブラスカ州出身のベン・ネルソン上院議員、メイン州出身の共和党スーザン・コリンズ上院議員、インディアナ州出身の民主党エヴァン・バイ)は、現在、米国の雇われ政府に対する今後の「援助資金」をすべて貸付に切り替える法案を準備している。米国における議会の野党勢力が意味するのは、こうしたことである。実際のところ、これは、米国政府が、自らの占領が引き起こした混乱についてイラクの人々を非難するもう一つの試みである。さらに、「再建」は実際には単なる神話にすぎず、実際にあるのは、ほとんどあらゆる側面における全面的な汚職だけである。これらに加えて、貸付によりバグダードは極めて遠い将来にわたって負債をかかえることになり、イラクがどんな政府になったとしても、「再建費用」と呼ばれるものに加えて利息の支払いを余儀なくされることになる。民兵に関して言うと、グリーンゾーン議会のスポンサーである米国は、アル=マリキが覚醒委員会の存在自体に反対しているにもかかわらず、バグダード政府が覚醒委員会への支払いを行い、それにより覚醒委員会をグリーンゾーンの準公式部隊に組み込むことを望んでいる。この事実だけを考えても、法案はまったく破棄されないにせよ、提案された状態ではうまくいかないだろうことを示している。

再建費用をイラク人が支払うべきだという主張は、イラク人が米軍に自分たちを破壊するよう依頼したという点を前提としている。さらにこの首長は、占領者たちが据え付けた傀儡政権が、イラクの人々の平和と占領からの自由に対する望みをかなえることができ、またその意志のあるものだという点も前提としている。これほど現実から遠い仮定もない。グリーンゾーン政府が存在しているのは米軍と米国諜報がイラクに駐留しているからであり、また、米国政府がその存在を許しているからでもある。むろん、イラクが再建することを望まずにはいられないが、政府が米国のおかげで存在している限り、そんなことは起きそうにない。

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米国/米軍は強盗と傭兵を兼務しているような、奇妙な傭兵国家/傭兵部隊であることが伺えます。まず、相手の承認や依頼なしに相手を侵略し、破壊し、殺害し、略奪して儲ける。ついで、それは相手の望みなのだからと相手に侵略・破壊・殺害・略奪の代金を請求する。

拙訳『アメリカの国家犯罪全書』に、ベトナムを破壊し数百万の人々を殺した米軍の費用の一部を、南ベトナムの傀儡政権の米国に対する負債と位置づけ、米国が現在のベトナム政府に支払わせていることが紹介されていますが、これも同じです。

投稿者:益岡

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