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購読者多数のメルマガ、『ロシア政治経済ジャーナル』を発行している北野幸伯さんの著作『中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日-一極主義vs多極主義』を、数ヶ月前に購入して斜め読みした。
「中国・ロシア(薩長)同盟により、アメリカ幕府体制は崩壊にむかいます」などと盛んに述べ、4月8日のメルマガでも中国とロシアの力は、盤石であるという見方だ。
http://archive.mag2.com/0000012950/index.html
1990年代には大規模な暴動や爆弾テロ事件が発生した新疆ウイグル自治区や、チベット問題を起爆装置として抱える共産党独裁国家、中国は歴史科学の法則性から言っても、マキャベリ(イタリア)の指摘する「時代精神に逆行するもの(国家)は衰退する」の法則に適合する。
現在の中国の経済・社会状況から見ても、中国共産党体制は非常に脆弱な時期に来ている。
「中国株の大暴落で中国共産党政権は転覆されるか― 『有事に強いドル』は有事を計画的・意図的に作り上げる」(3月14日)
http://www.asyura2.com/08/hasan55/msg/658.html
カリスマ支配者、プーチン去りし後、アメリカ国防総省のシンクタンクは、7年後の2015年のロシアは大混乱・分裂し、資源豊かな中央アジアが新しい国を作って独立すると予測している。
現在においても、ロシアの軍事力は人口の減少とともに縮小し、兵隊を集める事さえ難しくなっており、アメリカがロボット兵器や無人爆撃機の時代に入りつつある今、ロシアには新しい軍事技術を開発する力がない。
北野幸伯さんはアメリカの衰退を指摘するが、衰退するのはロシア。中国株価の大暴落や民族独立問題を契機として、内部「崩壊」する高いリスクを目前に抱えているのは中国の方だ。
マキャベリが指摘する法則に、中国共産党とプーチン・独裁ロシアも適合する。
現在のドル安やブッシュ政権のイラク戦争の失敗だけで、アメリカの衰退を断定するのは、余りにも近視眼的な見方だ。
http://www.asyura2.com/07/hasan54/msg/316.html
http://otd9.jbbs.livedoor.jp/911044/bbs_plain?base=304&range=1
ネットでは、田中宇さんなどにも共通して特に言える事だが、中国・ロシア同盟により、アメリカ幕府体制は崩壊に向かうなどの見方は、列強国家のパワー優劣を表層面でしか見ておらず、近視眼的な見方だ。