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――イラクのフセイン体制崩壊後の青写真がなかったと自著「兵士」で述べています。
◇(イラクの)戦後計画立案の責任は最初、米国務省にあった。しかし、03年1月下旬から2月初めにかけて米国防総省への移管が決まった。ラムズフェルド国防長官(当時)がブッシュ大統領を説得したのではないか。
米国防総省の考え方は、軍を投入してフセイン体制を打倒した後にイラク新政府が登場するという単純明快で、短期のものだった。こんな都合のいい想定は実現しないと考えていた。懸念が開戦前からあった。
――イラク侵攻の際、英陸軍参謀総長として異議を伝えましたか。
◇無論、そうした。しかし、我々は(米軍より)下位のパートナーだ。発言力に限界がある。フーン前英国防相は「戦後の計画立案」に関して「ブレア首相と私は当時、米政権を納得できなかった」と回想している。
――米国の政策決定者はなぜ、それほど楽観的だったのか。
◇分からない。ネオコン(新保守主義者)の小グループ、つまりチェイニー(副大統領)、ラムズフェルド、ウルフォウィッツ(元国防副長官)がイラク政策を指揮した。ネオコンたちはイラク指導部を交代させれば、すべてうまくいくと信じた。「知性の破局」と私は評している。
――米政府はイラク占領を日本やドイツの戦後にたとえました。
◇間違った推論だ。ドイツの戦後計画は2年以上にわたり綿密に準備された。ネオコンの発想を私は説明できない。
――イラク参戦を決めたブレア前首相はうぶだったのでは?
◇その言い方には賛成できない。参戦が英国の戦略的利益にかなうと彼は判断したのだ。サダム・フセイン(元イラク大統領)は過去10年間、国連安保理決議違反を重ねており、私自身は軍事行動発動を合法的だと考えた。
――大量破壊兵器は見つかりませんでした。
◇核心は(大量破壊兵器があると断定した)情報機関の誤りの深層だ。誤認を知ってから知らずか、上層部に報告したひと握りの情報源がある。
――イラクの現状をどう評価しますか。
◇依然、不安定だ。イラクの治安部隊の解体、旧行政組織の粛正、性急な民営化によって混乱が長引いた。だが、ここ6〜9カ月の間に治安改善の流れが生まれている。宗派間での国家分裂は起きないと考えている。
【聞き手・ロンドン町田幸彦】=つづく
「毎日新聞」2008/03/14 紙面より
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